かつて韓国では盛んに抗日ドラマが作られていたが、韓流ブーム以後は輸出を前提としたドラマ作りが行われるようになり、抗日ドラマは激減した。2012年にKBS-2で放送された抗日ドラマ「カクシタル」では、韓流スターたちが日本での人気低下を恐れて出演を拒否したため、キャスティングが難航したという(中央日報日本語版、2012年5月24日付)。
これとは逆に中国では、抗日ドラマの数は増える一方らしい。2005年には「抗日民族解放戦争勝利と反ファシスト戦争勝利60周年」を記念して、「记忆的证明」をはじめとする抗日ドラマが複数放映された(毎日新聞、2004年12月13日付)。その後も抗日ドラマの数は増える一方で、2012年にはゴールデンタイムに放送されたテレビドラマ200編中70編が抗日を扱った作品だったという(産経新聞、2013年2月5日付)。抗日ドラマが増えるのは、最も検閲を通りやすい安全なテーマであることに加え、視聴者の高齢化が影響していると言われる(Record China、2013年2月5日付)。
ここでは新聞記事で言及されたものを中心に、近年の抗日ドラマのあらすじをまとめてみた。ただし中国語は苦手なので、抄訳の正確さは保証しない。人名など固有名詞は、本当は簡体字で書いた方がいいのだが、面倒くさいのでタイトルのみ簡体字表記を示した。情報は百度百科に依拠した。
1944年、茫々たる海上を中国軍捕虜と労務工を日本に運ぶ一隻の船があった。船内には周尚文が率いる国民党軍捕虜、蕭漢生が率いる八路軍捕虜、劉家正が率いる一般労務工の集団がいた。彼らは津島という小島に連行され、本土決戦に備えた軍事基地の建設に使役された。労働は過酷を極め、逃亡者はただちに銃殺された。
工事の総責任者である岡田隊長は、予定どおり完工すれば捕虜と労務工は無事帰国できると保証していた。周尚文は岡田の言葉を信じ、国民党軍捕虜たちに従順に作業をこなすよう命じていた。蕭漢生は工事の軍事的重要性を認識し、破壊活動を起こして工事を頓挫させる計画を練っていた。
ある日、重要な工具が破壊されたのを発見した監視兵は、労働者全員を厳罰に処すと脅した。蕭漢生が名乗り出て、残虐な体罰を一身に受けた。蕭漢生の行動は全労働者を感動させ、高揚する民族意識のもと全員が一致団結した。朝鮮人の李継成は脱走し、外部との連絡に当たった。そのころ、岡田隊長の恋人である宮崎美恵子が軍医として赴任して来た。岡田は完工後に捕虜と労務工を全員銃殺するよう命令を受けていた。
劉家正は中国人としての勇敢な気概を示したため、日本人に捕えられ惨殺された。重病にかかった周尚文は捕虜の釈放を賭けて岡田に碁の勝負を挑むが、途中で昏倒してしまった。労務工の閃紅石が男装した少女であることを知った蕭漢生は、次第に彼女と恋仲になって行った。脱走した李継成は順姫という朝鮮人少女に助けられ、暴動の際に労働者を迎える準備を整える途中で日本兵に発見され、銃剣の下で惨死した。
工事が間もなく終わろうとしたある日、捕虜と労務工たちは決死の暴動を起こした。脱走した彼らは、港で待つ漁船に向かって走った。ところが漁船の上では、完全武装した日本兵の一団が待ち構えていた。一斉射撃がとどろき、鮮血が砂浜を染め、捕虜と労務工の死体が海岸を埋め尽くした。蕭漢生は断崖に突進し、全身から鮮血を流しながら海に飛び込んだ。
2012年の北京。岡田の孫娘である青山小百合は、記録映画を製作中に蕭漢生の孫である蕭憶と知り合う。取材中に蕭漢生の体験を耳にした小百合は、それが祖父に深くかかわっていることも知らず、強く興味を惹かれる。蕭漢生が書きかけている回想録が事実であることを証明するため、蕭憶と小百合は日本に向かう。
岡田は孫娘が津島事件を取材していることを知り、小百合の兄の洋平に忠告する。洋平はちょうど議員選挙に立候補したところで、自分の政治生命への影響を恐れ、小百合に蕭憶と別れ取材を中止するよう要請する。ふたりの訪問を受けた池田は証言を拒否し、この事件が厳格に封印されていることをほのめかす。焦った洋平は小百合を祖父である岡田の家に幽閉する。ようやく脱出した小百合は蕭憶のもとに走り、ふたりは固く抱き合って愛を確かめる。
蕭憶と小百合の正義感に感銘を受けた池田は、なお存命している宮崎美恵子の所在を伝える。良心の呵責に駆られた美恵子は、蕭漢生へ手紙を書く。手紙には、蕭漢生が長年心を悩ませていた問題への解答が含まれていた。岡田は当直日誌を蕭憶に渡し、宮崎美恵子とともにビデオに告白メッセージを残して服毒自殺する。蕭憶は執務日記を携え、帰国の途に就く。しかしその時、蕭漢生はすでに永眠していた。
2003年、全29話、監督:楊陽
出演:裴秀彬・藍天野(蕭漢生)、段奕宏(周尚文)、王偉光(劉家正)、矢野浩二・川辺久造(岡田)、武藤美幸・弓惠子(宮崎美恵子)、賈宏偉(李継成)、宋天儀・傅亜南(順姫)、彭心宜(閃紅石)、小山田小百合(青山小百合)、阿部力(蕭憶)、矢野浩二(青山洋平)、三上真史・遠藤剛(池田)
革命根拠地に対する日本軍の残虐な掃討作戦が行われた1941年、河北省の冀中平原では賀龍と関向応が率いる八路軍第120師が日本軍を翻弄し、大きな痛手を与えていた。しかし日本軍に包囲され、賀龍らは太行山に逃れる。もと東北軍将校の呂正操は残り、遊撃戦を展開する。
