カフカ城


「ワシがカフカ城への案内人ですじゃ。城はすぐ近くに見えているが、なぜかなかなかたどりつかないので案内人がいなければのー」
「どうしてですか?」
「いろいろあるんじゃよね。途中で道に迷ったり、猛獣に食べられてしまったり・・」




「わぁ、いやですぅぅ・・私はどうしても、城に用事があるのです」
「でも、今どき無料サービスは、はやらんでのう」
「お金ならあります」
「今のあんたの財布の中身なんか、どうでもいいこった。ワシの聞きたいのは、おまえの実家の財産なのじゃ。もちろんワシにおすそ分けなんかしてもらう気はない」
「と、言われますと?」
「つべこべ言わずに大体の財産総額を言えっ!」
「自慢ではありませんが、北海道の実家に10億ほどは・・」
「おお・・ルックスもいいし、場所もいい。あんたこそワシが探していた人じゃ」
「???・・」
「城へ行く途中に、郵便局がある。その社員のことで相談したい」
「はぁ・・」
「じつは1年半ほど前・・この村に、さなこちゃんという綺麗でかわいい女の子が引っ越してきた。さなこちゃんはいつも鏡を見て’鏡よ鏡・・この町でいちばん綺麗でかわいい子はだぁれ?’と聞く習慣がある。鏡の答えはいつも同じ’
「さなこちゃんでーす・・というのですね?」
「ところが、この村に来て事情が変わった。鏡は’郵便局のリエちゃんでーす’と言うようになってしまったのだ」
「リエちゃんとは、どんな感じなのですか?」
「百聞は一見にしかず。これを見よ!・・実物ではないかも知れないが、瓜二つ。見分けがつかん。リエちゃん恋しさのあまり誰かの盗撮したものが、外国のHPに流れたのかもしれん。ワシも、いま300歳じゃが、もう少し若ければのう・・」




「郵便局を入ると、正面に局員が3人いて、あとの2人は男性。リエちゃんは入口から向かって一番右に座っている。髪は、さなこちゃんと同じポニーテールのことが多い。姓は・・胸の名札に書いてあるんだが・・なんだったかな。たしか動物を連想させるような姓じゃった。このままでは、さなこちゃんが可愛そうだ。女も愛だのなんだの、ごたくはならべるが、どんなもんだか。世の中は男社会だから、多少気が進まなくても、ともかく男の世話にならなければ生きられないという厳しい現実に、男はあまりにも無関心すぎるわい。おまえならいけるっ!・・さっそく郵便局に急行し、リエちゃんと結婚しろっ!」


(意味不明)

「そんな無茶な・・」
「いやか?」
「無理です」・・ボクにはとても・・」
「もう一度聞く。いやか?」
「だめですぅ・・」
「残念じゃのう」




「わあっ、やめて!」
「もう遅い。ワシは短気でのう」







04/10/3
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