

  旧     1- 9   おくりな〈しこ゛に□おくられる□そんしょー〉て゛、□もとの

  新     1- 8   いる。□□ちなみに□すいこ（これわ□しこ゛ー□――□おくりな

         1- 9   〔しこ゛に□おくられる□そんしょー〕て゛、□もとの□なまえわ

普通のカッコ（第１カッコ）が使えないときには、通常第２カッコを使います。

第２カギは普通のカギ（第１カギ）が使えないときに用いるものですので、

この、（死後におくられる尊称）の場合は、カッコの中のカッコですので、第２カッコを使ったほうがいいと思います。

カギもカッコも動員しないと、囲み記号が足りない、ということもあるのですが、

通常は、カッコとカギはやはり少し使い方が違うと考えていいと思います。

                        
  旧     1-14   □□２．□この□し゛た゛いわ、□と゛ーほ゛の□きょーた゛い

  新     1-14   □□２．□この□し゛た゛いわ、□と゛ーほ゛の□きょーた゛い・

「兄弟・姉妹」の中点は並列関係の中点ですので、原本どおりに使います。                       

  旧     1-16   おめかけさん（と□いうか、□せいさいやら□た゛い２ふし゛ん

  新     1-16   おめかけさん□（と□いうか、□せいさいやら□た゛い２ふし゛ん・

オメカケサンのあとのカッコをどう解釈するか、ひとにもよると思いますが、

直接的に「おめかけさん」の説明をしているというよりは、ついでに言っておくと、

みたいなニュアンスに受け取れます。そこで、挿入のカッコと解釈して、切ってみます。

「第二婦人・第三婦人」も並列関係ですので、中点を使います。


          旧     2- 6   おおきみ）の□おくさんた゛った。□□〈ひ゛た゛つ〉～～

                 2- 7   〈よーめい（たちは゛なの□とよひの□おおきみ）〉～～

                 2- 8   〈すしゅん（はつせへ゛の□おおきみ）〉～～〈すいこ〉、

                 2- 9   と□つなか゛って□いく。□□ないわ□せいせ゛んの

          新     2- 6   おおきみ）の□おくさんた゛った。□□「ひ゛た゛つ」□――

                 2- 7   「よーめい（たちは゛なの□とよひの□おおきみ）」□――

                 2- 8   「すしゅん（はつせへ゛の□おおきみ）」□――□「すいこ」、□と

                 2- 9   つなか゛って□いく。□□かっこないわ□せいせ゛んの

桃子さんがやってくださったように、波線をそのまま使って、「びだつ」等のカギの方を

変えることで、３６の点の記号が重なるのを回避する、というやりかたもいいと思います。

もうひとつは、同じ記号が重複するのを回避するために、波線のほうを変える、という

方法もあります。

この文章の場合は、波線を棒線に変えても、意味を理解するのに支障はないと思います。

すると、カギの方は原本どおり、第１カギのままでいいことになります。


原本が「（　　）内」となっているので、点字でもそのまま記号を使いたくなりますが、

点字でと書いて、（　　）を表すことはできません。別の記号（点訳者挿入符や段落挿入符の開き、もしくは閉じ）になってしまって、読んでいる人にとっては意味不明です。

熟練の点字使用者は、何を言いたいのか、理解してくれると思いますが、点訳表記としては妥当ではないので、「カッコナイワ」もしくは「ダイ１カッコナイワ」と仮名書きします。


   旧     3- 2   よーめい□さんの□こと゛も、□たいしの□おかーさんて゛□よーめい

   新     3- 2   よーめい□さんの□こと゛も、□たいしの□おかあさんて゛□よーめい

オカーサン→オカアサン

                        
   旧     3- 6   ある（もちろん、□と゛ーほ゛□いほ゛、□いろいろなんた゛けと゛）

   新     3- 6   （もちろん、□と゛ーほ゛・□いほ゛、□いろいろなんた゛けと゛）。

 「同母・異母」も並列関係なので、中点を使います。

カッコの閉じのあと、句点がありました。                       

                        
   旧     3-11   かんけいを□のへ゛よ、□とか（そんな□もんた゛いわ□て゛ないか）

   新     3-11   かんけいを□のへ゛よ、□とか□（そんな□もんた゛いわ

このカッコも挿入のカッコと解釈していいでしょう。                        


   旧     3-12   ‥‥‥。□□しょーとく□たいし〈ちなみに□かれの

　　      3-13   ほんみょー（？）わ□うまやと゛の□おーし゛と

   新     3-12   て゛ないか）□‥‥‥。□□しょーとく□たいし（ちなみに□かれの

          3-13   ほんみょー？□わ□うまやと゛の□おーし゛と□いうそーた゛けと゛、

                  
   旧     3-15   ほんとーわ□「いえす□きりすと」（し゛た゛いか゛

          3-16   ちか゛うた゛ろ、□し゛た゛いか゛！）て゛、□た゛から□うまや

   新     3-15   〈いえす□きりすと〉□〔し゛た゛いか゛□ちか゛うた゛ろ、

          3-16   し゛た゛いか゛！〕て゛、□た゛から□うまや□――

                        
   旧     3-18   『うまやと゛』、□『みなもとの□よしつね□いこーる

          4- 2   し゛んき゛すかんせつ』より□むちゃくちゃ□あやしい

   新     3-18   『うまやと゛』、□‥‥‥□『みなもとの□よしつね□いこーる

                       
   旧     4- 3   せつた゛〉の□おくさんわ□そか゛の□うまこの□むすめて゛、

   新     4- 3   せつた゛）の□おくさんわ□そか゛の□うまこの□むすめて゛、

このへんはかなり複雑に囲み記号が錯綜していますが、実際にはこんな記号の使い方をしている

文章はめったにありませんので、ご安心を。

こういった場合、どのカッコにどのカッコが含まれていて、どこの開きとどこの閉じがセットになっているか、見極めます。

（ちなみに・・・怪しい説だ）までが一番大きなひとくくりということになりますので、これはそのまま第１カッコを使います。だから、その中にさらにカッコが入っていれば、別のカッコに変えればいいのです。

