桜
作者:神風
生ある物はいつか無に帰す
花は咲けば必ず散る
まるであの頃の僕達のように
桜の咲き始める頃 僕たちは出会った
出逢った時からわかっていた
僕達に永遠は無い
別れが必ず来る事がわかっていた
だけどどうしようもなかった
君を愛してしまったから
この止められない想いを 受け止めて欲しかった
僕の物だけじゃなくて良い 傍にいて欲しかった
だけど、別れは来てしまった
僕達の出会いが運命だったなら 別れる事もまた、運命だった
別れを告げたその時は、丁度春の終わり
僕に背を向け、君は無限に桜の舞い散る道を歩いていった
君と過ごした季節はあまりに短すぎて儚すぎて
それだけに綺麗過ぎて
僕には忘れる事のできない永遠となった
花は必ず散るけれど
何度散っても、潰れても
何度でも何度でも、必ず花は咲く
永遠に…