貢 彩 会
kousaikai
橋本 貢

橋本 貢

橋本 貢

     ・・・2001.12月のメッセージ・・・
テロと報復の傷痕深くとどめ、2001年はまもなく終幕を告げようとしていま     
す。この際、私は何をおいても戦争の虚しさを告発し、自然(地球)と人間の
本質をより美しく、より豊かなものとして、後世に語り継ぐ責務があると、
これまでになく自分に云い聞かせるようになりました。それにつけても現憲法
が前世紀の二度にわたる世界戦争を反省し、平和人権を世界史的な理念
のレベルで表現できたことに、そして、起草に携わったスタッフの方々の優れ
た理性と熱意に、先ずは敬意を表したいと思います。
ただ残念といえば、往時の日本の支配層と上層部の独善的な思想を恥じねばなりません。おそらく新しい世界

と人間の未来に対応し得る見識を、何一つ持ち合わせていなかったのではないでしょうか。

少々息苦しいことを書きつらねましたが、年の瀬に立っての反省ということでご容赦下さい。

     ・・・「マッチ売りの少女」・・・
この季節、私の脳裏をかすめるのは、アンデルセンの童話「マッチ売りの     
少女」です。
『その日はクリスマスの夜、帰宅を急ぐ人々の足どりが往き来し、どの家の
窓にもぬくもりと幸せの光が、赤々と灯っていました。
少女は一人街角にたたずみ、マッチを手にかざして道行く人に、かぼそい
売り声をかけています。でも、誰も振り向いてくれようとはしませんでした。
だんだん人通りも少なくなり、いつか少女だけが吹き荒れる粉雪の中に残
されました。住み込みの家には、怖い顔の雇い主が待っているだけです。空腹と寒さに手足が凍え、気がつ

くと路地の片隅にかがみこんでいました。少女は悪いと知りながら、でも、ついに一本のマッチの火で暖を

とります。ああ、その光の、またたくまの輝きの、何と美しかったことでしょう。そして、また一本・・・・・・・

朝、人だかりが出来て、そこに冷たくなった少女が横たわっていました。

その傍らには、何本かの焦げたマッチ棒が散らばっていたのです。』

生きた時間の中では、空間も息づいてきます。この世の美しい物語は、色と形、メロディーとハーモニー

言葉と詩を、分け隔てなく一つに押し包んでくれます。だから一個のりんごも、それに気づこうとする者に

とっては、無限の存在となるのでしょう。

それでは皆さん、よいお年をお迎えくださいますよう。

「貢彩会」も、新しい年を迎えることにします。

                                              
2001年 師走
貢彩会(kousaikai)