DESPAIR

 

白い世界の静寂の中

ただ、雪だけが僕の頬を伝う

生まれていく絶望と消えていく希望

世界に取り残された孤独な自分だけが

味わうこの絶対的な恐怖と不安

どうして急にこんな事になった?

どうして君は僕を捨てた?

そんな言葉さえも心の中には浮かんで来ない

全ての言葉はもう無意味なのだから

君の言葉はいつも特別だった

君の言葉はいつも僕に希望と笑顔を生み出してくれた

君の言葉だけが……

……君はもういない

僕の希望は…もう生まれない

失われ続ける喜びと

限りなく増え続ける悲しみと

失ってしまった悲しみに溺れ、僕は朽ちていくだろう

きっと辺りは僕に手を差しのべはしないだろう

こんな僕に目もくれず、死に様を嘲笑うに違いない

そう、彼女だけが特別だったから…

彼女だけが僕の希望だった

彼女だけが僕の喜びだった

彼女だけが僕の生きる意味だった

そして彼女はもういない

……

僕は死をもって彼女に別れを告げた

END