まつだいの地質と地形

      
                  フォッサマグナ地域図 
                 「まつだい」は北部フォッサマグナ地域にある。 フオッサマグナとは糸魚川ー静岡構造線を西の縁とし、新発田ー小出構造線と柏崎ー銚子線を東の縁
                説による、日本列島を二分する大きな割れ目の事です。 この大きな割れ目は大変深く
室野地内で4.100m(石油資源開発)s48.6.1、栃が原地内6.004m
                (通産省)H1.9.15、
共にボーリングしていますが基盤岩に到達していません。 千数百万年という時間は私たちには感じ取れない想像の世界です。
                雨が降れば大小なりに周りから土砂が流れ込み、時にまわりの火山が噴火し火山灰を積もらせ、静かな堆積や荒々しい堆積など長ーい時間がかかっている。
                この海の時代も次第に隆起作用がはじまり、浅くなって川の流水など汽水性湖沼が出来た所が
犬伏(炭鉱)カキ化石などの地層です。
                隆起する過程で富士火山帯・鳥海火山帯(まつだいに近い妙高山、苗場山)などの噴火活動もありました。隆起が進み陸化した現在は褶曲縞模様の地層を
                至る所の崖斜面で見る事ができます。順次以下に紹介していきます。

 
                         堆積の模式図
                                                   堆積と褶曲構造の模式図

                         断層で切られた傾斜面の形成模式図

    
           プレートテクトニクス理論によれば地球表層部の移動が日本列島の下にもぐり込み様々な歪みを作っているという。
                 隆起活動は今も続いており地中深い所にヒズミがたまり、時折地震を発生させている。例えば年間数センチm隆起して
                いるとしても地上の風雨・風化浸食作用が同時進行しているから目に見える変化は感じられない。体感できるのは地震
                や火山の噴火くらいでしょうか?。

                           まつだい町の褶曲位置図

                                この地図は、まつだいの地質褶曲位置を示したものです。赤線は背斜軸、青線は向斜軸です。
                          北北西と南南東側から圧力がかかり地層が波打つ様に変形しています。

                 まつだい町伊沢地域地質図

                    上の図は伊沢地域、主に犬伏周辺の地質を表しています。図中に犬伏礫岩(約5mの厚み)が渋海川流域に見られます。
                  10数年前、貝化石の採集で川筋を散策した、その時数箇所で同じ礫岩に会いどれ位の範囲に在るか追跡してみた。
                  犬伏集落から町道炭鉱跡までの中間、犬伏城西尾根(遊歩道空堀削平地硬い岩露出)、松城工務店脇(トンネル入口)、
                  越道川(犬伏古川奥)下山越道川(トンネル天井面)、下山橋下、松苧神社駐車場下、中子(天王橋下)、他川西町、小国町
                  と渋海川流域、に連続し見られる。

                      地層には、そこの地名をつける習わしになっている、まつだい町の地層は古い地層から、木和田原層
                     鍋立山層、太平層、小荒戸層、田沢層、犬伏層、となり西から東に順次新しい地層となる。
                     ふとんを積み上げる、一枚一枚が地層とすれば、後から積まれたふとんが新しい地層ということになる。


                    木和田原層   泥岩を主体とした地層で湿気があると暗灰色であるが、空気にふれて2、3日して乾くと、
                    褐色にかわりぼろぼろ崩れ斜面下に溜まる、これに水が含まれ踏み
                    つぶすと、どろどろした粘土壌になる。
松代の地滑りはこの地層がほとんどです。

                    鍋立山 層   厚い砂岩と砂岩泥岩の互層で儀明背斜を取り巻くように分布し山中背斜と大荒戸背斜軸に分布。

                    太  平 層
   この地層は暗灰色で塊状泥岩で地滑りが多い。

                    小荒戸 層   泥岩砂岩または中粒砂岩の互層で球形の固まり(ソフトボール球大)結核が含まれる。
 
                    田  沢 層   火山灰を含む中粒砂岩とシルト岩で上方では植物破片が含まれる青色のシルト岩の互層。

                    水 梨 層   シルト岩砂岩で生痕化石が多く含まれている。

                    犬 伏 層    砂シルト互層、砂層、レキ層、粗粒化塁層がみられるここには厚い
                             角レキ凝灰岩、ガラス質凝灰岩、軽石質凝灰岩、亜炭層、等が挟まれている。


                             

                                                犬伏炭鉱橋下

                          十日町市方向から松代に向かって犬伏トンネルを出た炭坑橋の下右側、草で見えていないが右から
                         亜炭層、軽石質凝灰岩、ガーネットを含む凝灰岩、硬砂岩層、(マカキ、ヤマトシジミ、など汽水性の貝
                         化石を含む)地層がみられる。亜炭層はこの上流30メートルに約1メートル厚の層がある、昔炭坑があり
                         昭和40年頃まで採屈していた。ガーネットを含む地層は280万年前の堆積岩(新潟大学東頸城地質調査グループ)。

