2004/11/13

微妙な天候の中、最後の福島行きを決行する。
小雨が混じった中に強い日差しが差し込んだりする。

いつもの通りには虹が出ていた。


 

あーくんさんを待っている間、林道の先へ進むとタイヤの後すら
無くなっていた。人の気配も全く無い。
これからは雪がとめどなく降り積もってしまうに違いない。

これといって収穫も無いまま
冬景色の林間を歩く。ブナの山もすっかり静まり返っている。
吹き溜まりには予想以上に雪が積もっている。

適当な朽木を探して歩くが、なかなか見つからない。
この一体も、伐採の後に種木として残されたブナが目だって大きく
全体には2次、及び3次林といった風貌である。


 

暫くの間、ひっそりと静かな山の風情に身を任せて
いると小さなエンジン音が聞こえてきた。
この時期に此処に用事がある人はめったに居ない。

やがて現れたのは雪道にハンドルを取られて
苦戦しながらやってきたあーくんさんの車だった。

新雪にノーマルタイヤの跡を刻んで、少し道幅が広くなった場所で
タイヤを滑らせながら方向転換して、車はあーくんさんを吐き出した。
 

とある人がオオクワを取り出した樹を案内して残りの部分を少しずつ叩いた。
結果には何も結びつかず、あーくんさん持参の長尺梯子を以ってしても
残りのオオクワの姿を見つけることは出来なかった。

少し雪が強くなってきた。
下山する事も不可能になる前に
入り口近くに舞い戻った。

何故かあーくんさんの車から煙がモクモクと立ち上っている。
タイヤ周りが怪しいとミネラルウォーターをかけて見ると
「ジュッ」と音と共に一気に水蒸気が出る。
ブレーキの異常か?そのまま帰るのも不安だし車の様子を見る意味で
もう一度私の車で上に戻る。はたして、冷えれば車が正常に戻るかは疑問が残ったが
ここは滅多に来れないので残りの時間を少しでも採集に掛けようとだけ考えていた。
 

根際から以前にヒメオオが出た場所で幼虫、数頭を確保した。
アカアシの可能性も高い。雪も降り止まないので適当に止めて再び
下山する。

あーくんさんの車を始動して先行してもらう
今度は煙が出てこない。
どうやら大丈夫そうだ。


帰り道、気になっていた事の一つにようやくケリヲつけた。
元祖、本家??「スープ焼きそば」だった。

焼きそばファンならたぶんこの味は捨て置けないに違いない。
意外な食感に舌鼓を鳴らした。けっこう美味い。
何年も気になっていてが、夜に通る道すがら店は開いていないので
食べるチャンスが巡ってこなかったので、ちょうど良い機会だった。

スープ焼そばをご馳走になって家路に着き
久しぶりにクワ部屋を見ると植菌したナラからヒラタケがニョッキリ。

胞子を撒き散らしていた。