公務員試験お役立ちメモ
ここはあくまで管理人マサの個人的なメモであり、その内容の正確さは保障できません。


2002年05月21日(火) 民法メモ8

夫婦のうち、婚姻によって氏を改めた者は、離婚する場合には当然に元の氏に復するとともに、配偶者の血族との姻族関係も当然に終了する。
離婚によって夫婦の婚姻関係は終了するが、夫婦の一方の死亡の場合と異なり、婚姻によって氏を改めた者は原則として当然に復氏する(民法767条1項、ただし同条2項にも注意)とともに、双方の姻族関係も当然に終了する(民法728条1項)。


成年被後見人は後見人の同意なくして婚姻することができるのに対して、未成年者が婚姻をするには父母の同意を得なければならないが、父母の同意を得ずに提出された婚姻届がいったん受理された場合は、婚姻は完全に有効に成立する。
成年被後見人が婚姻をするには、その後見人と同意を要しない(民法738条)。これに対して、未成年者が婚姻をするには、父母の同意を得なければならない(民法737条1項)。未成年者の思慮の不足を補佐する趣旨である。しかしこの場合であっても、」いったん婚姻届が受理されてしまえば、父母の同意がなくても婚姻は完全に有効であり、取消原因にもならない(民法744条)。


婚姻に取消原因がある場合であっても、実際に取り消されるまでは有効であり、取り消された場合でも、その効力は将来にわたってのみ生じる。
民法748条1項。婚姻の取消の場合には、婚姻が将来に向かって無効となるのみである。遡及性を認めると、子の身分等関係者に過大な影響を与えてしまうからである。


夫婦には同居義務があるので、正当な事由なくして同居を拒否する場合は、離婚原因となる。
同居義務については民法752条。この義務に違反した場合は、離婚原因である770条1項2号に該当する。配偶者間には夫婦としての共同生活が要求される。


裁判所は、民法が規定している裁判上の離婚原因がある場合であっても、一切の事情を考慮して婚姻の継続を相当と認めるときは、離婚の請求を棄却することができる。
民法770条2項。離婚原因たる事実が認められたとしても、婚姻は微妙な人間関係であるから、婚姻の継続が適当と考えられる場合もありうるからである。


内縁関係にあるAB間の法律関係に関して。内縁関係解消前にBが支出した医療費はAB間で分担すべきものであるから、Bは内縁関係解消後であっても、当該費用のうちその資産、収入等を考慮した相当の分担額の支払いをAに対して請求することができる。
医療費の支出は婚姻費用に該当するが、婚姻費用の分担に関する民法760条の規定は、内縁関係にも準用される(最判昭33・4・11)。そして同条による分担の請求は過去の分についても遡って行うことができる(最大決昭40・6・30)。したがって、BはAに対して上記のような請求を行うことができる。


夫が3年間にわたって生死不明だったために、裁判上の離婚をした妻が、離婚の日から300日以内に子を出産した場合は、その子には嫡出の推定は及ばない。
判例および通説は、妻が夫によって懐胎することが客観的に不可能な場合は、生まれた子は嫡出の推定が及ばないことを認めている(最判昭44・5・29、最判昭44・9・4)。


夫が出生届を提出した場合であっても、それによって嫡出否認の訴えを提起できるわけではない。
たしかに、否認権は子の出生後その嫡出性を承認したときは消滅するが(民法776条)、父も出生届をなすべき義務を負っているので(戸籍法52条1項、53条)、命名・出生届の提出は嫡出性の承認といえない。


成年被後見人が子を認知する場合、後見人の同意を得ることは必要でない。
制限能力者が認知をする場合もにも、法定代理人の同意は必要ではない(民法780条)。身分行為は本人の意思を尊重すべきだからである。ただし、意思能力は必要である。


養子縁組をするには、養親となる者が成年に達していることを要するが、婚姻している未成年者も養親になることができる。
婚姻している未成年者は婚姻による成年擬制により成年者として取り扱われるので(民法753条)、その効果として養親となることができると解されている。


特別養子縁組がなされた場合、養子と実方の父母およびその血族との親族関係は終了し、これらの者に対する養子の相続権も消滅することになる。
特別養子縁組がなされた場合、養子と実方の父母およびその血族との親族関係は終了する(民法817条の9)。親族関係が終了する以上、これらの者に対する養子の相続権も消滅することになる。