1941年、滹沱河下流の橋頭鎮で日満軍と八路軍の間で激烈な戦闘が勃発する。毛利と高鉄杆が率いる日満軍は八路軍を包囲し、橋頭鎮の住民を弾圧する。史更新が率いる小隊は英雄的に戦い、八路軍の主力部隊を掩護するが、日満軍はますます攻勢を強める。
重傷を負った史更新は八路軍営長・趙保中の父・趙連栄にかくまわれ、日満軍の捜査から逃れる。しかし日本軍の猪頭小隊長に見つかり、取っ組み合いになる。夜半、史更新は斉英と楞秋儿に助けられて日本軍の包囲から逃れる。
八路軍からはぐれた林麗は、斥候の肖飛に助けられ、小李荘で史更新らと合流する。史更新は漢奸である解老転の計略を見破り、小李荘への日満軍の侵入を防ぐ。日本軍の猫眼司令官は細菌戦を準備するが、寸前で八路軍に包囲され史更新に射殺される。
2004年、天津電子台、全23話、原作:劉流(1958)、監督:王奕開
出演:連奕名(史更新)、郭柯宇(林麗)、矢野浩二(毛利)、加藤知宏(猪頭)、三浦三一(猫眼司令官)
抗日戦のさなか、河北省の白洋淀に住む嘎子少年は、八路軍に入ることを夢想していた。嘎子は八路軍をかばって日本軍に殺されたおばあさんの敵を討つため、県城に向かう。そこで日本軍に追われるが、佟楽と羅金保の助けで逃れ、八路軍の秘密基地で銭隊長の世話になる。嘎子は戦闘で銃を分捕るが、区隊長に取り上げられてしまう。納得が行かない嘎子は、胖墩とともに県城に戻る。このころ、八路軍連絡員の劉燕に指令が下るが消息が途絶え、日本軍はスパイの石磊を連絡員として区隊に潜入させる。偶然にこの計略を知った嘎子たちは、連絡員の純剛をスパイと勘違いして拘束する。白洋淀の漁師の娘・玉英は、漁をする中で重傷を負った劉燕を救出する。劉燕の依頼で玉英は県城で連絡員を探す中、偶然嘎子たちと出会う。連絡員の任務は目前に迫り、大量の薬品は予定どおり白洋淀に向かう。石磊の連絡を受けた日本軍の亀田と斉藤は、区隊と薬品を一網打尽にする。しかし銭区隊長は石磊がスパイであることに気づき、日本軍をおびき出して叩く計略を練る。
2004年、潤亜電影視公司、全20話、原作:徐光耀原作(1958)、監督:徐耿
出演:謝孟偉(嘎子)、張一山(佟楽)、杜雨(胖墩)、王莎莎(玉英)
抗日戦争初期、麒麟山区のふたりの若者が数人の日本兵を殺した後、一緒に軍隊に逃げ込んで従軍する。ひとりは米屋の店員だった姜大牙で、軍隊に入っても日々の食糧にしか関心がない。もうひとりは洛安中学で革命理論を学んだ良家出身の陳墨涵で、共産主義の理想に燃え、新四軍への加入を熱望する。
ところが運命の悪戯から、新四軍遊撃隊に加入したのは姜大牙の方だった。楊庭輝司令官の高潔な人格と東方聞英の美貌に惹かれた姜大牙は、苦難を乗り越えつつ無頼漢から革命家へと変貌を遂げて行く。一方、陳墨涵は国民党駐凹凸山地区の高漢英旅団長と出会い、やがて第79軍団と国民党直系部隊の抗争に巻き込まれる。
国共合作が成り日本軍と戦う中、ふたりは再度出会って共同作戦をとるが、依然としてわだかまりがある。さらに新四軍の内部にも、各種の思想と路線の対立があり、これが姜大牙をさらに成長させて行く。
抗日戦争が終結すると国共両党は再び対立し、解放戦争が勃発する。国民党の腐敗に絶望した陳墨涵は第79軍団を率いて共産党に合流するが、姜大牙との共同作戦中に東方聞英が戦死してしまう。姜大牙は悲嘆に暮れ、一時は陳墨涵を恨むが、理想のために私情を押さえ込んで戦友となる。朝鮮戦争から凱旋したふたりは、異なる持ち場に赴任する。
文化大革命が始まると、ふたりは同じ農場に下放される。長くつらい労働を通じてふたりは和解し、相互に理解し合うようになる。文革が終ると、ふたりを陥れた万古碑と朱預道は断罪される。信念を貫いて死んだ張普景を追悼する会で、姜大牙と陳墨涵らは過去の戦いを懐かしむ。
2004年、上海天視文化伝播有限公司、全36話、監督:高希希
出演:張豊毅(姜大牙)、孫松(陳墨涵)
1941年冬、弾薬と糧食が尽きた八路軍独立団は、李雲龍の指揮下に日本の二個中隊を全滅させる。この戦果は蒋介石を驚かせ、日本の華北派遣軍司令部を激怒させる。李雲龍の側近・魏和尚は、八路軍新二団が接収した土匪に殺される。憤慨した李雲龍は、新二団の孔捷団長を降格させる。
抗日戦争の終結後、李雲龍と楚雲飛は国共内戦の中で激突し、ともに瀕死の重傷を負う。李雲龍は退院とともに、献身的に看護してくれた看護師の田雨と結婚する。金門戦役後、李雲龍は部下と共に山岳地帯に隠遁する。李雲龍は朝鮮戦役への参加を熱望するが、南京軍事学院への赴任を命じられる。
2005年、海潤影視制作有限公司、全36話、原作:都梁(2005年)、監督:張前・陳健
出演:李幼斌(李雲龍)、張光北(楚雲飛)、童蕾(田雨)、王炎冰(山崎治平)、柴孛志(服部直臣)、張建祥(平田一郎)、孟耿成(坂田信哲)
1930年代初頭、日本の中国侵略はますます露骨になっていた。中国政府は日本航空軍事学校から中国人留学生を急遽呼び戻し、さらに全ての日本留学生に早期帰国を促す。しかし日本側はこれを妨害し、欧陽漢強・上官雲天らを日本に引き止め、いずれ日本空軍に従軍させようと画策する。
2005年、成都軍区政治部電視芸術中心、全36話、監督:陳剣飛
