小説コーナー




「月光」という雑誌に連載されている、私、さなこのロングラン小説「ビスクドール」(1991年2月、連載開始)の紹介コーナーです。

「月光」は、「JUNE」とならんで、ひと昔前には女子高生ならたいてい知っている‘お嬢さま雑誌’でした。その後、本屋さんの店頭から消えてしまい、しばらくは通信販売で発行されていて、さなこ(ペンネーム「ゆめの さなこ」)も元気に「ビスクドール」を書いてまましたが、ついに休刊になりました。でも、まだ記憶に残っている人は多いと思います。

主な登場人物

ベベ・ジュモー(ねこちゃんタイプのぶりっこ)




A・T(ベベ・ジュモーの‘おねえさま’)




バロアとKR(仲良しの女の子コンビ。ベベ・ジュモーのお友だち)




これまでのあらすじ

ビスクドールのお仕事は、人形店に並んでいるときには動かないこと。お仕事時間以外は、人間の女の子にまぎれて暮らしている。ビスクドールがほとんど女の子ばかりなのは、人形工房が女の子ばかりつくってしまったという単純な理由による。

おねえさまとの出会いを期待するベベ・ジュモー。ビスクドールは、自分から相手を可愛がるタイプよりも、自分がかわいがられたいと思っているタイプが圧倒的に多い。(注 ビスクドールは、レズビアン業界で「ノンセクシュアル」と呼ばれているタイプで、女の子に恋するレズビアンとは似て非なるものです)

この店では、連日のように、ビスクドールのパーティが開かれている。そこに現れた謎のビスクドールA・T。ケーキを食べるとき、女の子は反射的に大きいほうを取ろうとするものだが……A・Tは自分が小さなケーキをとり、大きなほうをベベ・ジュモーにくれたのだった。ひょっとするとA・Tこそ、捜し求めていた‘おねえさま’なのかも……大感激のベベ・ジュモー。

その後、ユレー、ブリュ、ゴーチェなど、‘おねえさま’らしきビスクドールは出現するものの、けっきょくはふつうの女の子なのだった。

ベベ・ジュモーは10年近くA・Tに可愛がられていたが……しかし、この平和なねこちゃんライフに破局が訪れる。強力なライバル、小鳥の‘うーちゃん’が出現したのだ。A・Tはうーちゃんと一緒に大通りの向こう側に引っ越してしまうのであった。

この店のビスクドールは、へんな新興宗教に入ってしまったり、精神的なトラブルを起こしたりして次々と消えてゆき、ベベ・ジュモーの生活の場であったビスクドール・コミュニティは、事実上解体してしまう。

結局、この不況で、A・Tは妄想病、ベベ・ジュモーも、うつ病になってしまうのであった。

サンプル(読んでね!)


その10 さなえちゃんの巻

その23 にゃんにゃんの相手は少ないの巻