※多分流血注意
いろいろ考えてみた結果のようなそうでないような、とにかく状況とかそういうところは深くは考えていないのでご了承ください。
血塗れに挑戦
触るな、と言ったはずの口からは、声の代わりにごぼりと液体が溢れた。
「喋んな!」
霞む視界を埋める銀色が、慌てたようにわめきたてる。うるさい、僕の体のことは僕がいちばんわかっている。これくらいの出血なら命の心配はない。少し、ふらつく脚を叱咤して蹲るのを堪えた。
ただ、内臓を貫くのは鋭利な刃物ですらない。事故といえばそうなるが、原因はそれであって僕の意思でもある。
並盛を守るのは、生徒を守るのは僕の役目なのだから。その対象の抵抗により状況が悪化したということはあるのだけれど、そんなのは些末事に過ぎない。
「ボンゴレの医療班を…!」
彼の取り出した携帯を遮ることが上手くできず、その手ごと叩き落とす。がしゃん、と歪んだ音が静寂を壊した。
「ヒバリ、てめぇ!」
痛い、いや熱い。そんなに酷く掴むなという無言の訴えは血溜まりとなって地面に染み込んでいく。君の手など借りずに僕は立てる。なのに、ああ。
僕を持ち上げるくらいには、彼も成長しているらしい。
並中にて、て感じかな。
雲雀さんが怪我するのははやはや守るときなんだよ(インマイドリーム!)