補 助 と は ・・・








 補助は、認知症や精神障害などの影響により、判断能力が不十分な者(本人)を保護するため、本人に補助人を付ける制度です。

 補助人には、保佐人の同意を得ることを要する行為の一部について同意権を、特定の行為について代理権を付与することができます。


補助開始の申立て
(同意権・代理権付与の申立て)
補助開始の申立ては、本人の同意を要します。
↓
補助人の選任
↓
補助開始

↓

=同意権・取消権=

 保佐人の同意を得ることを要する行為の一部について、補助人に同意権を与えることができます。
 本人が補助人の同意を得ないでした行為は取消すことができます。
 この場合には、同意権付与の申立てを行う必要があります。
 ただし、同意権付与には、本人の同意を必要とします。


=代理権=

 本人の状態によっては、補助人が本人の代理をしなければならない場合があります。
 その場合には、代理権付与の申立てを行う必要があります。
 補助人は与えられた代理権の範囲で本人を代理します。
 ただし、代理権付与には、本人の同意を必要とします。



 補助制度を利用する場合、@補助開始のの申立て、A同意権の付与の申立て、B代理権の付与の申立てに当たっては、本人の同意が必要となります。

 同意権も代理権も付与されない補助はあり得ません。



(1)補助の対象者

 精神上の障害により判断能力が不十分な者のうち、後見及び保佐に至らない軽度の者です。

「判断能力が不十分」とは・・・

 「自己の財産を管理・処分するには援助が必要な場合がある」という程度のことです。



具体的には・・・

@  重要な財産行為は自分でできるかもしれないが、できるかどうか危惧があるので、本人の利益のためには、誰かに代わってやってもらった方がよい者

A @)ある事柄はよくわかるが、他のことは全くわからない場合
A)日によって普通の日と痴呆症状の出る日がある場合
@)またはA)にあたる者の中で、軽度の者


 補助の制度の利用には、本人の同意が必要です。

 補助の対象者は、比較的高い判断能力を有しているので、「自己決定の尊重」の観点から、補助の制度を利用するかどうかの判断は本人に委ねることとされています。したがって、本人以外の者が補助開始の審判の申立てを行うには、本人の同意が必要となります。



(2)補助の効果()

=同意権・取消権=


同意権の付与には
本人の同意が必要です。


 保佐人の同意を得ることを要する行為の一部に限り、同意権を付与できます。

 ただし、補助の対象者は、比較的高い判断能力を有しているので、「自己決定の尊重」の観点から、同意権が必要かどうかの判断は本人に委ねることとされています。したがって、本人以外の者の申立てによって同意権を付与するには、本人の同意が必要となります。

 同意権が付与された場合、本人が補助人の同意を得ないでした行為は、取り消すことができます。

 ただし、日用品の購入やその他の日常生活に関する行為については除かれますし、身分行為(婚姻、認知、嫡出認否等)等の一身専属的な行為は、同意権の対象とならず、遺言についても除外されます。


たとえば・・・

 訪問販売などの悪徳商法によって羽毛布団などを、補助人の同意を得ずして買ってしまったという場合には、その「買った」という行為を取り消すことができます。

 ただし、日用品の購入やその他の日常生活に関する行為については除かれますし、婚姻、認知、嫡出認否、遺言など、本来、本人にしかできないことは、取消権の対象とはなりません。


取消権のある者

 本人と補助人。


返還義務

 取り消された行為は、初めから無効であったとみなされるので、本人は現に残っている利益(現存利益)だけを返還する義務を負います。



現存利益の返還の考え方

 有体動産や不動産は、現状で返還します。

 金銭の場合、遊興費等に浪費したときには、現存利益はありませんが、生活費その他の有益な出費に充てられたときは、それだけ他の財産の減少を免れているので、現存利益があるということになります。したがって、これを返還しなければなりません。



=追 認 権=
(取り消すことのできる行為を取り消さずに後から承認した場合)

 取り消すことのできる行為を取り消さずに後から承認(追認)することも可能です。追認したときは、初めから有効であったものとみなされます。
 したがって、本人の利益を損なうことはないと判断される場合には、追認することも可能ですが、一度追認してしまうともう取り消すことはできないということになります。

 追認は、直接、相手方にその旨の意思表示をすることによって行います。







=代 理 権=

代理権の付与には
本人の同意が必要です。


 補助人には、本人に代わって一定の法律行為をする代理権はないのが原則ですが、家庭裁判所は、申立てによって、本人のために特定の行為について補助人に代理権を付与する旨の審判をすることができます。

 ただし、補助の対象者は、比較的高い判断能力を有しているので、「自己決定の尊重」の観点から、代理権が必要かどうかの判断は本人に委ねることとされています。

 したがって、本人以外の者の申立てによって代理権を付与するには、本人の同意が必要となります。

 なお、婚姻、認知、嫡出認否等の身分行為や、医療同意等の一身専属的な行為は、代理権の対象とならず、遺言についても除外されます。


「本人の財産を管理する」とは?

 財産を管理する権限(包括的な財産管理権)を有することです。

「その財産に関する法律行為」とは?

 預金の管理・払戻し、不動産その他重要な財産の売買、賃貸借の締結・解除、担保物権の設定、遺産分割のほか、生活又は療養看護(身上監護)を目的とする介護契約、施設入所契約、医療契約の締結等が該当します。

 また、これらの法律行為に関する登記・供託の申請、要介護認定の申請等の行為も、代理権の対象となると解されています。

 なお、婚姻、認知、嫡出認否等の身分行為や、医療同意等の一身専属的な行為は、代理権の対象とならず、遺言についても除外されます。


 保佐人に同意権が与えられる重要な財産行為(「保佐人の同意を得ることを要する行為」)のすべてについて「自分ではできず、常に援助が必要である」という程度の判断能力の者が保佐の対象とみることができます。

 したがって、これらの行為について常に援助を必要とするか否かによって、保佐に該当するのか、補助に該当するのかを判断することも可能かと考えられます。






法定後見制度の類型

 法定後見制度は、判断能力の程度によって、「後見」「保佐」「補助」の3つの類型に分けられています。


法定後見制度の利用







成年後見


岡戸秀仁
岡戸事務所

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