清水
宏×
鹿目
由紀対談
SHOW劇革命を間近に控えた某日、某所!
愛知県出身のパワフル&アグレッシブ超人・
清水
宏さんと、劇団あおきりみかんの
鹿目
由紀で対談を行いました!
お芝居にかける思いなど、色々聞いちゃいます!
インタビューは松井真人でお送りいたします!
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清水さん、鹿目さん本日はよろしくお願いします。
二人
よろしくお願いします。
松井
ではまず自己紹介から。
清水
清水宏といいます。今年からプロの演劇部員として「演劇部」を立ち上げました。部員は僕一人なんですけど(笑)「炎の演劇部」ということで部員清水宏、部長清水宏ということで、だから肩書は「演劇部員」です、プロの。
松井
じゃあ演劇部員ということで。
清水
演劇部員清水宏です。よろしくお願いします。
二人
よろしくお願いします。
鹿目
鹿目です。よろしくお願いします。
清水さんは愛知県の名古屋市の出身だと伺っているのですが。
清水
名古屋っていうか春日井市。岩倉市に小学校三年生まで住んでいて、四年生から高校三年生まで春日井市高蔵寺に住んでたんですよ。名古屋っていうかね。名古屋のほう。
清水さんのお芝居を始めたきっかけを教えてください。
清水
きっかけは学芸会とか文化祭だったんで。小学校四年生か五年生の時かな、「桃太郎裁判」ていう劇を
鹿目
どういう劇ですか?
清水
創作劇だったの。桃太郎が鬼に訴えられて、最後有罪になるっていう話。法廷劇だったんだけど。俺が桃太郎で。これをね、すげーやる気マンマンに熱演してたの。最後「俺は無実だ」と言って幕が閉じるんですけど、「俺は無実だ」っていうのがしばらく僕のあだ名になって。
鹿目
あだ名が「俺は無実だ」?
清水
「俺は無実だが来た!」って言われたり。
鹿目
すごいインパクトがあったんですかね。
清水
桃太郎になりきってたんでしょうね。「俺は無実だ」って。どん帳が閉まってからも言ってたって覚えが。
松井
言い続けてたってことですか?
清水
そうそう。それが迫真の演技だったんじゃないかと。
鹿目
すごい。
清水
そこまでさかのぼると、演劇活動を東京で始めたというよりはもう、小学校で始めたという。
鹿目
そこからもう演劇部って。
清水
そうそう、それで今また演劇部。だから原点に返ったみたいな。小学校の時投げたブーメランがブンッて今頃戻ってきた。ていうことですね。
松井
(笑)その後は?
清水
高校の時に文化祭でまた創作劇を作るんですけど、それも変な社会派サスペンスロマンみたいな得体の知れない作品を作って、俺が新聞記者、自分で書いたんで自分で主役なってまた「ふざけた日本をどうするつもりだ」って俺が絶叫しながらどん帳が閉まるっていう。
一同
(笑)
鹿目
おんなじパターン。
清水
それでまあ、大学で始めまして。「山の手事情社」ってとこ。
松井
そうですよね。
清水
だから、一番向いてるっていうか、やる気の出せること。
鹿目
子供のころが原点。
清水
かも知れないなっていう。今日は愛知なので始まりは愛知みたいな風に言ってみたのかも知れません。
一同
(笑)
鹿目さんのお芝居を始めたきっかけは。
清水
鹿目さんは、元々どういう経緯で、演劇…ってあえて言いましょうか。
鹿目
演劇、はい。私は高校の時に演劇部に
清水
演劇部だったんですねー。
鹿目
ええ。女子高だったんで、女子の演劇部で男役。
清水
あー。男役だと結構リーダーみたいな?
鹿目
男役だと、まあチヤホヤされるっていう。
清水
女の子は女の子役やることが多いから少ないってことですか?
鹿目
そうです、少ないんです。男役はもう、しょうがなくやるものなんですけど、背が高いからとか言って。
清水
背高い方?
鹿目
高い方ですね。
(背比べする)
清水
本当だ (笑)
鹿目
中学校の時に高校の演劇部の先輩のお芝居を見て、その時にバラが飛んできてですね、でそれで…
清水
ブーケのように。「今度はお前が演劇やる番だよ」みたいな。
鹿目
そう。ていうメッセージだと受け取ったという。
清水
すごいなそれ。
鹿目
それで高校から演劇部入ろうかなって。でも名古屋じゃなかったんで。東北出身なので。
清水
そうなの?
鹿目
はい。会津若松。
清水
え、名古屋じゃないんだ。その事件は、「お前に任せたぞバラ事件」は会津若松で起こってるわけ?
鹿目
そうです。会津若松で起こったんです。
清水
名古屋の事件じゃなかったんだー…。
鹿目
そうです。で大学の関係で名古屋に出てきて、そのまま演劇部をやってしまったんです。
清水
すぐこっち来てから大学で劇団作ったんですか?
