「不惑と窓枠の行方」
作・演出 鹿目由紀
出演 手嶋仁美 山中崇敬
○●NAGOYA●○
日本劇作家協会東海支部プロデュース「劇王X」
Jr.ライト級チャンピオンタイトルマッチ参加作品
2008年 2月2日(土)予選Bプログラム
3日(日)決勝巴戦
場所 長久手文化の家・風のホール
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鹿目由紀、『第五代劇王』になる
(2008年2月4日)
「劇王」とは…
上演時間20分、役者3名以内、数分で舞台転換可能という制約のもとで上演される、 短編演劇連続上演イベント。
観客とゲスト審査員の投票により優勝者が決定されチャンピオンベルトが贈られる、 劇作家の名誉のみを賭けた壮大なる闘い。
劇王Xは、昨年度の各戯曲賞の受賞者と東海支部の精鋭、合わせて10チームの挑 戦者と、第四代劇王・柴幸男で争われた。
【ゲスト審査員】
鐘下辰男(演劇企画集団THE・ガジラ)
鴻上尚史
深津篤史(桃園会)
安住恭子(演劇評論家)
「劇王X」公式ページはこちら
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中日新聞に劇評が載りました
(2008年2月9日)
中日新聞の「舞台プリズム」のコーナーに劇評を載せていただきました。
「日本劇作家協会東海支部プロデュース「劇王X」
目を引く構造の面白さ
日本劇作家協会東海支部プロデュースの「劇王」が今年も開かれた。 五回を重ね、さまざまな戯曲賞の受賞者も参加することで、全体の レベルも上がり見応えのある闘いだった。昨年の優勝者の柴幸男を 破り今年の劇王に選ばれたのは鹿目由紀。平塚直隆も含めた最後の 決勝巴戦はそれぞれ完成度が高く、充実した。
(中略)
そして鹿目の「不惑と窓枠の行方」は、一人の女が男とコミュニ ケートする姿を通して、人間の関係性を象徴的に描いた作品だ。
目を引いたのはその構造の面白さだ。「明るいけど実は暗い」 などの一般的な性格を自分特有のものと思い込む言葉の数々で せりふを構成。その中で男女が意気投合したり、気持ちをすれ 違わせたりする姿を描いていく。それも同じせりふを繰り返し ながら、話し方や反応の仕方、あるいは心の声などによって、 二人の関係の違いが見えてくる作りだ。それが同時に、話し方 によってキャラクターが変わることや、せりふと内面など、演劇 の表現論にもなっている。四つの窓枠で心を象徴した美術もいい。 実験的でありながらユーモラス、理知的でいて軽やか、シンプ ルで端的で力強く、みごと。
劇王…二十分の短編戯曲を上演方式で競い合う大会。劇作家たちの真剣かつ遊び心に満ちた運営で年々人気を集めている。
(中日新聞夕刊より・演劇評論家・安住恭子氏)
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○●鹿目に色々聞いてみました●○
2008年2月3日、見事「第五代劇王」になった、鹿目由紀。
自劇団では、あおきりみかんとしては初の外部作品『「ギャル〜閉じません〜」の演出で多忙の中、 『不惑と窓枠の行方』を作・演出した鹿目に感想を聞いた。
−劇王おめでとうございます。
まずは『劇王X』に参加した経緯を教えてください。
ありがとうございます。前年、初めて作と他作品の出演という変則的な形で出場し、 今回はできれば作・演出で挑戦したいなぁと思いました。
挑戦者は厳正なるくじ引きで決まるんですが、始めははずれまして …その後、ラッキーな事に他の出場者の都合で繰り上げ出場となりました
−『不惑と窓枠の行方』を執筆したきっかけ、また大切にしたかった事を教えてください。
大まかなイメージは湧いていたんです。だいぶ前からですね。
小学校の時に教頭先生に聞いた心理用語の『ジョハリの窓』の話が大好きで、 それを組み込めないかなぁと考えたら、あの話が出来上がりました。
大切にしたのは、作家としては台詞を書く時に自由に書く事ですね。 小さい頃から小説を書くのが好きで、小説を書くような気持ちで書いたらスラスラ書けました。
演出としては『ねばる』ことです。
−出演者の手嶋仁美さん、山中崇敬さんについて、一言お願いします。
手嶋はあの手足の長さと声が良く通るのが、この作品に合うだろうなぁと思いました。
枠の設定を決めた時、手嶋があの足で枠を跨ぐのは面白いだろうなぁと思ったんです。
今回は彼女にとってはかなりの試練だったと思います。台詞の量も半端じゃないしね。けれど良く粘ってくれたと思います。
山中は自然児ですから(笑)。
以前、手嶋と二度ほど恋人の役で共演していて、雰囲気が合うなぁと思っていました。滑舌は悪いですけどね。
−上演から審査発表まではどんな気持ちでしたか。
裏方も兼ねていたので、その忙しさと合間に稽古する忙しさで、案外気が紛れていましたね。
一番ドキドキしたのは予選の上演が始まる前です。いざ始まってみたら、いつもの役者が舞台に乗っていたので安心しました。
決勝巴戦は、素敵な二作品と一緒に上演できた事が幸せでした。
それから審査員の皆様から、飲み会の席でも講評の場でもありがたい感想を頂けたのが嬉しかったです。
−劇王になって、なにか変わりましたか?
変わるわけありません(笑)
唯一変わったのは、ベルトのおかげで部屋が狭くなった事です。とても困ります。
−最後に、今後の抱負をお願いします。
抱負というほどのものはありませんが、変に縛られずに、自由に書いて自由につくっていこうと、思いました。
−ありがとうございました。
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