2000/7/31(月)

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小学校が夏休みに入って、子供たちは「どこかへ連れて行け・・・」「近くのプールだけじゃ詰まんない・・・」ってな具合で容赦ない攻撃を加えてくる。連日の暑さでこちらは少々疲れ気味で、子供じゃないけど夏休みが欲しいモードに入っている。この状況を早期打開に向けて協議を慎重に繰り返し、カミサンとの攻防を交えながら温泉&クワガタ採りで打開することになった。一部には「またクワガタ・・・?BooBoo・・・。」との声もあったが全くの虫である。

部隊の編成は、我が家総勢5名(私・カミサン・略称natu小6・aki小5・haru小2)栃木の実家に行き着くと、甥と姪(略称yu−to小4・ma-ya小1)が既に首を長くして待ち構えており、その二人を乗せて真夏の太陽が地平線に落ちる頃いよいよ出発となった。
近くのセーブオン美原店で食料など物資を調達し、賑やかなワゴン車は真っ黒な煙を後続車両に吹きかけながらR400を登ってゆく。車内では小学生達をカミサンが仕切り、歌など歌いながらどんどんと進む。
やがて歌にも飽きて「まだ着かないの・・・」コールへと変化し始める。ほぼ同時に「おしっこ・・・」「ぼくも・・・」二つ目の峠を越えたあたりで、小休止。あたりはすっかり暗闇となっており、今度は「ブラックホールだー・・・」ってな騒ぎである。うるさいくらい賑やかでも、泣いたり喚いたりされることを考えればはるかにベストである。

やがて、峠を下ってクワガタワンダーランドへ。お酒や、生鮮食料品を扱うお店が弊店間じかであったが車を置かせて頂き、其々に懐中電灯を持って村の中を大捜査。だんだん時間も遅くなってきているので、あまり大声を出さないように言い聞かせてクワガタを探す。(カミサンに言わせると一番騒いでいたのが私らしい・・・)
何しろ、オオクワガタ探しを始めてみたものの、まだ野生のオオに出会ったことがないので必死である。

そう広くない村を一周して、収穫はコクワガタ2♂3♀、アカアシ2♂1♀、ミヤマ1♀。取り子の人数からすると少ないがこんなものかと云う訳で三度移動。次なるポイントへ今度は温泉までの道に沿って外灯をチェック。外灯の数はそれなりだが、クワガタは意外と薄い。それでも子供たちははしゃぎながら次々外灯を見て歩く。私はドライバーに徹して子供の後追いを・・。カミサンは歩いて子供の後を追う。結果はアカアシ1♂ミヤマ2♂2♀コクワ1♂カブチン3♂5♀である。普段は一人での採集なので、重要ポイント以外でこんなにしっかり見て歩いたことは無かったのだが、目の数も多いので歩いてみれば見つかるものである。それにしても、ここまでだいぶ時間を消費している。あっという間に11:00になってしまう。そこで、再び次のポイントへ。

某有名ポイントへ到着。アスファルト部分や周辺を見渡して、木にたかっていたアカアシ1♂をyuto君が発見。ついでma-yaちゃんが♀を発見。いづれも極小個体なので他の採集者の見落としか?周辺も十分に確認して有名販売機を目指して移動。もうすっかり午前様である。場所も限られているので見渡して何も確認できず、またまた移動して帰路につくことに・・。一人ならもっと見回れるのに・・・。夏休みのイベントとしては仕方ないか???

帰りながら、「温泉はどうしたの?」とyu−to君。子供たちが一斉に声を張り上げる。若干1名が既に寝てしまっているが、急に賑やかになってしまった。仕方なく、「温泉に寄って見るから、もうちょっと探そう・・・。」とウルウルした目でカミサンや子供たちの同情を引きつつ再度一度見たポイントへ立ち寄る。全体にはそうクワガタの濃い場所ではないが、外灯の手前にaki、yu−to、ma−yaを降ろしてカミサンに車を任せて、先に行って私とnatuが・・。降りてみたものの、何も見つからない。そうこうしているうちに、aki、yu−to、ma−yaの三人組が近寄ってきた。akiが「コクワとスジとミヤマがいたよ」「全部で5匹、じゃもうお風呂行こうよ・・・」との事。1:00を回っている。仕方なく温泉へ移動。多分入れるはずないよなーと思いながら・・・。

温泉地に着いて、橋の欄干など外灯を再度チェックしていると、福島NOの車が橋の端に停車した。近寄って話を聞くと、この周辺は、数箇所の温泉小屋があり夜中も常時開放されていると教えてくれました。早速子供たちに伝えると。さっきまで虫除けに使っていたタオルを持って温泉へなだれ込む。疲労の度合いがひどいので、私は車で仮眠をして待っていることにした。ところが、さっき行ったはずのyu−to君がすぐに戻ってくる。
聞けば「シャワーが無いし、お湯に虫が浮いていてやだ」と云う。次いでma−yaも帰ってきてしまう。都会育ちのせいか?それとも家の子がワイルドなのか?苦笑しながら子供たちが出揃うまで車で仮眠する。

クワガタと温泉の両立。イベントは嘉慶を迎えた。後は帰るだけだ。
近くの販売機で風呂上りのジュースなど子供たちに買って、少し休んで帰路につく。それでも粘って、峠の麓のポイントもチェックする。ミヤマ1♀を発見。ここは黄色い水銀灯だが輝度が高く為紫外線量が多い為かミヤマがよくいる。カミサンはもう、とうに寝息を立てている。子供たちも寝静まっていたが、最後の道の駅で停車すると、akiとyu−toが降りてくる。ミヤマ1♂を追加する。反対側の駐車場にRV車が止まったがどうやら採集者らしい。さらに真剣に探していると、akiが「おとうさん、こっち来て」と呼んでいる。見ると、先ほどの車の主とaki、yu−toが何か話している。何時の間にかルアーケースを持っていって鬼怒川に住んでいるXさんに見せていたらしい。近寄って話をする。

いきなり「オオクワですよ」「え???」
「これ!」
「???」

akiのオオクワ第一号

温泉地のそばでakiが見つけたスジクワガタが実はオオクワガタだった。
さすがにオオクワはめったに取れないだろうし、まさか取れているとは思ってもいない私は、akiが採ったスジクワ?を確認すらしていなかったのだ。前年に栃木の材割で取ったスジクワの♀に似ていた上、やや小さめのオオクワ♀なのでakiはスジクワであると疑いも持っていなかったのだ。

という訳でオオクワガタ初ゲットは息子akiが主役でありました。