今年はもう何度目の出陣になるのだろうか?好調な外灯採集に支えられて、この7月ももう終盤戦を迎えている。このまま上手くすると今年はオオクワ外灯採集通算10匹目が達成できるかもしれないなどと意識し始めていた。しかし、本当はそんなに甘いものではなかった。
この日の朝、K氏から電話が入った。
「今夜行くの?いい天気だし、気温も湿度も最高じゃない?」と、Kさん。
「行きますよ。たとえKさんが行かないっていっても、行きますよ一人で・・。」と私。
「何時ごろ出発する?また実家に行けばいいよな」
「じゃ、いつもの時間に来てください」
Kさんが到着して実家でビールの洗礼!運転手の私は当然飲むわけにはいかない。シュン(+_+;)
給油を済ませて、スピードを上げる。この夜は交通量も少なめだったので予定時間よりも早めに南会津へ差し掛かっていた。途中の天気は最良の状態で、助手席のKさんも「今日は採れるぞ!!」と意気込んでいる。最後のトンネルを抜けると、いよいよ現地入り!と、ところが、、、、、。山の手前の温度計とトンネルの中の温度計が2℃も下がっている。いつもこのトンネルの温度計は実際の温度より2℃〜3℃高めなのだ。いきなり落胆のため息が漏れる。しかもトンネルの外は相当激しい雨、雨。
とはいえ、ここで諦めないのがKさんと私。結構シツッコイのだ。もっとも、そのためにいい思いばかりしている訳ではない。「とにかくT町まで行って見ましょう」と私。「そうだよなーここまで来たんだから!」とKさん。大抵はこんな会話をして夜な夜な家路に付く事ができないでいる。
そうこう云いながら走行していると、10分と走らないうちに雨が止んだ。先日もノコ♂を拾った販売機の前で今日も通り過ぎざまにノコ♂を見つけた。たいていの人は通り過ぎてしまうポイントだが目は路面を這いまわっている。実に危ない運転だ。命と引き換えにクワガタを採っている・・すごい?。いづれにしてもタコは免れた。
暫く走るとまた雨だ。そして曇り、晴れ、「俺の日ごろの行いのお陰だ!」とKさん。どうやら雨は私のせい?といいたいらしい。晴れはKさんの行いの為らしい。・・・絶句。いつものコースプラスαでもうじき日付が変わる時間だ。二人合わせてまだクワは10匹に満たない。重要ポイントでほとんど雨の連続となってしまった。こうなるともう帰りたくなってしまう。路面が光を吸収してしまい、車のライトも懐中電灯もすっかりお手上げだ。それでも探しつづけていると、橋のそばのポイントで一段と光る甲虫を発見。今夜は虫の数が少ないので落胆していたが、ついに見つけたと思い近づく!「な〜んだ」思わずつぶやく。ガムシだった。
今度は標高の高い檜枝岐付近に向かってみる。しかし、何処までいっても雨だ。早い時間にはまだ降っていなかったのだろう。所々、乾いていた。そこで再び標高の低い地点へ移動して到着後のルートをおさらいすることにした。雨が降ったり止んだりのパターンが続いている。やっぱり私の行いのせいだろうか?思い当たる節が無いことも無い。4度目になったポイントで、コクワ♀を発見。二人でやっと10匹となった。もう疲れきってしまった。しかし、Kさんはまだ反対側の道路をくまなく見ている。やがて車に近づいたKさんの手には怪しいクワガタが握られていた。
「ちょっと、これ見てよ!」とKさん。
「え、まさか」と私。
沈黙の瞬間。すっかり諦め調子で探していた私と、それでもひたすら路面を観察していたKさんの違いが出てしまったようだ。悔しさしきり、でも反省。
あらためて「おめでとうKさん」
諦めは禁物だ。8月に入って俄然タコを連発する私。
対照的にKさんは今年二匹目のオオクワガタ♂をゲット。
友人Kさん採集南会津産オオクワ1♂(46mm)
小歯で小ぶりなオオクワだが、見方を変えればアンタエウスに近いラインを持っている。
小型でもやっぱりオオクワなのだ。しかもかっこいいじゃん。
近頃は菌糸ビンで中途半端に大きいオオクワガタばかり見ていたのだが急に小さ目のオオクワが欲しくなった。この時、ビン交換無しで小型のオオクワを羽化させてみようと決心したくらいだ。
家に帰って、反省を込めてtubasaさんへ結果を報告。
まだシーズンが終わった訳じゃないし、頑張るぞ!