（？）のカッコは思い切ってはずしてしまいましょう。ホンミョー？■ワでわかってもらえると思います。

「イエス■キリスト」を第１カギにしてくださっているのは、間違いではありません。

しかし、原本が＜　　＞になっていますし、ほかのカギ類と競合するところもないようですので、原本に準じて第２カギを使ってもいいと思います。

そのあとの、（時代がちがうだろ・・・）のカッコはどちらかというと挿入文ですので、前の語とは離して書きます。

このカッコは（ちなみに・・・怪しい説だ）の大きなカッコの中に含まれているので、第２カッコに書き換えます。

『ミナモトノ・・・』の前に点線がありますね。

                      
   旧     4- 5   いう（またまた□ちなみに、□えみし・□とし゛こ□きょーた゛いの

   新     4- 4   そか゛の□えみしの□と゛ーほ゛まい・□とし゛こ□さんと□いう

          4- 5   （またまた□ちなみに、□えみし・□とし゛こ□きょーた゛いの

（またまたちなみに・・・）のカッコも挿入文と言えるでしょう。

すると、「イウ」が前行に入ります。

                       
   旧     4-12   （この□ひとわ□いっせつに□よると、□いそかみの

   新     4-12   （この□ひとわ□１せつに□よると、□いそかみの

「一説」は、数字で書きます。

                        
   旧     5- 5   □□６．□いるか□くんか゛□すしゅんてい（にほんしじょー

   新     5- 5   □□６．□いるか□くんか゛□すしゅんてい（にほん□しじょー

「日本史の」「上では」と考えると、続けたい気もしますが、

「日本」という語も「史上」という語もあるので、便宜的に切っていいことになっているようです。    

              
   旧     5-14   おくさん（たいしにわ□せいしきな□おくさんか゛□４にんほと゛

   新     5-13   つけくわえると、□しょーとく□たいしの□もー□ひとりの□おくさん

　　　　　5-14   （たいしにわ□せいしきな□おくさんか゛□４にんほと゛

ここのカッコを説明と考えて「おくさん」に続けるというのは、いいと思います。

ただ、「おくさん」だけ前行に入りますので、カッコ以下を次行にもってきてかまいません。

こうなると、説明か挿入かの区別は意味がなくなってしまいますが、さほど困ることもないということだと思います。       

                        
   旧     5-17   し゛んふ゛つて゛□ある〈わーふ゜ろて゛□かんし゛か゛□て゛て

          5-18   こない！〉）、□すいこ□てんのーの□むすめて゛□ある□‥‥‥

   新     5-17   し゛んふ゛つて゛□ある□〔わーふ゜ろて゛□かんし゛か゛□て゛て

          5-18   こない！〕）、□すいこ□てんのーの□むすめて゛□ある□‥‥‥

 （ワープロデ・・・）のカッコは、（本名は・・・出てこない！））中に入っているカッコですので、別の記号に変えてくださったのはいいと思います。

でも、やはりカッコ類ですので、第２カギより第２カッコに変えたほうがいいと思います。

（ワープロで漢字が・・）のカッコも挿入文でしょうね。だから前を１マスあけます。                       

   旧     6-14   とおり、□『たいかの□かいしん〈せいれき□６４５（たいか

          6-15   １〉ねん』の□ときに□てんち□てんのーや□ふし゛わらの

   新     6-14   とおり、□『たいかの□かいしん（せいれき□６４５〔たいか

          6-15   １〕ねん）』の□ときに□てんし゛□てんのーや□ふし゛わらの

   旧     6-16   かまたり）たいかの□かいしんの□ときわ□また゛□なかおみの

   新     6-16   かまたり（たいかの□かいしんの□ときわ□また゛□なかとみの

（西暦・・・年）までがひとくくりのカッコなので、これは第１カッコを使います。

その中で、さらにカッコに入れる必要があるのは、（大化１）の部分ですので、ここを第２カッコで囲みます。

6-16の（タイカノ■カイシンノ■トキワ　のカッコの開きが墨字画面で閉じの形に表示されるのは、6－14の（タイカ　のカッコの閉じ記号がないため、Ｔエディタが、（タイカノ■カイシンノ■トキワ　の開きを閉じと解釈してしまったからです。

点字の囲み記号は開きも閉じも同じ形なので、開きがあって閉じを忘れている場合、Ｔエディタが開きでも閉じと認識しますので、墨字の表示がひっくり返ってるとき　――「　のはずが　」になっていたり、　）　のはずが、　（　になっていたり――は、原因をつきとめる必要があります。

中臣鎌足の「中臣」は「ナカトミ」と読みます。

天智天皇はの「天智」は「テンジ」と読みます（テンチという説もあるらしいんですが、最近はテンジが定着しているようです）。