KRTが過去5年間で残してきた結果は以下の通りです。高い目標を定め、凝った設計を行ったことが仇となり、設計、製作に膨大な時間がかかり、車両完成が大会ギリギリにずれ込むことで、全く試走させたことのない車両を大会に持ち込むことになってしまっていたこと、それによりデータを収集する時間が取れず、翌年の車両開発にうまく繋がらなかったことが、いつまでも浮上できない最大の原因でありました。
過去成績
年度
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順位/出場チーム
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獲得ポイント
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2005
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31位/45チーム
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174.9
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2006
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24位/50チーム
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335.5
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2007
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54位/62チーム
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120.92
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2008
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43位/77チーム
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198.66
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2009
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46位/80チーム
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119.89
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私たちは過去の大会結果を分析し、無事車検を通過でき、さらにトラブルなく全ての動的審査を完走できているチームは、毎年参加チームの3分の1程度しかないことに目をつけました。そこでまずは、車両を少しでも早く完成させ、調整期間、データ収集期間をしっかりとることを開発の指針としました。設計・製作時間短縮のため、あまり凝った設計はできません。特に問題のなかった部分は、前年度の設計を積極的に流用することとなるでしょう。車両の質という視点では、あまり好ましいことではないのかもしれません。
しかし、質はどうあれ、全ての動的審査を完走することができれば、過去の記録の分析から少なくとも各動的審査で20位以内には入れます。車両が早く完成すれば、静的審査対策に多くの時間を割くことが出来ますから、こちらも20位以内に入れると踏んでおります。全ての審査でコンスタントに20位をとれれば、総合では480点前後、15位あたりの成績が得られます。今までの結果からしても、今年度はそれで十分だと考えます。あくまで今年は、チームを立て直し、土俵に上がることさえ出来なかったチームを土俵に上げるのが第一です。きちんとデータを取ったベース車両がなければ、今後の車両開発の基準が定まらず、毎年ゼロ設計に近いような形になってしまいます。あくまで、勝負は土俵に上がった来年度(11年度)からと考えています。
これらを踏まえ、私たちは車両の開発コンセプトを「シンプル」としました。まずは無駄のなく、信頼性、整備製の高い車両を製作し、来年度以降、この車両をベースに新たな機構を追加していきたいと考えています。
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