鹿目
いや、大学はずっと演劇部やってて、南山大学ってところで。そのあと4年の時点で卒業する時どうしようかってなってそのままやっちゃった。
清水
やっぱり演劇だってなって感じで。
鹿目
もうずっと演劇部。
清水
繋がってる感じで。
鹿目
繋がってる感じで。はい。ズルズルやっちゃった感じですね(笑)
清水
他にやることはなかったんですか?
鹿目
やること…バスケ部に入りたかったんですけど、ちょっと無理かなと思って。ガンガンやりたかったんですよ。
清水
バスケをガンガンやりたかったんだ。
鹿目
でその時に演劇部も覗いちゃったんですよ。で見ちゃったんで。でどうしよっかなーって10日間くらい考えて、で入っちゃったんです。
清水
演劇はガンガンやってたんですか。
鹿目
演劇部はガンガンやってたんです。
清水
ガンガンやりたかったんだ。
鹿目
ガンガンやりたかったですね。ガンガンやりたい感じで。
清水
なんだ、割と僕と近いじゃないですか。ガンガンやりたいタイプみたいな。
鹿目
ガンガンやりたいタイプ。種類で分けると。
清水
僕の印象ではもうちょっと清楚というか…ガンガンやるのは誰かにやらせといて、て感じかと思って。ご自分の中にもガンガンやるエネルギーの塊みたいなものはあるんですね。
鹿目
実は、隠れガンガンみたいな。
清水
先頭立って「やろう」って感じなんですか?劇団員が「どうしよっかなー、どうしたら、私は」っていう時に「いいから、やろ」っていう。
鹿目
そうですね、松井が結構そんな感じなんですけど。劇団でガンガン派は彼なんですけど。
松井
やらないよりはやった方がいいじゃんっていう。
清水
あーそれね。すごい大雑把ですよね。
鹿目
(笑)
清水
僕も大体それでいいと思ってやってきているんですけど、客観的に見ると大雑把だなって(笑)やらないよりはやった方がいいじゃんって動機付けって目が粗いなって。
鹿目
(笑)
松井
だってやらなかった後悔はもうどうしようもないですよね。「なんでやらなかったんだろう」みたいな。
清水
やってしまった後悔っていうのもね。
松井
あるんですか?
清水
あります。でも僕も「やったほうがいいじゃん」の意見ですけど。
松井
よかった。
清水
僕ももう行く時は行きますね。ただ本当に山ほど失敗をしてるので、準備はするようになりました。
鹿目
(笑)どんな失敗なんだろ。
清水
ステージで暴れすぎて、収集つかなくなってお客さんがが本当に不機嫌になって、「もう、ちょっとあの人出さない方がいいんじゃないか」ってこととか。オチとか完全に見失って。…だからもう確信犯的に暴れていかないといけないなっていう。
鹿目
なるほど。確信犯的に暴れるっていうのはいいですね。
今回のSHOW劇革命の意気込みなどありましたら教えてください。
清水
今まで色々なことをやってきて、「はいはいそうなるわけね」っていうのじゃなくて「えー!そうなるんだ!」とか「あー!」とか「おぇぁー!」みたいな事がやりたいですね。どう表現していいのかわからないけど。新しい母音を、あいうえお以外の母音を見つけていきたい。
鹿目
あー赤ん坊とかそうですよね。
清水
「●※☆×△☆♯!」みたいな、新しい母音を見つけて…それをちょっとちゃんとしたい。そういう野望を持っているわけです。
松井
今回のSHOW劇革命も
清水
まさにこのタイトルはそうでしょ「わははは」ってことじゃないんだと思いますよ。「わはははは」の新しいものを考えようってことでしょ、SHOW劇革命ってくらいだから。革命だし。「わははは」ってことじゃないんだよね。「わっふおーいふぃーやー!!」とかなるから。
松井
(笑)
清水
ちょっともう全く今どうしていいかわかんなくなっちゃったけど。段々わかってくるんですよね、これはやべーってこともね。今もちょっと感じたんですけど。
鹿目
(笑)やばくないですよ。
清水
今回、新しい母音を見つけたいですね。
清水さんはお一人、鹿目さんは17人出演されるということで、一番少ないところと一番多いところですが、各人数で30分やるということはどう感じるのかなと。
清水
僕は17人でやるのはとても大変だと思います。とにかく何でも自分でやりたがっちゃうんです。振りからオチまで全部自分でやるのが好きなんだと思う。15人でやるっていうのは大変なことで、難しいなって思いますね。相手を信用するっていうね。僕の課題だなぁ。
鹿目
(笑)課題なんですか。
清水
ステージでもね全て信用するってことはないですよね。「笑ってるけど、いやまだわからんぞ」っていうね。まだまだね。
鹿目
ほんとはまだ隠れた笑いが
清水
あるんじゃないかと。鹿目さん、17人でやることの難しさみたいなものって聞いてもいいですか。
鹿目
どうでしょうね。うちは単純に人数が多いんですよ。で最近思ってるのがチームワークみたいなものから生まれる空気があるんじゃないかなって。それを作りたいんだけどみんなあっち向いたりこっち向いたりするもんだからそれを集めるのも大変なんですけど、たまにピタッと合うんですよ。そのたまにをいつもに出来ないかなって思ってます。
清水
それは個性がある人が協力できるっていうチームワークですか?