出演:聶遠(欧陽漢強)、王斑(上官雲天)、矢野浩二(阿部健雄)
戦争の予感が重くたちこめる1937年の上海。日本帝国主義の軍艦はすでに黄浦江で、この東方でもっとも繁栄する大都市に照準を合わせていた。上海外灘の監獄で、獄卒の鄭樹森は死刑囚の庞コと知り合う。庞コの依頼で銃殺刑の射手を引き受けた鄭樹森は、そうとは知らず庞コの脱獄を手伝うことになる。
脱獄した庞コは対立する虞中和との抗争を再開し、鄭樹森を腹心の部下に育てようとする。何度も生命の危険に遭遇する中、鄭樹森は饅頭、唐維特、許歩奎、謝蕊生といった仲間と出会い、兄弟の契りをかわす。彼らのしのぎは幇に目をつけられ、高額のみかじめ料を要求される。やぶれかぶれになった鄭樹森は、幇のボスをやっつけて弄堂の英雄になる。幇の報復に対抗するため鄭樹森は庞コに頼り、組織間の暗闘に巻き込まれて行く。
かつての恩人である池田隆が庞コを訪れ、日本軍への協力を要請する。庞コは漢奸になることを望まず、やむなく虞中和との抗争を放棄する。しかし池田は庞コの利用を諦めない。鄭樹森は虞中和の娘・茵喬の求愛を拒む。激昂した虞茵喬は、池田と結託して報復をたくらむ。共産党員の黄旭初の影響で、鄭樹森と庞コは一族の繁栄より民族の大義が重要であることを悟る。ふたりは侵略者と漢奸に対する戦闘に身を投じ、鄭樹森の兄弟達は次々と死んでしまう。
日本軍との最後の市街戦の中、鄭樹森と庞コは背中合わせで戦い、ひとりは片目を失いかけ、ひとりは右手を失う。それでもふたりは残った目と手を合わせ、最後まで日本軍に抵抗する。このような人民の献身的な抗日闘争によって、「三カ月以内に中国を滅ぼす」とした日本軍国主義の夢は粉砕される。
2005年、全48話、監督:郭靖宇
出演:孫紅雷(鄭樹森)、寇世勳(庞コ)、銭勇夫(虞中和)、張定涵(虞茵喬)、江涛(黄旭初)、牛宝軍(池田隆)、賈宏(小野)
1939年、抗日戦は中国全土に拡大し、湖南は日中対決の最前線となる。中国共産党員の童蓮は重慶から湖南前線に抗日戦争のための物資を輸送する任務に就く。湘西の雪峰のふもとにある麻渓舗一帯は、「竿民」と呼ばれる山の民の根拠地だった。竿民の娘の田穗穗は、ここで平穏な生活を送っていた。端午節で出会った穗穗と石三怒は恋仲になるが、村長の二人の息子である龍耀文と龍耀武も穗穗に横恋慕する。石三怒が竿民の仇敵である排幇の首領・麻大拐子の養子であることを、穗穗は知らない。
そんなある日、抗日物資を輸送中の童蓮が麻渓舗で排幇に襲われ、穗穗の父・田大有に助けられる。この過程で麻大拐子は、田大有が16年前に義兄の石天守を殺した仇であることに気づく。麻大拐子は石三怒に、田大有を誘拐し殺害するよう命じる。童蓮は民族の大義を解き、抗日物資の護送に協力するよう竿民を説き伏せる。しかし排幇は長年にわたる竿民への憎しみから、物資の通過を承知しない。田大有は竿民を代表し、排幇と「天坑賭命」を行うことを強いられる。負傷した父親に代わって穗穗が登場すると、石三怒は手を抜いて穗穗に勝ちを譲る。
義父を人質に取られた石三怒は、やむを得ず排幇の竿子営襲撃を手引きする。村民を救うため田大有は自殺し、穗穗の婚礼は一変して惨劇になる。童蓮は穗穗を伴い、竿子営を発ち長沙に向かう。その道中で、穗穗は初めて湖南大地の抗日戦を目の当たりにする。童蓮の手配の下、穗穗は看護師として抗日戦に身を投じる。
国民党新86師団の負傷兵を看護する中、穗穗は師団に入隊していた龍耀文と再開する。常徳防衛戦が始まると、新86師団はきわめて危険な任務を任される。童蓮と穗穗の努力の結果、師団の全将兵が愛国の熱情を呼び覚まされ、師団長の鎖雲超は龍耀文らの補佐を受け勇猛果敢に戦う。しかし石三怒が常徳で排幇の勢力拡大に奔走したため、新86師団は多大な損害を受ける。このため穗穗と石三怒の仲は、決定的に悪化する。
米中は麻渓舗に秘密レーダー基地を設立することで合意し、新86師団は基地の警護任務に就く。童蓮と一緒に麻渓舗に戻った穗穗は、苦心惨憺の末に竿民の固陋な旧習を打破し、抗日戦への支持を勝ち取る。これによってレーダー基地の建設は順調に進む。1945年4月、制空権を失った日本軍は戦況を打開するため、湘西全域で大攻勢に出て麻渓舗に向け進軍する。新86師団は迎撃を命じられるが、優勢な日本軍の前に全滅する。麻渓舗を占領した日本軍は、村民に秘密レーダー基地の所在を明かすよう脅すが、村長の龍太爺は協力を拒んで自殺する。
童蓮はレーダー基地を守るため、童蓮は全竿民を糾合し、穗穗も石三怒を説得して排幇の協力を取り付ける。大義の前にこれまでの恩讐は雲散霧消し、排幇と竹竿の連合軍は山林の中で、原始的な武器と伝統的な狩猟法で完全武装の日本侵略軍に敢然と立ち向かう。巧みなゲリラ戦の前に、日本軍は次々と鳥銃、竹槍、落とし穴の餌食となり、見る見る損害を増やして行く。ついに竿子営を襲撃した日本軍は全滅し、戦死した男たちを背負った女たちの行列が山を下りて行く。
2007年、湖南電視台、全34話、監督:龚若飛
出演:白静(田穗穗)、李桓(石三怒)、劉敏涛(童蓮)
1938年の徐州会戦の後期、日本軍は沽寧港を奇襲攻撃する。当地に長年潜伏する共産党員の欧陽山川は、この情報を事前に察知するが、沽寧港の占領を阻止することはできない。そこで欧陽山川は、社会各層の力を糾合した抗日組織「四道風」を組織する。
