中学生獄寺+10年後雲雀 標的153 短文

 

 

 弱い君

 

 

 弱い君が大切なものを守ろうとするには、自分の命なんて惜しんでいられないんだろう。

 君が、すぐに弱音を吐いたりすれば僕が迷わず咬み殺すのだけれど、そんなことはありえない。いつだって君は幻想とも言える理想を追い続け、自分を追い詰めていた。



 強くならないなんて嘘。何度踏み潰されても、負った傷の分だけ学習して、自分の弱さに気付いていく。



 あぁ、君の敵が僕ならいいのに。そうしたら、止めを刺さない限り何度でも向かってくるでしょ?仲間、なんてつまらないよ。僕を巻き込まないで欲しい。

 ねぇ、君は今傷付いたとしても、未来はその手の中にあるんだよ。



 時が止まる、その一秒前を狙って。
 僕の機嫌を損ねた報いを、棘にする。





「僕は今、機嫌が悪いんだ」





 風に飛ばされて、血の匂いは消えてしまったかな。綺麗な君の、命の匂い。

 

 

 

 

 


そして絶妙なタイミングで助けに入る雲雀さん

並盛神社にいることもわかってるし
助けに入ることもわかっちゃいるんだけど
それでも萌えたわ

お土産は血まみれ隼人でどうぞ