粉雪の舞う月夜

 

作者:神風

 

冬の夜空に目を引かれ、1人家を出、歩き出す

 

その夜空から降り注ぐどこか懐かしい粉雪に

 

あの日の想いを浮かべ、ただ、空を見上げた

 

そんな僕の眼の前を若い2人の男女が通る

 

瞬間、僕の意識は僕の中より消え去った

 

まるであの日の僕達のように

 

ただ、その2人に目を向け、眺める

 

2年前のあの日、粉雪の舞う月夜

 

君は僕に別れを告げ、去っていった

 

僕は君と、あの月夜を永遠に忘れる事はないだろう

 

今頃君はどこかでこの月夜を見て

 

あの日の事を思い出しているの?

 

君の記憶の中から僕という存在は消えていくだろう

 

だけど、忘れないで

 

粉雪の舞う月夜を見たら、僕のことを思い出して欲しい

 

その一瞬でも、僕は君の心を僕で満たして欲しいから