1941年に太平洋戦争が勃発すると、沽寧は最も困難な時期を迎える。このとき四道風は、原子物理学者の何莫修を米国船に送り届けるよう命令を受ける。しかし伝染病に感染した何莫修は沽寧に残ることを決断し、四道風の一員となる。
1945年、敗色が濃くなった日本軍は、沽寧住民の半数を動員して飛行場を建設しようとする。重篤の欧陽山川に代わって何莫修が抵抗運動の指揮を執り、遊撃隊の誘導で国民党軍が飛行場を急襲する。人々は党派と階級を越えて沽寧城外に結集し、抗日戦争の全面的勝利を祝う。
2008年、山東電影電視劇制作中心、全48話、監督:孔笙
出演:廖凡(欧陽山川)、張譚(何莫修)、徐成峰(長谷川)、三浦研(伊達)、趙凱(宇多田)、渋谷天馬(渡辺)
清末から満州事変勃発まで、山東から満州に移り住んだ朱開山一家の暮らしを描く。朱開山らは炭鉱の採掘権をめぐり、日本軍の尖兵として経済的侵奪を進める森田物産と死闘を繰り広げる。
2008年、山東電影電視劇制作中心・大連電視、全52話、監督:張新建・孔笙
出演:李幼斌(朱開山)、高明(森田)、靳東(一郎)
1944年、中国の情報将校を乗せた飛行機が墜落し、怒江戦役の作戦計画と暗号表が日本のビルマ方面軍の情報機関「芒市一号」の手中に落ちてしまう。ビルマ方面軍の島田大佐は一計を案じ、中国軍の指揮系統を混乱させる。
抗日遊撃隊政治委員の蔡鳳琴は、滇西特委の指示で重慶特務工作員の「蝴蝶」こと沈麗萍の芒市一号への潜入を支援する。沈麗萍は漢方医を装い、島田大佐の眩暈を治療し信頼を勝ち取る。偵察参謀の馬成龍は、沈麗萍と共産党地下組織の協力を得て飛行機墜落事故の調査を進める。馬成龍は滇西反抗部署がすでに日本軍の手に落ちたことを突き止め報告するが、参謀のミスで最高司令官まで報告されない。
中国軍は当初の作戦通り川を渡り、滇西大反抗を開始する。民衆の支持を受けた中国軍は、高黎貢山を越え日本軍と激戦を展開する。しかし準備万端の日本軍は三方向からの挟撃を加え、中国軍に大打撃を与える。司令部は直ちに攻撃停止を命じ、部隊を再編成し戦術を再考する。そして交通の要衝である松山を攻撃し、日本軍の守備隊千余名を殲滅する。米軍の航空支援を受けた中国軍は、勝ちに乗じて滾龍坂の日本軍陣地を攻撃するが、堅固な防御工事と強大な火力のため多大な損害を出す。
滾龍坂の日本軍陣地を偵察するため、司令部は馬成龍を隊長、米軍のトム中尉を副長とする偵察隊を編成する。偵察隊は陣地内に深く入り込み、全容を把握する。日本軍守備隊の金光一郎隊長は無線を傍受し、陣地内に敵兵が侵入していることを知る。偵察隊は滾龍坂の頂上で待ち伏せに遭い、戦闘中に無線機を破壊されてしまう。金光隊長は無線の傍受により、潜入した偵察隊の無線機が機能していないことを知り、総力をあげて偵察隊を全滅させるよう命令する。馬成龍は各堡塁間の秘密の地下道を発見し、堡塁内部への侵入を決意する。
2008年、全36話、監督:寧海
出演:王学兵(馬成龍)、劉佳(蔡鳳琴)、孫寧(沈麗萍)、李君峰(金光一郎)
共産党新四軍兵士の順溜は、漢奸の呉司令官を銃撃しようとして、誤って上司である陳大雷を撃ってしまう。危篤状態から回復した陳大雷は、順溜を天才的な狙撃手だと褒める。陳大雷は順溜が狼の乳で育った猟師の息子であることを知り、ついに兄弟の契りを結ぶ。陳二雷と改名した順溜は、抗日戦で数々の戦功を上げて伝説的な戦闘英雄になる。戦闘に次ぐ戦闘で活躍を続けるうち、陳二雷の名は日本軍の間でも恐れられるようになる。
順溜は石原中将を狙撃する任務中、目の前で姉が坂田少佐に強姦されるのを見過ごす。そのため姉は井戸に身を投げて自殺してしまう。順溜は坂田少佐を標的に定めるが、このとき日本天皇が降伏を宣言してしまう。国民党部隊は投降した日本軍を接受し、連雲港から船で帰国するよう手配する。復讐を遂げようとする順溜を、陳大雷は必死に止める。日本軍引揚げの日、給水塔のてっぺんに陣取った順溜は、葛藤の末に坂田少佐の代わりに日章旗と、坂田が捧げ持っていた石原の骨壺を撃ち抜く。
2009年、小馬奔騰影視文化発展有限公司、全26話、原作:朱蘇進、監督:花箐
出演:王宝強(順溜)、張国強(陳二雷)、米岡寛純(石原)、耿長軍(坂田)、董波(山本泰一朗)、馬衛軍(松井)
1942年、中国全土は抗日の戦火に覆い尽くされていた。ビルマとの国境に近い禅達には、全国各地から雑多な避難民や敗残兵が集まっていた。そこに現れた龍文章は、彼らを束ねて「川軍団」を結成し、一致団結して凶悪な日本侵略者に立ち向かう。
優勢な日本軍によって窮地に追い込まれた怒江で、彼らは共産主義の理想に燃える一人の学生と出会う。学生と激論の末に別れた龍文章は、団員に「われわれはあまりにも老い、彼らはあまりにも若い」と意味深長な感慨をもらす。間もなく龍文章は13人の突撃隊を率い、怒江の対岸から孟煩了の両親を救出する。突撃隊は偵察の途中で共産党遊撃隊と出会うが、その中には龍文章と論争したあの学生が加わっていた。突撃隊は怒江の東岸を奪回するが、遊撃隊は日本軍の渡河を防ごうとして全滅する。
