公務員試験お役立ちメモ
ここはあくまで管理人マサの個人的なメモであり、その内容の正確さは保障できません。


2002年06月05日(水) 憲法メモ5

衆議院によって不信任決議をなされた国務大臣は、ただちに辞職しなければならないわけではない。
各国務大臣になされた不信任決議には政治的意味しか持たないため、当該国務大臣は辞職する義務を当然に負わない。


法律・政令には、すべて主任の国務大臣が署名し、内閣総理大臣が連署しなければならないが、内閣総理大臣はこの連署を拒否することはできない。
国務大臣の署名、内閣総理大臣の連署は義務であり拒否権は無い。


内閣が総辞職した場合、その後新たな内閣総理大臣が任命されるまでは内閣がその職務を行う。
(憲法70条、71条)。総辞職した内閣がただちに職務を離れることは、最高の行政機関に空白が生じ、国政に重大な支障を生じさせることになるためである。


閣議のあり方について司法審査は及ばないとするのが通説である。
内閣の自律性を尊重するため。


憲法の条文で、議員内閣制を構成するとはいえないもの=「内閣は、国会の臨時会の召集を決定すること。」
憲法53条は、臨時会の召集権限が内閣にあることを定めているが、臨時会は常会の召集をまたずに特別に召集されるものであって、その判断は内閣がもっとも適しているために内閣の権限とされている。


憲法上、内閣の総辞職が義務づけられているのは、内閣不信任決議の後10日以内に衆議院が解散されない場合、内閣総理大臣が欠けた場合、衆議院総選挙の後に初めて国会の召集があった場合だけである。
(憲法69条、70条)。これらは、内閣の支持が無くなったため、内閣総理大臣が欠けて内閣の同一性を保てなくなったため、選挙で示された民意を反映するために、それぞれ新たな内閣を作る必要があるからである。


国会の議事手続が混乱していたために議決が無効かどうかが裁判上問題になった場合であっても、裁判所は両院の自主性を尊重し、議事手続の適法性について判断すべきではない。


内閣が締結し、国会が承認する条約は、それが高度な政治性を有する場合には、裁判所はその条約が一見きわめて明白に違憲無効であると認められない限り司法審査することはできない。
(砂川事件、最大判昭34・12・16)。


日本国の象徴であり、日本国民統合の象徴である天皇には民事裁判権が及ばないが、その天皇の配偶者である皇后に民事裁判権が及ばないわけではない。
天皇につき…(最判平元・11・20)。皇后につき…(東京高決昭51・9・28)。憲法上「象徴」という特別の地位が与えられている天皇には民事裁判権が及ばないとしても、これは例外中の例外としての取扱いである。したがって、皇后にも当然に民事裁判権が及ばないとは言えないのである。


裁判官が良心に従い独立して職務を行うとは、裁判官が様々な外部からの圧力や誘惑に屈しないで公正中立な立場で憲法と法律を適用することを意味する。
裁判官の判断基準は、自己の主観的な思想ではなくて、客観的な法規範であるとする趣旨である。


国民審査の制度は、その実質において解職の制度とみることができ、積極的に罷免を可とする者とそうでない者の二つに分け、前者が後者より多数であるか否かを知ろうとするものであるが、罷免する方が良いか悪いかわからない者の白票は、後者の数に算入して良いとするのが判例である。
白票=「積極的に罷免を可とする者ではない」(最大判昭27・2・20)。


家庭裁判所が、家事事件について終審裁判を行うことは、特別裁判所による裁判と言えるから禁止される。
家事事件のみを扱うからといって、それだけで特別裁判所に該当するわけではないが、「終審裁判を行う」となると、通常の組織系列に属さない裁判所となって、憲法が禁止する特別裁判所に該当する。


憲法上、特別裁判所は認められないが、裁判所の前審としてであれば、行政機関による裁判は可能である。
行政機関による終審裁判は禁止される(憲法76条2項)が、前審としてであれば許される。裁判所法3条2項もこのことを明文化している。具体的には、行政不服審査法に基づく審査請求の裁決、異議申立の決定等がある。


法令違憲の判決がなされた場合に、当該判決はその法令を法令集から除去せしめる効果を持つものではない。
違憲判断は、具体的事件の解決に必要な限りにおいてなされる。このような効力を認めると憲法41条に抵触する恐れがあるからである。