                             

                                              ポットホール(甌穴)

                               犬伏炭鉱付近の砂岩層に無数に穴があいているのがポットホール。
          
                             

                                               犬伏凝灰礫岩

                       犬伏集落から町道を炭坑跡までの中間、地元では半島といっている、50年も昔の事になるが小学生の頃
                      ここに水泳にきていました。この岩が犬伏凝灰礫岩でレキに火山灰質の砂シルトで厚みは5m。かなり固い
                      岩石で川の激流に洗われても50年前とほとんど変わっていない、この岩石は越道川の下山橋下、と下流の
                      越道川がトンネルをくぐる天井部、犬伏古川、アオリ、犬伏トンネル入り口(国道253号)松苧神社駐車場下
                      中子の橋下、刈羽群小国町までよく連続する。地元ではコビ石、またはコビといっている。

                             

                                      犬伏 松苧神社駐車場下 礫混じり凝灰岩

                            左 前方は犬伏城、右手前は松苧神社駐車場手前の犬伏凝灰礫岩、地層の傾き
                           が同じで堅いから浮き出ている。同じ傾斜面で分かりにくいが犬伏城との距離は300m
                           谷に隔てられ、下に祓い川が流れている。

                             

                                                  田沢層

                         田沢水道ポンプ場上流シルト岩優勢互層、小荒戸層の上層、ヘドロの匂い(硫化水素臭)がする
                       この地層も風化するとポロポロと細かく砕けたところに水を含むと粘土状になり地滑りをおこしやすい。
                        (タービダイト砂岩シルト岩互層)この地層のすぐ下に小荒戸層がある。

                             

                                                 小荒戸層

                         田沢層と小荒戸層の境界線 写真中央 砂泥層とシルト岩互層の下が小荒戸層右側

                             

                                                 千年凝灰岩

                           千年凝灰岩290万年前に堆積した地層です(新潟大学東頸城地質調査グループ)
                          奈良立向斜軸の両サイドに見られる、軽石質火山灰層で犬伏層に相当すると見られる
                          貝化石も多く、ナカジマキララガイ、モチズキキリガイダマシ他多産する

                             

                                             アキタキサゴの化石

                                此の化石は松苧神社下の祓川と莇平の鯖石川で採集できます。


                               ウニの化石   ウニの化石

                                                 ウニの化石 

                                         桐山で採集された記録もあります。

                            

                                      シロウリガイ 日本海側で はじめての発見

                    平成元年(1989)まつだい町、当時。蒲生城山西、砂防ダム工事現場で採取、2トンもある岩塊で産出。
                   このシロウリガイを含む地層はおおよそ750メートル以深の深海底に堆積したものと推定され、泥岩層が
                   厚く堆積し有機物を含む田沢層相当層で硫化水素臭のする地層に挟まれている。深海底探査(新聞報道)
                   で水深2500メートルの海嶺で熱泉を発見しその回りに沢山のシロウリガイが群がり生息していたと報じら
                   れた事があった。硫化水素ガスやメタンガスなどを含んだ、熱水にバクテリアが生息しそれを餌にして生き
                   ていた、この貝も泥の中の有機物からガスが発生し規模は小さいが、似た様な状態だったと思われる。


                            

                                      源太川で採集できる 黄銅鋼 (ゲッタガネ)


                            

                                                オッパイ石

                  田沢と太平の間で菅刈へ行く道路が国道253へ崩落したことがあったが、ここが小荒戸層、暗灰色泥岩と
                中粒砂岩の不規則な互層と泥岩礫混じりの中粒砂岩の厚み5m程からなる。この層に丸い球形の結核が発達
                 していて斜面にオッパイの様に浮き出ている。長い間の風化で道端に転げ落ち数個並んで落ちている事がある。 
    
                            まつだい で採集できる化石の一部

                                         まつだい で採集できる化石の一部

                 松代で採集できる貝化石はアキタキサゴ、ナカジマキララガイ、モチズキキリガイダマシ・ツバイ、ウバガイなど多数

                 絶滅し今日では見られない種としてアキタキサゴ・ナカジマキララガイ・モチズキキリガイダマシ等があり、大桑・万願寺
                動物群の特徴種です。大桑・万願寺(おんま・まんがんじ)動物群とは、今から500万年〜100万年前に日本海側に分
                布していた寒流系浅海性種を主体の貝類群をいい、金沢市大桑層と秋田県万願寺付近の脇本層の貝化石群が同様
                な組成を持つことから、この名称が与えられている。(地学事典、地学団体研究会編、平凡社)

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