師団長の虞嘯卿は大規模な渡河作戦によって、敵の根拠地である南天門を撃破しようと計画する。しかし日本軍は、既に強固な堡塁を築き重火器を配置していた。前回の渡河作戦の経験から。作戦の無謀さを訴える龍文章に対し、虞嘯卿は半月以内に確実な根拠を提示するよう要求する。龍文章と孟煩了は日本軍の目をかすめつつ、南天門の陣地の見取り図を作成して行く。その過程で二人は南天門を撃破する方法に思い当たるが、それはあまりにも凄惨な結果をもたらすものだった。
2009年、華誼兄弟娯楽投資有限公司、全43話、原作:蘭暁龍、監督:康洪雷
出演:段奕宏(龍文章)、張訳(孟煩了)、蘭暁龍(竹内連山)
1928年、東北軍の彭興華駐屯部隊大隊長は、東北軍の勢力範囲に侵入しスパイ工作と住民虐待を行っていた関東軍の大野建二グループを逮捕する。彭興華は国際法規に従い、大野らをスパイと放火・殺人で死刑に処す。しかし親日的な東北地方政府によって追われることになり、竜山に帰郷する。
このころ竜山では、関東軍特務の川口正雄が、砂金の産地である樹河子の採掘権を奪おうとしていた。彭興華の養父である程八爺は、共同所有者である李祖g・林培良と盟約をかわし、関東軍の悪計に対抗する。怒った川口は地元のチンピラに程八爺の娘と孫娘を誘拐させ、土地登記所を差し出すよう迫る。ちょうど帰郷した彭興華は、程家の家族や東北軍の何長水隊長らと協力して娘母子を奪回する。
彭興華が大野を処刑したことを知った川口は、関東軍部隊の総力をあげて彭興華を逮捕しようとする。彭興華は程一家と共産党員趙醒民の助けで、かろうじて竜山を脱出する。瀋陽に着いた彭興華は張学良に会おうとするが、東北軍に軟禁されてしまう。関東軍は彭興華を処刑するよう東北軍に圧力をかける。満州事変が勃発した1931年9月18日の夜、彭興華は上層部の手引きで脱獄し、東北軍の残存兵力と合流するが、松花江で関東軍に敗れる。
帰郷してみると竜山は関東軍に占領され、川口正雄は関東軍少佐として駐屯していた。川口は悪辣な手段で樹河子の所有権を強奪する。怒った彭興華は付近の集落を糾合して暴動を起こし、この戦闘で関東軍の津美遼太郎大佐が戦死する。関東軍は大兵力を投入して報復に出て、反乱を残虐に鎮圧する。彭興華は何長水らとともに、竜山で抗日義勇軍を設立する。
彭興華が李梦桐と結婚したとの情報を得た関東軍は、彭興華の実家に圧力をかけ、彭興華の逮捕に協力させる。川口少佐の懐柔に応じない彭興華に激怒した警備隊長の北島岸介は、李梦桐らの目の前で彭興華を冰窟窿に突き落としてしまう。絶望した李梦桐は出家して尼になってしまう。かろうじて冰窟窿から這い上がった彭興華は、満州開拓団民の佐治と孫娘の阿鈴に救助される。回復した彭興華は、共産党と協力して江口鎮駅を爆破する。
1936年、中共中央の指示により趙醒民は義勇軍を東北抗日聯軍に昇格させる。樹河子での日本人による無理な採掘に憤った程八爺らは、関東軍の守備隊と警察署を襲撃する。1937年に国共合作が成り、東北抗日聯軍も関東軍相手に熾烈な戦闘を繰り広げる。1945年に抗日戦の勝利が確定すると、彭興華は休む間もなく中華人民共和国の建国闘争に邁進する。
2010年、珠江電影制片廠、全40話、監督:陳国軍・遠方
出演:曹磊(彭興華)、程八爺(沙景昌)、張晶晶(李梦桐)、陸彭(川口正雄)、程六一(北島岸介)
抗日戦争時、国民党軍は陳一鳴少佐を隊長とする空挺突撃隊を創立する。その成員は収容所と刑務所の囚人から成り、その任務はスパイの頭目である中村一郎を暗殺することだった。陳一鳴は部下の冷鋒とともに、上海灘の著名な老千小K、燕子門頭目の燕子六、CP諜報員の書生、日本陸軍航空隊の捕虜の藤原剛、中村一郎のもと愛人で歌手の蝴蝶らを採用して行く。
その頃、中村一郎は米国海軍情報署のスパイであるスミス夫妻を逮捕する。米国海軍のマリス上級大佐は国民党の戴笠のもとを訪れ、スミス夫妻を救出を依頼する。共産党南京連絡所の黄雲晴所長は、日本軍中に潜入したスパイを通じて、スミス夫妻が監禁されている病院の地図と警備体制を入手する。情報を伝達された国民党特務組織は、突撃隊を南京に派遣する。この動きを察知した中村は、スミス夫妻をおとりに突撃隊を一網打尽にしようと企む。
突撃隊はスミス夫妻を救出し、病院を爆破する。突撃隊は逃走しようとするが、陳一鳴は中村一郎の暗殺にこだわる。蝴蝶が中村をおびき出すことに成功するが、暗殺は失敗に終わり、協力者の神父らが逮捕されてしまう。しかし再度の挑戦で、蝴蝶は共産党スパイである岩本の助けで中村一郎の暗殺に成功する。
一郎の父である中村雄は復讐の念に燃え、息子の職務を引き継ぐ。この時、日本関東軍731部隊は華東特遣チームを創立し、北野政次少将の指揮下に重慶で細菌戦を行う計画をたてる。この情報に接した岩本は、周恩来を通じて情報を蒋介石に流す。しかし行き違いから国共間の対立が深まり、戴笠は731部隊襲撃計画を中村雄に漏らしてしまう。待ち伏せを食った突撃隊は、一網打尽にされてしまう。岩本は突撃隊員を拷問するふりをしながら情報を伝え、黄雲晴率いる救援隊が銃殺寸前の突撃隊員を奪還する。そして日本軍の爆撃機を略奪し、731部隊を護衛していた加藤師団を空爆によって壊滅させる。
