2001年5月5日 中日新聞 くらしの作文に掲載されました。

このHPもSTORYも「一人じゃないよ」は ここから始まりました。

名前と年齢は消してあります。

 



一人じゃないよ

1歳半になった二男には、生まれつき右耳がありません。
穴もなく、耳たぶのようなものが、ちょこんとついているだけです。
産院の先生でさえ「小耳症」という病名を知らなかったほど発生率が低く、
専門的に扱ってみえる医師は、全国でも少ないので文献も少なく、
情報をどこから入手したらいいのかさえ分からない状態でした。
幸い、今のところ日常生活に支障は無いのですが
悩みや不安を分かち合える仲間に出会うことさえかなわず
心の奥底では「もしかしたら、この子だけなのかも」と
孤独で寂しい思いを抱えていました。そんなある日、
夫がネット上に小耳症の子を持つママのホームページがあることに気付き
併せて小耳症のサークルがあることも知りました。
今では全国にたくさんの仲間ができ、悩みや情報交換だけでなく、
いろいろな話をメールや回覧ノート、会報で楽しまさせていただいています。
今もどこかで昔の私のように孤独感に
おそわれている親子がみえるかもしれません。
そんな人に知ってほしい。聞いてもらいたい。
「あなたは一人じゃないよ。ここに仲間がいるよ。
手術まで一緒に歩いていきましょう!」

 

 

2004/2/1