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Complex Formulae for driving
●●● はじめに ●●●

このページを書くのには非常に難航しまして、書いては消しというのを繰り返しました。その結局エッセイみたいになってしまいました。でも、やっぱりこれが一番重要なのではないかと最近よく思います。



●●● 大事なこと ●●●

趣味としてサーキットを走行する場合、結局運転に関して言えば、以下のことが重要なのではないかと思います。

  1. クルマを壊さずに、継続して走る
  2. ドライバーが行った各操作の量やタイミングが、クルマやコースの状態に対して、理にかなっていること

1に関してはやっぱり趣味でスポーツ走行を楽しんでいるので、クルマを壊してしまっては落ち込んでしまいますよね。やっぱり(派手に)クルマを壊さず、運転の経験を継続して地道に積んでいくのがドライビングを極めるのには重要なことなのではないかと思います。それにはクルマの挙動をドライバーが全て把握した上で運転することが重要でしょう。もちろん、練習という意味ではクルマの限界を越える事も必要です。しかし、ドライバーが対処できない範囲で限界を越える必要は無いと思います。

2に関しては曖昧な表現なんですが、そうとしか書けませんでした。ドライバーのステア、アクセル、ブレーキ、クラッチ、シフトレバー等の操作は全て関連があり、一つだけを言及するのはあまり意味がありません。ドライバーの全ての操作が正しいかどうかを考える必要があるのではないかと思います。

このページではMacromedia Flashを使って、クルマの操作と動きを帰納的に見ていこうと思います。現在作成中ですので、今しばらくお待ちください。


過去に書いた記事です。



●●● はじめに ●●●

スポーツドライビングに関する項目を簡単にまとめてみました。細かい理論の部分はいろいろあるでしょうが、実際にクルマで走っているときに留意すべき点をまとめてみました。スポーツ走行をしているときだけでなく、普通に街乗りしているときにも留意すべき項目であることも意識して書いたつもりです。



●●● クルマにやさしい滑らかな運転を常に心がける ●●●

もはや憲法と言っても良いくらい重要な項目です。低い速度域でも急激な操作をしてしまうとクルマがギクシャクして気持ちが悪くなりますし、特に速度域が高い場合は急激な荷重移動を誘ってしまって危険なケースがあります。また、滑らかな操作をしたほうがクルマの限界を継続して引き出しやすいのも理由の一つです。簡単そうでいて、これがなかなかできないのですよねぇ。



●●● とにかくタイヤ ●●●

クルマのスポーツドライビング、つまりクルマをどれだけ乗りこなせるかは、タイヤの性能をどれだけ効率よく使えるか?ということに尽きると言われています。なぜならエンジンの駆動力はタイヤを通して路面に伝達され、クルマが走るのも、曲がるのも、そして止まるのもタイヤがあるからできるものだからです。どれだけエンジンの性能が良くても最終的にはタイヤがクルマの仕事を担っています。これにはタイヤと路面の摩擦力が大きくかかわっています。

スポーツドライビングを考える上で重要な用語に摩擦円(フリクションサークル)というものがあります。タイヤのグリップは、クルマの加速(減速)とクルマの旋回の二つの成分に分解でき、そのベクトル和がタイヤのグリップに等しいというものです。ドライバーの操作がタイヤのグリップを越える要求をした場合、タイヤがホイルスピンしたり、タイヤが外側に流れていきます。ぶっちゃけた話、フロントが外に流れればアンダー、リアが流れればオーバーの挙動がでたということになります。

摩擦円が大きくなるとクルマの限界が高くなり、結果的に速く走らせることができます。摩擦円を大きくするには、

  1. グリップのあるタイヤを装着する、路面のグリップが良くなる
  2. タイヤに乗せる荷重を増やす
  3. タイヤの接地面積を増やす
なんかが考えられそうです。1はドライバーの運転の関与度合いが少ないので無視するとして、2は荷重移動、3はクルマのセッティングに関係しそうですね。

この摩擦円を定量的に考えるのは難しいことです。実際、この摩擦円が本当に(正)円なのかどうかも微妙なとこなような気がしますし。結局「タイヤは加減速、旋回で一定量以上の仕事は出来ない。」と意識するのが大事なような気がします。そして加速と旋回をきっちり分けてタイヤを使うことができるようにすることが速く走る上で大事なことだと思います。

コーナリング時にタイヤはよじれながらグリップを発揮します。スキール音は変形したタイヤが路面と振動を起こすことによって発生し、タイヤの限界付近にいてそろそろ滑り出すというひとつの目安になります(あくまでも目安です。雨の日などはスキール音が発生する前に滑り出すことがあるので注意)。とりあえずコーナリング中にタイヤが鳴くところまでクルマの性能を引き出しましょう。そしてタイヤのスキール音が出たところで現在の状況を分析してみるといいと思います。例えば、