この件で中村雄は岩本に疑念を抱き、黄雲晴は岩本に撤退を勧めるが、岩本は頑として任務を続行する。中村雄は自ら育成した女スパイチームである桜花三人組を投入する。その一員である北沢晶は、岩本の元カノだった。黄雲晴は岩本に北沢晶をおびき出して暗殺するよう命じる。
桜花三人組が暗殺され、怒り心頭の中村雄は虎の子の673特攻隊を投入し、周恩来の暗殺をたくらむ。黄雲晴は岩井に673特攻隊の情報を探るよう命じる。673特攻隊と陳一鳴の突撃隊の間に戦闘が生じ、673特攻隊は住民を人質にとってたてこもる。
2010年、河南5-電視劇頻道、全31話、監督:劉猛
出演:庹宗華(陳一鳴)、金毅(藤原剛)、高雄(中村雄)、于震(中村一郎)、矢野浩二(岩本)、李子雄(森田)、洪衛(赤井)、何彦霓(北沢晶)、康馥麟(鈴木亜奈美)、沈悦(久保亜子)
1937年の盧溝橋事変の勃発とともに、日本は大挙して中国に侵入する。中国が国家存亡の危機に立たされる中、国民党は内部腐敗で兵力を糾合できず、空軍は日本軍の襲撃の前にひとたまりもなく敗れ去る。
危機的状況の中、空軍に闘志に満ちた若いパイロットたちが現れる。彼らこそ高雲天と劉長嶺。二人は装備の劣勢をはねのけ、勇猛に日本の戦闘機に立ち向かい、不屈の闘志で優勢な日本空軍と死闘を繰り広げる。そんな中、飛行中隊長となった劉長嶺は情報所の馬昕藍上尉と恋に落ちる。だが彼女は中国共産党の地下組織員だった。
中国を徹底的に屈服させるため、日本は凄惨な南京大虐殺を敢行する。馬昕藍は劉長嶺の愛の告白に感動するが、結局は拒絶する。八路軍との共同作戦中、劉長嶺の飛行機は撃墜され、馬昕藍は激しく動揺する。八路軍に救出され、帰還した劉長嶺を見た途端、馬昕藍は号泣し声を失う。しかし共産党員の彼女は、彼と戦友にはなれても夫婦にはなれない。
武漢空襲と重慶空爆の際も、劉長嶺と高雲天は不屈の闘志で日本軍の大攻勢に立ち向かう。空中戦の中で高雲天は片足を失い、劉長嶺は戦死する。馬昕藍は劉長嶺の遺物を抱きしめ、涙ながらに自分が共産党員であることを告白するのだった。
2010年、福建世紀長龍影視文化発展公司、全40話、監督:高希希
出演:邵兵(高雲天)、沙溢(劉長嶺)、李依暁(馬昕藍)、楊樹泉(森川俊雄)、王超(山本七郎)、許毛毛(長谷青川)
1932年1月28日、日本は居留民保護を口実に海軍陸戦隊を上陸させ上海を占拠し、第一次上海事変を引き起こした。国民党第十九路軍はこれに勇猛に立ち向かうが、優勢な日本軍に押され防戦一方になる。名家に生まれた周衛国は、すべてをなげうって救国のために身を投じる決意を固める。
2010年、北京梦舟文化伝播有限責任公司他、全40話、監督:皓威・杜玉明
出演:文章(周衛国)、陶飛霏(陳怡)、浅野長英(竹下俊)、侯天来(岡村寧次)、張倩(小林恵子)、趙衛東(宮本茂)、叶峰(山本一木)、張雷(高橋次郎)、孫霆(山上浩)、馬国慶(松井石根)、趙福余(田中次郎)、李屹(川口正弘)、楊青文(伊藤広宇)
1941年の上海。街は日本侵略軍に蹂躙され、その軍靴の下で民衆は弾圧に呻吟していた。鮮血と背信が侵略者に供物として捧げられ、自由と幸福は久しく消えて伝説になり果てていた。人々の目からは希望の光が失われ、ただ憎悪の眼光だけがぎらついていた。
しかし傍若無人を極める日本軍と、それに追従する民族的叛逆者たちも、「殺狼花」の名を聞けば不安に駆られ、寝ても覚めても心が休まる時はない。「殺狼花」こそは四人の美女から成る暗殺者集団。天誅が下された現場には常に一輪の造花が残され、やがて上海の抗日運動のシンボルになる。
殺狼花一の凄腕は陳春雪。十年前に目の前で両親を日本人に惨殺され、洋服箪笥に隠れる彼女の顔に母親の血が飛び散った。その時から彼女の人生は「報復」の二文字に染め抜かれ、常人の生活を放棄し、養父に従い職業的暗殺者の道を歩むことになる。
殺狼花の暗躍に業を煮やした日本軍は、東京から敏腕刑事の織田を上海に派遣し、老練なスパイの鈴木、特高の女刑事の高橋雅子の協力の下、暗殺者たちを一網打尽にしようとする。一方、陳春雪の両親の死には、彼女も知らない巨大な秘密が隠されていた。復讐に燃える陳春雪は、共産党員の沈柱城と出会い、この秘密を聞かされる。ここで陳春雪は、両親の仇を殺してしまうと、組織を危険にさらすジレンマに陥る。最終決戦の中で、陳春雪は生命をかけた危険な賭けに出る。
2011年 中視影視・上海新文化・中広基経、全25話、監督:李小平
出演:甄錫(陳春雪)、黄海水(沈柱城)、張双利(竹内平次)、衛小雨(高橋雅子)
1941年、日本軍の高騰少佐は華北の赤城知報村に中国人労働者を放ち、特殊兵の訓練のための「動く標的」に使った。八路軍の高国成参謀と馬商人の姚和尚は、日本軍特殊兵に勇敢に立ち向かうが、衆寡敵せず、陸軍医・小六・黒子・三順や墓泥棒の棍儿とともに逃亡する。八路軍の盧政治委員は高国成一行の才能に気づき、これらを八路軍漂亮小分隊に編成する。小分隊は装備の不足にもかかわらず善戦し、高騰少佐率いる日本軍を散々に苦しめる。しかし相次ぐ戦果に増長した漂亮小分隊は、高騰の師匠である佐々木の計略に引っかかって惨敗する。佐々木はさらに教え子の婉真を小分隊に潜入させる。結局、婉真の正体は暴露されるが、その過程で陸軍医が犠牲になってしまう。婉真を追って再び知報村に入った小分隊は、古墳の中に日本軍の細菌庫を発見する。小分隊は細菌庫を破壊するため自爆し、黎明に轟く爆音と火柱を見た八路軍の盧政治委員と兵士たちは脱帽してたたずむ。
