2004/09/08

秋田某所  単独


栃木の友人が元の会社を辞めた連絡を受けたのは暫らく前の事になる。
理由はともかく、今度は秋田だと言う。内心喜んだのは・・・・。
あれから半年あまり、久々に顔をあわせるチャンスがやってきた。
高速を飛ばして行く。


途中のパーキングからの眺望は格別。
天候は生憎の台風襲来で荒れ模様。半日前に通り過ぎたものの風が強い。
手始めに友人のアパートへ訪ねた。積もる話はあったがスケジュールに余裕はない。
仕事の話を交えながら林道の情報を得る。渓流趣味の同氏の見地からめあての場所に
案内をしていただいた。


一つ目の案内された林道は樹相が悪い。流石は秋田杉って感じだ。
行き止まりまでじっくり観察するものの、諦めたほうが無難だ。


二本目の林道では川沿いのヤナギが目立った。しかし、すぐ上はやっぱりスギまたスギ過ぎ。
尾根に沿って部分的に潅木が覆い、ヒメオオの可能性は十分かと思われた。

途中に何箇所かトラップが仕掛けてあった。
ちょっと変わった方法があったものだと思ったが、後でその筋の人に聞くとスズメバチトラップだそうだ。
ペットボトルに15mm角程度の穴が空けており不明の液体に蛾や蟻などがおぼれていた。


仕方なく3本目の林道へ向かう。kentさんから多産地情報を入手したが時間もない。
まして灯火後の友人のアパートまでの距離を考えると夜中に戻るのも失礼と思い、
多産地より他産地を取ることにした。天候も理由になるし始めての秋田だし。
早くも負けムードだった。そうだ、今日は秋田を楽しもう!出来る範囲で・・・。

途中のダムから10km程度奥まで散策するが
もろに、折からの台風の残り風を受けてしまう。風の影響が少ないポイント探しに時間を掛けた。
この辺いったいは、かなり可能性ありと判断した。
標高は400mそこそこだがブナが一部にあり、ミズナラ、トチ、ホウノキ、サワグルミなどが犇めいている。
駄目でも来年もここでやってみたいと思った。


およそ6km地点で灯火スタート。
こんな風の中で、しかも山奥だし、そうまでして、
いったい私は何をしているのか??
それなりに蛾が集まる。小さなコガネムシがぐちゃぐちゃになって灯火の下に塊を作っている。
近くの樹に繁殖しているに違いない。
1時間近く経過して気温は20度程度かあまり暖かくもない。寒くもない。
湿気があるためか過ごしやすい状態だった。

2時間目の授業に差し掛かって・・・。
そろそろ我慢しきれなくなりそうな状況を察してか

「プチン」と甲虫落ちてきた音がした。
やった!
やったぜ!

 

「ノコでもOK!!  」
秋田産ノコギリゲットの瞬間だった。あまりの暇さ加減の中で
ノコ1匹の有難みを思い知らされた。

そしてその後の2時間でさらに今度は

 

 

”でかい”!ノコ1を追加 記念すべき秋田での初灯火を閉めた。
下界に下りる途中のダムで♀を追加して外灯もさらりと終わりにした。

「また来るぞ!!○○」
きっとレア産地になると少しの予感を抱いて友人のアパートへ急いだ。