2001/12/8

秋晴れに恵まれて、気分も爽やかに目を覚ました。とは云っても、まだ5時だったので誰にも気づかれないようこっそりと起き出してまだ暗い空を眺めてみた。星がクッキリ、キラリの状態だった。今日は視界のいい場所ならこのつくば市からも富士山が綺麗に見えるに違いないなどと考えながら昨日のうちに積み残した荷物を詰め込んだ。先週もこの時間に起きて出張だったが、高速道路から富士山が美しい眺望であった。今日も集合場所の西那須野インター近郊だ。所要時間は普段2時間だが早朝には1時間40分。平素の行いのよさもあって信号が青ばかり遭遇した。

顔なじみのコンビニで朝食と昼飯を買って、実家に到着して四苦八苦しながら長めの脚立を車に詰め込み、同行者を待った。今日の目標は成虫の割り出しと勝手に目標を決めていた。前回、幸運にも幼虫の割り出しに成功したので気を良くして今度は成虫を狙っていたのだが・・・。

途中の風景。
本格的に冬に突入だ。
予想はしていたものの行って見ないと
雪の程度がつかめない。













荷物の関係で2台の車で出かけたが、途中の峠で路面が雪で一部危ない状態だったのでMさんのドノーマルタイヤの車をトンネルの傍に駐車して全員荷物に埋もれて目的地へ向かった。


ひぇ〜。

途中の坂道がやっと上れた。
ところにより10cmを超えていた。
南会津の冬は厳しい。









 

早速荷物を降ろして弁当や飲料水をバッグに入れて、そり遊び専用?スキーウエアを着込んで雪の中に出発だ。運動靴からフィシィングブーツに・・ピンホールから水が・・(トホホ)。足がメチャクチャ冷たい。目的の立ち枯れに到着すると一気にサクサクと削っていく。寒さの中、足以外はどんどん温まっていく。

立ち枯れの上のほうから、2匹の幼虫が出た。
と、「でかい!」「みてみてこれ!」
Kさんの声に覗いて見ると巨大3令幼虫が・・・。


玉虫?カミキリ?
オオクワガタなら70mmオーバーサイズ
だったのだが・・・。










ボロボロになった立ち枯れの根際の樹皮を取り外してみると、ヒメオオや、アカアシの死骸が出てきた。下の方からはアカアシの幼虫らしいのが、何匹か採れた。バンバン削っていくと大きめの幼虫が出た。しかし、手に取って見ると出血状態!がっかり。その後も2匹を追加しただけで5匹もやってしまう。ケンケンパとしては最悪の展開になってしまった。

つづいて、
「成虫だ!!!」
「足が見えてる!」とMさんの声でケンケンパが行ってみると
怪しげな足が見えた。慎重に削っていくと(??)
あれれ?

蜂が出てきた。
いったいどうやって
木の中に入ったのだろう?
Mさんの手袋の上でかすかに動いている。















今度はケンケンパが成虫を割り出す!思わせぶりに、もちろんアカアシでした。

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ちっちゃくても、アカアシは
ケンケンパのお気に入りだ。
















オオクワガタ??幼虫を数匹とアカアシの幼虫・成虫を得て、足元の寒さ疲労が溜まって来たところで一旦終了として車に戻ることにした。何時の間にかアカアシ幼虫にはまってしまっていたが、硬くて切り進まないし、体力を浪費していたのであっさりと引き上げる。前回同様に脚立で足がプルプルしている上、寒さでブルブルして一寸した坂が雪で滑るせいもあって簡単には登れない。途中で転んで雪まみれになってしまう。襟元に入ってきた雪がとても冷たい。

ようやく車にたどり着くと、身体はやっと温まったが足の感覚はすっかり何処かへ行ってしまっている。ケンケンパが残りの弁当を食べているうちに、Mさんが脚立を立てて雪を落としておいてくれた。道具を片付けながらも辺りを物色していると、ブナ林の中に数本の立ち枯れが目に飛び込んできた。

三人顔を見合わせて、疲労困憊なのにまた刃物だけもって林の中へ、奥へ向かっていくと既に誰かが切り株や立ち枯れを削ってある。切り口がまだ新しい。それでも良く探して見ると固めだが可能性のある食痕を見つけてKさんが入念に削っていく。地上1.5Mくらいの高さの半分立ち枯れた木から3令初期の幼虫を採り出した。今日はKさんが一匹も潰していない!一方ケンケンパは潰したほうが多かった。



採集中は安定していたが
午後になっていつ雪が降ってもおかしくない天候
に変わってきた。















ケンケンパとMさんの採集品














 


Kさん採集品


















本日の成果はアカアシ幼虫を含む不明幼虫13匹。アカアシ成虫1匹。準備万端のはずが、期待の通りに事は運べませんでした。とりあえず、目標の成虫割り出し成功??(オオクワじゃないけれど・・・。)