歳をとると友達ができにくくなる


「あたし、’友達という名の知り合いはたくさんいるけれど、ほんとうの友達はとても少ない’」と、ある友達(知り合い?)が私に言ったことがあります。これはほとんど誰にでも当てはまることかもしれません。それにしても……。ここのところ女友達ができたためしがありません。一番新しいコでも7〜8年以前で、メンバーはまったく変わらないのです。どうしてでしょう?

人間関係に興味がある私の観察によれば、人の頭は25〜30歳までに固くなることがままあるようです。空気がたくさんはいって弾力性豊かな人格から、空気が抜けて弾まない人格になってゆきます。私は、いつでも怒りっぱなしという患者に精神病院であったことがあります。とはいえ、フリーライターが編集長から「動物園に取材に行ってきてくれ」と言われて、「わーい!キリンさんやぞうさんが見られる。うれしいなっ!」などと応えていたのでは、社会生活に問題が生じる。ある程度の歳になったら、礼儀をわきまえて喜怒哀楽の感情を抑えるようにする必要があるから、自然に抑圧が働くのでしょう。 かつて、本屋には『月光』という雑誌が並んでいました(いまは通販 http://www.h2.dion.ne.jp/~manmaru/mokuroku_S_TANBI.html。一番下に書いてある「ビスクドール」- ゆめの さなこ- は私。この通信欄で毎日のように我が家を訪れる人たちは、みんな明るくて、絵やアンティークドールに制作など、必ずと言っていいほど自己表現の手段をもっていました。ヌード写真を撮りあったりして、私たちはみんな、和気あいあいとしていました。

彼女たちは、’喜怒哀楽の感情を抑える’ということがありませんでした。感受性豊かな人たちで、レズビアンと間違えられるほどだったけれど、(少なくても最初の頃は)レズビアン(思考的)とはむしろ正反対の人たちだった。女の子ばかりというのは、豊かな感受性を持っている人は女の子に多いという単純な理由なのでしょう。

でも、こういう人たちは、感情を隠さないだけに、感情障害(うつ病)になりやすいのです。驚いたことに彼女たちの大半は、うつ病がらみの症状をもっていました。いまごろは、みんなうつ病や摂食障害や不眠症になっているかもしれません(かく言う私もうつ病です)。

世間でふつうに暮らしているひとは、喜怒哀楽を適当にコントロールするので、『月光族』とはあまり性格が合わないようです。

それでも若い子は、なんといっても人格に弾力性があります。この弾力性がなくなり、考えるほうにセンスが移ってしまえば、不安が大きくなる。「思考」に頼れば、あらゆる可能性があるはずですが、その可能性の根拠もないので疑心暗鬼になり、シワが増えるという悪循環が繰り返されることになります。こんな場合にはたぶん友達なんて、いないほうがましでしょう。

歳をとると昔の乙女も純な感情を忘れてしまいがち。だから歳をとると友達ができにくくなるのでしょう。もちろん、私の言いたいのは心の問題です。実際の年齢なんか、お役所が吹き飛んでしまえば意味なしです。 乙女の心を持った人なら、実年齢に関係なく、お友達になりたいです。

12/3/7
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