那須ロッキーファームのハーブ栽培

無農薬栽培にうってつけなのがハーブである。しかし日本の高温多湿な気候や酸性土壌になじめないものもあり、畑から姿を消してしまうものも多い。 ここでは今までの栽培状況を紹介する。

ラベンダー

ラベンダー

ラベンダー

もう20年にもなるが、当時ポプリの材料としてラベンダーの束が北海道・富良野から届いた。その時の感動は今でも忘れられない。いつか自分でも栽培して、その香りに包まれたいと思うようになった。 ここ那須の山間地の土質はラベンダーのもっとも嫌う、水はけの悪い粘質酸性土であり、最初はどんな種類を植えてもうまく育たなかった。そこで石灰や砂、バーミキュライト、燻炭、パーライト、腐葉土等を大量に投入することで、毎年初夏になると香りの良い花を見ることが出来ている。現在20本ほどあるが、古くなると何らかの障害で枯れることもある。挿し木は比較的容易なので、株の更新用にいくつか準備してある。

季節ごとの手入れとして、冬場は株本を落ち葉でマルチ、春は、株周りに石灰を散布し中耕、夏は草取りと、なかなか手がかかるハーブである。

現在はイングリッシュ系とラバンディン系であるがいずれも香りが高く、花を摘んで部屋に置くだけでも豊かな気持ちになる。

ハーブ事典によると、ラベンダーは様々な有効成分を 含んでおり、やけどや切り傷などの治療にも使われるとのこと。ここでは、ラベンダーの花を焼酎に漬けた液を花壇の虫除けに使っている。

ミント類

ミント

ペパーミントミント

ミントはラベンダーに比べて、どこでも旺盛な生育を見せる。当園では、スペアミント、アップルミントを果樹の周りにコンパニオンプランツとして植えたが、雑草以上に繁茂して刈り払うはめになった。 リンゴに対する防虫、病気予防等、コンパニオンプランツとしての効果は確認出来ていない。

ローズマリー

ローズマリー

ローズマリー

ローズマリーは株立ち性のタイプと匍匐性のタイプの2種類を植えている。ローズマリーの土壌適応範囲は広いようだ。また耐寒性もあって、-10℃程度なら、北風を避けてやれば十分耐えられる。欠点は移植が難しいことである。当園では9割が失敗している。一度活着して大きくなった株は剪定するしかない。

ローズマリーの剪定枝はリースにもってこいである。 夏に伸びたローズマリーの枝をたっぷり使ったリースはそれだけで重厚感が出る。

ヘンルーダ

ルー

ヘンルーダ

ヘンルーダ(別名:ルー)は一見、草のような外観をした灌木である。冬でも緑色を失わず、耐寒性が心配になるが、寒さにも暑さにも強く、どんな環境でも生きられるぐらい強健らしい。移植も容易で土壌の適応範囲も広い。挿し木も割合簡単である。

ヘンルーダの利用となるとちょっと難しい。ハーブ事典には疲れ目の治療や駆虫効果について強力な治療薬としているが、葉の臭気は多少くせがあるので今のところ切り花を愛でるぐらいである。6月に淡黄色の花をつける。 この花にはスズメバチもよく集まる。

レモンバーベナ

レモンバーベナ

レモンバーベナ

清々しいレモンの香りのするこのハーブのファンは多い。自然乾燥した葉はリラックスティーに、さらにローズマリーやペパーミントをブレンドしてリフレッシュティーにもなる利用範囲の広いハーブだ。 また、レモンバーベナのハーブ効果は気管支炎や鼻づまりなどの症状を和らげたり、脂肪の消化を助けるなどが知られている。

フランスでは昔からレモンバーベナウォーターとしてリネンなどにスプレーしたりアイロンがけの霧吹きにも利用されている。食事前のフィンガーウォーターとしても使われている。

南米原産のクマツヅラ科の灌木で、土質を選ばず、乾燥にも強く、栽培は容易。半耐寒性なため冬は落葉する。


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