2011年、広東南方電視台他、監督:李海峰
出演:范明(高国成)、安沢豪(高騰)、秦梵翔(田中)
抗日戦争時期、出身背景を異にする数人の若者が、戦火の洗礼を受けそれぞれに名射撃手へと成長して行く。張響、李杏花、王暁宝は一緒に武装工作隊に身を投じ、狙撃手を志願する。張響は母親を殺した仇を探すため満州軍に潜り込み、橋本を暗殺しようとする。李杏花は王暁宝との婚礼から抜け出し、日本軍と戦闘する張響を救援する。日本軍は武装工作隊を奇襲し、国民党軍は県城を奇襲し、大混戦を通じて張響は李杏花と旧交を温め、武装工作隊に戻る。嫉妬に駆られた王暁宝は、日本軍を手引きして張響を亡き者にしようとする。しかし最後の瞬間に王暁宝の良心は蘇り、命がけで日本軍の狙撃手を射殺する。
2011年、天視衛星伝媒股イ分有限公司・北京金菲林・大悦虎哥、全34話、監督:李森
出演:徐僧(張響)、賈青(李杏花)、張麗(酒井)、銭漪(川崎)
1930年代、帝国主義の蹄鉄は中国の大地を傍若無人に蹂躙し、敵が向かうところすべて一面の焦土と人民が窮乏が広がり、中華民族は生死存亡の危機に立たされていた。武義県大隊の李大本事隊長は、農家の倅ながら狡知と熱血をあわせ持ち、その戦法は常識外ながらも巧妙で、日本軍相手に大きな戦果をあげ、高い評判を得ていた。九路軍の孫成海彼隊長と最初は対立したが、やがて協力するようになる。またもと国民党軍将校の陳峰とも、互いに信頼し合う仲となる。評判は次第に高まり、自然と日本軍の関心を引くようになり、戦闘はますます激しくなって行く。
2011年、北京衛視、全34話、監督:徐紀周
出演:黄海波(李大本事)、李健(孫成海)、王雷(陳峰)
1941年の太平洋戦争勃発に伴い、中国は反ファシズム勢力と共闘するため、東南アジアに抗日遠征軍を派遣する。韓紹功は遠征軍を率い、ビルマ戦線で英国軍と合流し、日本軍と血戦を繰り広げる。
2011年、北京盛世驕陽、全45話、監督:董亜春・楊軍
出演:黄志忠(韓紹功)、橋本隆太郎(譚凱)、由立平(田島)、李丹軍(飯田)、大冢匡将(小林多喜)
抗日戦争時の山東省棗庄では、鉄道遊撃隊である「飛虎隊」が日本軍を苦しめていた。飛虎隊にあこがれる大壮、虎子、小銀の三人の子どもたちは、「小飛虎隊」を創立する。しかし15歳にも満たない三人は、日本軍に一泡吹かせるどころか、長谷川駅長の息子喜郎をからかうことくらいしかできない。そのころ共産党の根拠地では内通者が発覚し、連絡員の呉は大壮らに情報の伝達を依頼する。三人は逮捕された馬大爺を救出する過程で飛虎隊と遭遇するが、気づかずにすれ違ってしまう。三人を飛虎隊と取り違えた日本軍は、必死に三人を追跡する。
2011年、山東輝煌世紀影視公司、全28話、監督:銭暁湾
出演:趙沢文(大壮)、小叮咚(虎子)、胡天陽(小銀)、孫钰(喜郎)、孟憲堃(小次郎)、高曙光(野川)、董波(直木)、李忠林(松尾)、劉琳(加代)、王大安(福原)
中華民族が最大の国難に直面した抗日戦時期、裕福な家庭に生まれた李徳明は封建的な因習を打ち破り、民族解放の巨大な流れに敢然と身を投じる。そのために沸き上がる愛国の熱情を報国の固い決意を以て、一兵卒として抗日戦線の最前線を目指す。そして生命の危険を顧みず次々と大きな功労をたてる中で、八路軍の友軍として奮戦し大きな戦果を上げる。次々と日本侵略軍の将校を討ち取り、韓家塞では同郷の部隊を救援し、山東では八路軍分遣隊と共に敵飛行場を奇襲して勝利する。そして軍部病院の軽傷者を動員し、県城の防衛戦を戦い抜く。藤県城はついに日本軍の手に落ちるが、李徳明ら川軍の将兵は投降を拒み、数日にわたり抗戦を続け、弾薬も食糧も尽きてついに壊滅に到る。
2011年、北京天瑞派明文化伝媒有限公司、全33話、監督:李舒
出演:賈一平(李徳明)、渋谷天馬(野島蒼二)
葛二蛋は率直で温厚な正義漢、麦子は冷静で利己的で手段を択ばない性格だった。二人はかつて苦楽を共にした兄弟で、同じ敵に憤り、同じ戦場を転戦し異なる運命に遭遇する。二人は町に出て敵の日本人を探し出して復讐する。その後、葛二蛋は塔湾村で八路軍に感化され、家族より国を優先すべきことを知り、農民から優秀な民兵へと成長し、勇敢に日本軍と戦う。一方、麦子は傀儡軍に参加し、権勢と金銭の誘惑に負け売国奴になる。そして葛二蛋を利用して、抗日勢力に打撃を与えようとする。闘争の中で成長した葛二蛋は、麦子の計略を見抜き、敵の対立を利用して党の任務を完遂し、民兵から八路軍戦士に昇格する。
2012年、北京小馬奔騰壹影視文化公司、全32話、監督:韋大軍・林柯
出演:黄渤(葛二蛋)、高虎(麦子)、黒木真二(東野)
1945年、団城周辺では劉建功隊長指揮下の八路軍遊撃隊が日本軍と対峙し、狐牙峰の山寨には雷子楓を頭目とする山賊一味が割拠していた。日本軍の輸送機が付近の峡口村に墜落し、新型暗号機と暗号表が猟師の石爺爺の孫である石敢当の手に渡ると、日本軍は彼を追跡する。劉建功と連絡員の上官官飛は、遊撃隊とともに移動中、石敢当から暗号機と暗号表を譲り受ける。一方、日本軍は軍用犬を使った捜索で追撃し、遊撃隊と戦闘状態になる。劉建功がおとりになって日本軍を引きつけようとするが、暗号表を持った上官于飛は日本軍に追いつめられる。しかし間一髪で雷子楓に救われ、日本軍の包囲網から脱出する。