鹿目
そうですね。没個性は嫌なんで。たまに個性と空気がピタッと合うことろがあるんですよね。それを狙いたいんですけどそれが結構ミラクルなんですよね。
清水
大変なことですね。
鹿目
それこそ自分としてはそこが自分に見たことのない地平線みたいなところなんですけど。
清水
つまりあれでしょ。無理して合わせてるんじゃなくて、いきいきとチームワークみたいな。
鹿目
そうなんです。いきいきとチームワーク。
清水
(笑)やっぱり個性を発揮する人がいると、誰かが発揮させてくれてたりとか。
鹿目
いますいます。私は人間を楽しくとらえている方のタイプだと思っているので、やる方も観る方も面白くなって、それでうまく化学反応が起こってくれればそれでいいかなって思ってるだけかもしれないですね。
清水
楽しい時間を過ごしてほしいなっていうこと。
鹿目
そうですね。やる方も観る方もっていうのはあります。最終的に「人間でよかった」って思ってくれればそれで満足みたいなところもあって
清水
「人間でよかった」って。サメじゃなくてよかったな、クジラじゃなくてよかったな、クラゲじゃなくてよかったなって。
鹿目
まあまあまあ。
清水
今全然俺違った、ごめん。
鹿目
(笑)
清水
苦しいこともあるし、いろんなものを抱えてるけどよかったなってこと。
鹿目
そうです。苦しい時は必ず来るんだけどそれでも人間でよかったなって思える作品じゃないと作りたくないなっていう風には思っています。
最後に今回のイベントの見どころをお二人から一言ずつ頂きたいのですが。
清水
まずこのイベントに関しては、僕は思うんですけど演劇っていうものは「恥ずかし面白い」っていうことを見てもらいたいと。
松井
恥ずかし面白い。
清水
「うわ、ちょっと立たされてしまった」とか「ここまで来ちゃうの」とかそういう「恥ずかし面白い」ところを楽しんでもらえたらいいと思います。恥ずかしいことだと思うんで。そういうことには非常に広がりと出方があるっていうのを観てもらいたい。その中にはいろんなことが含まれるっていうこと。今回いろいろ出てくる中で、担当する味がいろいろ違うと思うんだよね。イケテツはなんか…お洒落フレンチみたいなね(笑)。カムカムはスンドゥブチゲみたいなので…じゃあ俺はなんだっていうと…ちょっと良く分からなくなってきたんですけど、得体の知れない鍋。
鹿目
闇鍋。
清水
闇鍋です。「入れる物もどんどん変わってくぜ」みたいな。「ベースの味も変わってくぜ」みたいなね。いや、闇鍋じゃないな。ちょっと考えてきます。
一同
(笑)
清水
僕の場合は本当にライブだと思ってください。演劇と他のところの境界線ギリギリのことですから。ただ演劇的な力とイマジネイションがないと出来ない空間を。すごい面白いと思います。どっと疲れると思うけどね。なんじゃこりゃって。次の日会社を休むくらいのを目的にしてね、みんなが体が痛いと嘆くようなことをやりたいと思ってる。それか寝られないまま会社行っちゃったみたいなことをやりたいと思ってるんですよ僕は。ニューヨークでもフランスでもやったんですけど、何だこりゃって言われて、それと同じようなことをやりたい。
松井
じゃあ鹿目さんは。
鹿目
15人ならではのものが見れたらと思っているので、どちらかというと覗いてもらうみたいな感じのお芝居だと思っているんで、見せるというよりは覗き込むみたいな感じの。覗きに来てくださいみたいな。
清水
いいですね。あともう一つ言っておきたいことが。チラシに書いてあるんですが今までの笑い体験を覆すっていうのは、たぶんテレビとかその辺では見たことのない種類の笑いをやりたいと思っています。ということは逆に言うとテレビにはのせにくいと。せっかくだからそういうの観たらって。3分とか5分で区切られてるものではないので。30分くらいでこういう塊があるんだと。そら確かにテレビにはのらんわいと。わ!ごちそうさまです!みたいな感じの。明らかにテレビではやってないようなことを担当していきたいと思います。
松井
楽しみにしています。
清水
ライブです。ライブ感。
松井
僕らも観るのを楽しみにしています。ありがとうございました!
一同
ありがとうございました!
清水さんはとてもパワフルでステキな方でした! 舞台の上とはまた違った一面も見せていただいて、SHOW劇革命どうぞお楽しみに!
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