  1. スキール音が出ている時間
  2. スキールの音質
  3. どのタイヤからスキール音が出ているか
といったところです。基本的には出来る限り多くのタイヤから、余り高すぎない音質のスキールが、音質が変わらずにある程度継続して発生するのが望ましいでしょう。ちょっとヘンなスキール音が出ている場合はステアリング操作を中心に運転を見なおしてみると良いと思います。

ラインをいろいろ変えてみてもタイムが変わらない場合が多いのですが、個人的には同じスピード(タイム)で走れるならタイヤは鳴かないラインの方が良いと思っています。



●●● コーナリング:ブレーキを戻しながらステアリングを切る、ステアリングを戻しながらアクセルを踏みこむ ●●●

コーナーのプロセスをモデル化してみましょう。コーナーを曲がるときは以下の3つの状態に分けることが出来ます

  1. コーナー進入
  2. コーナーリング中
  3. コーナー立ち上がり

コーナー進入ではまずコーナーを曲がれる速度まで減速することが大事です。スローイン・ファーストアウトという奴ですね。これができないと速いコーナリングどころの話ではありません。それを前提にして、ブレーキを短時間で終了させて、出来る限り早くアクセルを踏める状態にもっていくことを意識します(これはラインなども関係してくると思います)。何故かというとクルマは減速よりも加速の能力の方が劣るからです。そのためにはロック寸前のブレーキを身につけ、最大の効率で制動する必要があるんですよね。

すると荷重がフロントに移動して旋回しやすい状態になると思います。そこでステアリングを切りこんでいきますが、このときブレーキを少しずつ抜いてやる必要があります。なぜなら前述の摩擦円の原理によって減速にグリップを全て使っているときは曲がるためのグリップを発生出来ないためです。このステアリングを切りながらもブレーキを踏んでいる状態を「ブレーキを残す」と言います。荷重がフロントにかかっている状態を保ち、ステアリングを切ることによってフロントタイヤのグリップを引き出すことが出来るのです。

コーナーリング中はステアリングを一定の舵角に保ち、ある程度の駆動力をかけており、クルマとしては結構安定した状態にあるはずです。このときは基本的にアクセルをベタ踏みすることが出来ない、いわゆる「待ち」の状態にあり(無意味にアクセルをベタ踏みするとクルマが暴れる)、筆者的にはこの区間を出来る限り減らす方向で運転できたらいいのでは無いかと思っています。これには上のコーナー進入の段階で早め早めにクルマの向きを変えることができるようにするべきだと思っています。クルマの向きを変えた後、アクセルをベタ踏みしてもライン的に問題のない場所にいるようにタイミングをはかることが必要ですが、これがまた難しいんですよね。

コーナー立ち上がりは待ちの状態から脱却して、加速状態に移る状態です。摩擦円の原理により、加速するためにはタイヤのグリップを進行方向側に使えるかが鍵になります。したがって、ステアリングを戻しながらアクセルを踏みこむ形になり、さらにコーナー立ち上がりに差し掛かるときにどれだけステアリングを直進状態に戻せているかがタイムアップの鍵になります。

コーナリングを語る上で欠かせない言葉にクリップがあります。コーナーを曲がっているクルマがコースの内側に一番近付くところです。だから点でなくある一定の領域である場合もあると考えています(だから自分はクリッピングポイントとは表現しない)。そして各コーナーのクリップでコースの内側限界まで寄せる必要があると思っています。そうしないと自分で仮想的にコースを難しくしてることになると思います。



●●● クルマの限界を継続して引き出すライン取り ●●●

よく言われることですが、クルマを速く走らせるラインとして、

  1. 走行距離が最小になるように走る
  2. 車速が一番大きくなるように走る
この2つが考えられますが、いずれも速く走れません。まず、1.は速度をどうしても落とさなければなりません。また、2.は余分な距離を走ることになりますし、必ずしも高い車速を維持できるとは限りません。そこで、折衷案を考えるとアウトインアウトという言葉が出てきます。

クルマの限界を引き出すには、早めにステアリングの舵角を少しずつ与えてやる。これは上で述べている「クルマにやさしい滑らかな運転」にも関係します。



●●● 結論 ●●●

クルマの状態(タイヤの状態、クルマにかかるモーメント等)に神経を集中するのを前提にして、ステアリングの切り角を最小限にできるような運転を心がけ、クルマの性能限界を引き出しながらも可能な限りゼロカウンターで立ち上がれるように運転する。

っていうのが、理想的(?)な結論なんですが、多分ドライバーがクルマの挙動をちゃんと理解して運転していれば、問題は無いような気がします。割と荒っぽい運転でも速い人は速いですからね。ただ、一応基本として知っているということは重要だと思いますし、その上での各ドライバーの色みたいなものがあらわれてくるのだと思います。そして伸び悩んだときは一度基本に立ち返って考えてみるのもいいのではないかと思います。




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