日本軍は峡口村を焼き払い、石敢当・玲珑・胖墩の三人を除く全村民が皆殺しにされる。怒りに燃える石敢当は、日本軍に突っ込もうとして、危機一髪のところで雷子楓に救われる。雷子楓の部下の朱半山は一味を裏切り、雷子楓の母親を誘拐して日本軍に引き渡す。奪還される際に重傷を負い瀕死の母親の目前で、雷子楓と上官于飛は婚礼をあげる。
日本軍に追われながら怪力の蛮牛に救われた劉建功が帰還すると、雷子楓の間で恋のさや当てが始まる。劉建功と上官于飛は雷子楓に八路軍加入を勧めるが、雷子楓は共産党に対する不信感を消せない。そこで劉建功は一カ月間の戦果競争を提案する。雷子楓は隠しておいた金塊を使って、兵員と装備を調達する。劉建功も部隊を編成するが、金がなくて装備を整えられない。しかし雷子楓の部隊は金目当ての食い詰め者ばかりで団結心を欠き、戦闘に敗れ日本軍の捕虜になってしまう。劉建功に救出された雷子楓は考えを改め、共産党への忠誠を誓う。
劉建功は朱半山を逆用して日本軍に打撃を与える計略をたて、団城保安団長の丁大勝が朱半山に武器を売ったとの偽情報を流す。こうして丁大勝も八路軍に加わることになる。しかし山賊上がりの雷子楓一味と、筋金入りの共産主義者である劉建功の間では、軋轢が強まる。
池田優作少佐は大兵力を率い団城を攻め、八路軍は危機的状況に陥る。しかし危機一髪のところで援軍が到着し、日本軍を殲滅する。雷子楓が自らの手で池田少佐を斬殺し、独立三団の戦旗が団城に翻る。
2012年、海潤影視有限公司、全44話、監督:林建中
出演:呉奇隆(雷子楓)、甘婷婷(上官于飛)、王新(劉建功)、王碧h(狄野惠子)、高田昊(池田優作)、武家輝(武田正雄)、劉一(川上弘)、樊暁洋(川崎)、李雷(藤原)
1941年、日本軍は冀中の共産党根拠地を急襲し、華北平原は恐怖の砂塵が舞い暗鬱な空気に覆われる。このとき魯北平原で秘密活動を行っていた日本軍の突撃隊が、八路軍の司令部を急襲し、根拠地の安全は風前の灯となる。中国共産党敵工部は戦闘英雄である羅金宝を敵後方深く派遣し、状況を解決しようとする。羅金宝は三枚の銀貨と五発の銃弾を携えて根拠地を出発し、敵の占領地区に潜入し、知恵と闘技で日満軍と売国奴に立ち向かう。その活躍で日本軍は大損害を被り、県城は破壊され、売国奴は除去され、兵器庫は爆破され、最後にはそれらをすべて殲滅する。
2012年、武漢青雨影視文化有限公司、監督:銭雁秋
出演:張子健(羅金宝)、金鉄峰(山本)、張樹平(小野正男)、厳燕生(川崎)、石宝善(亀田)、王海涛(浅野)、白涛(鬼家)
日中戦争のさなか、日本軍の谷野彰少佐と兵器専門家の池田浩二は、地雷の人体実験で龍頭溝の村を壊滅させる。生き残った呉応徳は復讐を誓い、八路軍に身を投じる。谷野少佐が再び龍頭溝に来ることを知った呉応徳は、ふたつの廃銃を組み合わせ、金槌で撃鉄を叩いて発砲し、谷野を射殺する。その才能に感銘を受けた小隊長は、呉応徳を兵器工場に送り込む。そこで天才狙撃兵の柳宝、洋行帰りの兵器専門家の楊墨、女遊撃隊長の姚芳、医師の江燕らと知り合い、協力して銃榴筒や時限地雷のような新型兵器を作り出して行く。その頃、谷野彰の叔父である谷野正雄は別働隊を編成し、兵器工場を急襲する。
2012年、北京中聯華盟文化伝媒、全32話、監督:顕然
出演:何政軍(呉応徳)、王唯(池田浩二)、馬衛軍(谷野正雄)
米国バージニア軍事学校を卒業した金戈は、帰国して国民党に参加し、封晋綏軍852団特戦大隊の隊長に就任する。しかし852団の肖百川団長は日本軍の亀井次郎長官と内通し、金戈を排除しようと計る。そんなある夜、金戈の家を日本軍が急襲し、金戈の母は花嫁の柳文婷をかばって重傷を負う。怒りに燃える金戈は冬瓜山の日本軍陣地を襲撃し、亀井次郎を爆殺する。兄の亀井一郎は激怒し、金戈を最大の仇敵とみなす。
金戈と柳文婷の婚礼の日、肖百川団長は東安城に日本軍を引き入れ、金戈を捕縛する。母親は日本軍の戦車に轢かれて惨死し、柳文婷は辱めを免れるため投身自殺する。金戈は匪賊の于大海金父子に助けられ、彼らの力を借りて日本に復讐しようとする。八路軍冀中遊撃隊長の戴金花は金戈を八路軍に勧誘するが、もと国民党兵士の金戈はこれを拒絶する。しかし二人は「抗日先鋒第九大隊」を創設し、協力して日本軍に立ち向かうことにする。大隊は丁家村で亀井一郎率いる日本軍と乱戦になる。日本軍は四輛の戦車で大隊を押しつぶそうとするが、金戈の策略で戦況は逆転し、日本軍は大打撃を受けて撤退する。
その後、金戈は八路軍の大隊長となり、日本軍の「死海計画」を阻止する命令を受ける。このとき死んだはずの柳文婷が、旧友の銭柏豪の妻として金戈の前に現れる。彼らには日本のラジオ局アナウンサーと称する林百合が付き添っていた。柳文婷の神秘的な復活と日本の「死海計画」は、いかなる関係があるのか。謎は謎を呼び、物語はクライマックスを迎える。
2012年、上海劇酷文化伝播有限公司、全43話、監督:毛衛寧
出演:王雷(金戈)、王媛可(戴金花)、山崎敬一(亀井一郎)