公務員試験お役立ちメモ
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2002年05月27日(月) 行政学メモ5

(ラインとスタッフに関して)日本では第一次臨時行政調査会において内閣補佐官制度の設置が提案されたが、これはスタッフをトップに直属させるという発想である。しかし、昭和30年代の時点では、この構想は採用されなかった。
内閣補佐官制度は昭和30年代の時点では実現されなかったが、阪神大震災などを受けて、内閣・首相のスタッフ機能の充実が叫ばれた1996年に内閣総理大臣補佐官として実現した。当初は3人の補佐官枠であったが、2001年1月の中央省庁等改革関連法の施行により5人となった。


プロシア軍における参謀制度を参考にしたといわれる、古典的組織論における「ライン・スタッフ理論」では、組織にとって第一義的な業務の遂行を任務とするのが「ライン」であり、ライン系統組織の管理者に助言・勧告を行なうことを専らの任務とし、決して自ら命令し決裁する権限を持つべきでないとされるのが「スタッフ」である。
もっとも、スタッフに統制権は認められないとされていたが、現実の官僚制組織では、スタッフ組織は十分な機能を発揮できず、これに代わり統制権を持つ総括管理機関が発達し、長の管理機能を代行するようになってきた、というのも確かである。よって、組織にとって第一義的な業務の遂行を任務とするものを「ライン」、このライン系統に助言し、これを補助し、あるいは統制することを任務とするものを「スタッフ」と再定義する見解もある(西尾勝)。


組織における「ライン」に対する「スタッフ」は、上位の行政職務執行者に情報や助言を提供する役割を担う職員のことで、その起源はプロイセン軍の参謀本部にあるとされる。


スクラップ・アンド・ビルド
組織の新設にあたっては、同等の組織の廃止を条件とし、組織規模の純増は認めないという、等価交換による組織改編の方式。


シーリング
行政機関が財政当局に予算要求を行なう際、要求額を前年度予算の一定率以内にするという上限を設定する方式。


サンセット法
新たに制定される法律を時限立法にし、時限ごとに更新の必要の有無を厳格に審査することにより、法令の増殖に歯止めをかけようとする考え方に基づく法。


キャップ制
行政機関が査定機関に対し予算要求をおこなう際、あらかじめ歳出項目毎にその上限枠を決定し、要求以前に内部調整機能による経費削減を期待する方式。


ゼロベース予算(ZBB)方式
毎年度、経費や事業をゼロから査定するものであり、事業別に費用対効果や代替案を分析したデシジョン・パッケージを作成し、優先順位をつけて予算を編成する(1970年代、アメリカカーター政権で導入)。


PPBS
1960年代後半のジョンソン政権下のアメリカ連邦政府に導入された予算編成手法であり、費用便益分析を軸とし予算過程における意思決定の合理化を目指そうとしたものである。しかし、あまりにも総合的過ぎたことと、諸利益集団による政治的な側面を看過したものであったため、失敗に終わり、ニクソン政権時に廃止(これから採用しようとする政策について予想される成果の能率を「事前に」比較評価しようとするため、その評価の難しさという点も失敗の理由に挙げられる)。


限られた資源を最も効果的に配分するために、費用と公かの関連を明確にした複数の代替案を事前に体系的に比較検討して、その中から最良のものを選択する予算編成手法である。
(=PPBS)


行政を政治から区別しようとした初期行政学が、行政管理の概念を行政目的を排除した手段の妥当性という観点のみからとらえたのに対して、第二次世界大戦後は、行政の目標設定をも行政管理の対象に含めるべきだと考えられた。
PPBSはその具体例である。


F.ルーズベルト大統領によって設置された「行政管理に関する大統領諮問委員会」において、予算局を中心とする大統領府の中枢管理機構構想を推進したのが、L.H.ギューリックである。


昭和56年に設置された第二次臨時行政調査会は、第一次臨調をモデルにしながらも「増税なき財政再建」を基本方針とし、「小さな政府」を目標に三公社の民営化を実現させたほか、個別政策事項にも踏み込んで提言した。
キーワード:「増税なき財政再建」


中央省庁等の改革において特に重要とされているものの1つに、独立行政法人の設立が挙げられる。これは政策の企画立案機能と実施機能を分離し、実施部門のうち一定の事務・事業について法人格を付与するもので、イギリスにおける「エージェンシー」がモデルとされている。


西欧先進諸国と比較したとき、日本の公共事業は量的に劣っているわけではなく、道路・鉄道・電話など社会資本の整備状況はかなりすすんでいるが、都市公園と下水道に関しては著しく低い水準にとどまっている。
公共事業の配分は依然としてほとんど変化していない。


組織構成員の勤労意欲と仕事についての満足とともに、組織と交渉をもち組織からサービスを享受する顧客ないし消費者の満足の度合いをもって判定される能率を社会的能率とよぶ。
ディモックやホワイトによって提唱された能率概念。


規範的能率とは、個々の行政行為が設定する目標に応じて個別的に適用される評価基準を指し、行政活動の複雑化、多様化に対応して唱えられたものであり、比較的単純な行政行動を一元的に評価する客観的能率と並列して用いられるものである。


第二次臨時行政調査会の答申ではでは、「政府と民間、国と地方の適正な機能分担の下に、簡素で効率的な政府を実現」することが目指されていた。いわゆる三公社民営化は、このような効率性追求の一つの現れであると見ることができる。
三公社民営化で「小さな政府」を実現しようとした。


科学的管理法に由来する能率の概念(機械的能率)によれば、能率は、労力・時間・経費の三要因によって決定され、最小の労力・資材により最大の効果を実現することが、能率を測定する最大基準とされる。
これが能率に関する古典的・正当な概念であるといわれている。