【餃子は…奥深い!】

ここ最近は[中国産の餃子]が日本中で、良くない状況に巻き込まれておりますね。新聞紙上/NEWS等で「家庭での手造り餃子が見直されて、素材や機材が結構売れている」と云う記事も拝見致します…今回は、その[餃子の歴史と魅力]について少し書いてみたいと思います。

餃子の歴史
中国の北方で小麦の栽培が始まり、漢(紀元前206〜220年)の時代に肉や魚介、野菜等を包んで食べたものが現在の餃子のルーツと言われています。唐(618〜907年)の時代に一般庶民の食べ物として普及し、明(1368年〜1644年)の時代にはっきり[餃子]として書物に登場しました。

日本における餃子の歴史
江戸時代の書物[卓子調烹法]で初めて紹介されましたが、明治時代は東京・神田の数軒で食べられる程度で、この頃は庶民の食べ物としては普及していませんでした。第二次世界大戦後、中国(特に東北部の満州)から帰還した日本兵が懐かしがって、また生活の為に餃子を作って売る様になり、主食の米に良く合う事や簡単に作れる事、また焼いた香ばしい匂いが好まれる傾向に有った事などから、焼餃子として普及していきました。少ない食材で出来る栄養満点の餃子は、スタミナ食として瞬く間に日本中に普及していき人気メニューとなりました。

餃子の[ヒダ]役目
餃子のヒダ(皮を止める部分)は、飾りの役目は勿論ですが…それ以外に機能性としての役割を持っています。調理時に過熱される餃子は、皮と餡では違った膨張の仕方で餡に対して皮の膨張率は低い為、ピッタリとした皮であると破れてしまいます。その為に、ある程度の余裕を持って対応出来る様にするためにヒダを作る訳です。

[カタチ]の理由
餃子の形は、中国の[馬蹄銀]と云うお金の形を真似て「お金を授かります様に」との願いを込めて、この形になりました。また餃子と云う文字には交子に通じ、子宝に恵まれると云う意味も有り、家庭円満の願いも込められていました。餃子には、色々な[願い]が込められているのですね。

[つけダレ]の理由
酢は、餃子のしつこさを緩和する為、醤油はアミノ酸の旨味や塩味で酢の刺激を緩和し、まろやかな味わいにします。またラー油は、辛味の刺激で肉や魚介の臭いを緩和し、ゴマ油は香ばしい風味で餃子の味を引き立てます。

餃子の栄養
メイン野菜のキャベツは、ビタミンCやビタミンU(キャベジン)と食物繊維が主栄養素。胃腸の調子を整える/油による胃もたれを防ぐ/メラニンの生成を抑えてシミやそばかすを防ぐ…といった効果が有ります。その他、二日酔いにも効果が有ると言われています。また「豚肉(鉄分)+キャベツ(ビタミンCやビタミンU)=貧血防止&スタミナ増強」と言われています。

餃子は、歴史と伝統の有るスゴい[メインディッシュ]と言えるのですね。
(2008.2/10)

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