障害年金が受給できない「無年金障害者」救済の先頭に立ってきた「無年金障害者の会」が20日、定期電話相談をスタートさせる。5年前に特別障害給付金制度が導入されたものの、全国で12万人と推定される無年金障害者のうち、支給が決定したのは1割未満。同会代表の原静子さん(65)=兵庫県尼崎市=は「制度の改正が必要。相談から実態を把握し、国への提言をまとめたい」とし、夏と秋にも行い、年3回程度、定期的に実施するという。
原さんは神戸大4年生だった昭和43年、横断歩道で車にはねられ脊椎(せきつい)を損傷。小学校教諭の採用が決まっていたが、断念した。当時、学生は任意だった国民年金への未加入を理由に、障害年金は支給されなかった。
夢だった「『二十四の瞳』のような先生」になりたくて、事故の賠償金と両親の支援で自宅を買い、小さな学習塾を開設。仕事の傍ら、2人の仲間と平成元年に会を結成し、手記集やビラを作って国への陳情を重ね、運動を拡大した。
13年7月、全国9地裁に30人が提訴した学生無年金障害者訴訟の原告の1人に。訴訟は特別障害給付金制度の創設につながったが、給付を受けると国の障害者向け福祉手当(年約17万円)が打ち切られると知り、「老後の月1万円(が受けられないの)は大きい」として取り下げた。「給付金ができたのは良かったが、課題は多い」と指摘する。
職探しに苦労する若い教え子の姿に、原さんは「年金が一時的に払えない時に事故に遭い、自分のような無年金障害者になり得る若者が増えているのでは」と危機感を募らせており、「実態と提言を発信し、制度改正につなげたい」と話している。
20日は午前10時から午後3時まで、大阪市北区のプロボノセンターで、社会保険労務士らが電話((電)06・6312・9800)で相談を受け付ける。
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