満天の星空のしたで繰り返される My prue memory



目を奪われるほどの鮮やかな光の坂で 少女は歩きだした



幸せという 未来に向かって・・・





「Brilliant Memory」






雄也――――

私 来たよ…     約束…したから

ちょっと遠回りしちゃったけど…

来たよ…
また二人で 見たいなぁ… 雄也…


「………ときな…」

え……?

誰かが… 私を呼んでいいる…?

「ときなああ〜!!!」

   ・・・・・嘘・・・   雄也・・・!
本当に・・・・・・  本当に来てくれたんだ・・・!

「雄也・・・雄也あああ〜!!」



―――10年という時の流れを越えて ―――

――― 今、二人は再開した―――


「会いたかった!雄也…ずっとずっと会いたかったよ!」
「ときな、僕もだよ!」
「雄也・・・」
ときなは雄也を見つめた
けれど涙でどうしてもぼやけてしまう
「ごめんね ずいぶん君を待たせちゃって・・・僕がもっとはやく来ていれば」
「ううん、いいの…私、今とっても幸せだから…」
ときなの涙を優しくぬぐいながら、雄也は微笑みかける。
「大好きだよ、ときな…」
「私も…私も同じ気持ちよ…ずっと雄也のことを想ってたから…」
「ありがとう…僕を待っててくれて…
もう君を決して一人にはさせないから…」

その影の向こうで、由佳達は静かに見守っていた
「先生…ときな、幸せになれるよね…」
「当たり前じゃない…
あれだけたくさんの人達に幸せを与えてくれたんだから…
今度はときなが…幸せになる番なんだよ…最高の幸せをね…」
長い髪を風に靡かせて、桃子は微笑んだ。

そう ときなの長い坂探しの旅は、これで終りを告げたのだ。

「ねえ、私の友人を紹介するよ
一緒に坂探しの協力をしてくれたとってもいい友人なの…」

「ときなのお友達…
今度は・・・今度は僕が、皆にお礼を言わなきゃいけないね…」



  ――ありがとう みんな       私に勇気をくれて――


   ―― 私、今とっても幸せです――



   ――― 今度は あなたにも   幸せが訪れますように――





「OK―――!!撮影終了ーーーーー!!!」
監督の声が響き渡った瞬間、辺りは歓声に溢れかえった
「ときなさん、お疲れ様です!」
「素晴らしい演技でしたよ、ときなちゃん!」
「ありがとう、これも皆のおかげよ!」
ときなは心の底から喜びの笑みを見せた
「ねえ、ときな。僕の演技はどうだった?」
「うふふっ 最高にカッコ良かったよ、雄也!」
「ありがとう! それじゃ、さっそく乾杯でもしようか!」
何時の間にか雄也は、2つのシャンパーンのグラスを用意していた。
ときなは優しく微笑みながらうけとる。

「乾杯―――!!」
「おめでとう、ときな!」
一斉にクラッカーが鳴り響いて、あとは途切れることのない笑い声
「よお、雄也ぁ!今日は飲みまくるぞ!」
「アハハハ、でも僕、お酒に弱いんで…」
「なーに言ってんだ!こんなめでたい日に飲まなくてどうする!」
「叔父さんったら、はしゃぎ過ぎよ〜」
「すまんすまん、でも今日くらいいいだろう?」
その場にいた友人の由佳、美奈子、桃子、喜久夫も楽しそうに笑っていた。
それだけじゃない
今まで最高の役者を演じてくれた 光一、 たまき、 喜久夫、七々子、ひな子も
舜二、 保奈美、梢 、 健児、 かおる、おさむも
「坂物語り」という最高に素敵なピュアストーリーの完成に、
心から祝福してくれるのだった

「光一…。本当に綺麗だね… 」
「ああ、ここが…ここがときなちゃんの想い出の坂だったんだね…。」
ロケ現場の光り輝く坂道
たまきは涼やかな瞳をして微笑むと、坂で立ち尽くしている光一の肩に手をあてた。
「たまきさん、撮影お疲れ様です!」
突然割り込んで話しかけるTV局のアナンサー。
「どうも」
「今の気分はいかがですか?」
「最高よ…ね、光一。」
「ああ・・・。そうだ!あなた達も僕らと一緒にパーティに参加してよ」
「よ、宜しいんですか!?光栄です!」
どうやら中継のクルー達も参加するらしい。
「ねえ、たまき。パーティが終わったら、ドライブにでも行かない?」
「悪くない…。光一もなかなか気が利くね…」


「ときなちゃん、全国のファンの皆さんからから祝福のメールや手紙が届いてますよ
もうTV中継始まってるんで、さっそく読みましょうか?」
雅也はうれしそうにパソコンのモニターを眺めた。
その横で贈られてきた箱のなかにはファンレターで溢れかえっていた。
「わあ!皆こんなに…応援してくれたんだね
私のために・・・」
あまりの感激のあまり嬉し涙を見せるときな。
それは何よりも暖かく、優しい祝福のメッセージだった。
「僕からも祝福したいですよ たくさんの幸せを分けてくれたあなたに・・・」
「ありがとう、雅也さん・・・とっても嬉しい・・・」
二人は心から笑いあった。
「あ、雅也〜」
そこに遅れて雄也がかけつけてくる。
「ときなちゃん、僕はもう行くから…雄也くんをお願いね☆」
「もちろん」
「雄也くん しっかりしないと雅也さんにとられちゃうぞ!」
桃子が悪戯っぽく笑いかける。
「ちょ、ちょっと桃子さーん、冗談言わないでくださいよ〜(苦笑」
「うふふっ・・・」ときなも笑っていた。
そこに喜久夫がニヤケながた近づいてきた。
「これからパーティが始まるみたいだよ。皆、準備はいいかい?」
「もちろん、今夜は盛大に楽しもうね!」
すると上空に撮影に使われた一機のヘリが近くの平地に着陸した。
「さ、ときなさん。会場までお送りしますから!」



そしてこの新世紀の初めに、鎌倉で一代イベントが行われようとしていた。
舞い上がる鮮やかな花火。流れる美しいメロディ
そこは幸せという世界に包まれていた。

『ハーイ! グッドイブニング リスニングチューン FM Kamakura!
DJ BY トキナ! みんなー!逢いたかったよーーーーー!!!』
ときなの流暢な英語が流れて歓声があがる

『今日はとーっても綺麗な空ねー!最高に素敵な想い出になりそう!
  l’ve pricked my heart! 』

そして眩しいステージに、レザースーツ姿の雅也がマイクを持って登場した。
『さあ、ついに始まりました!2002年8月20日「坂物語り」完成を祝しての記念ライブ!
 今夜は全国、完全生中継でお送りしますのでごゆっくりお楽しみください!』

その頃、ときな達はスタジアム全体が見渡せるビルの屋上で食事を賑わっていた。
ワイングラスを掲げて微笑む桃子
手すりによりかかって夜景を眺める光一・・・。
淡く彩られた笑い声が夜空にきらめく。
上空のヘリから照らされるライトは幻想的に輝いていた。
「あ、始まるわよ・・・」
たまきがそう囁いたとき、スタジアムの照明が消えた

『ゲストに多数のアーティストの方々にもおいで頂きました。
 まずは、Do As Infin○tyの皆さんです!』


       『祝福のメロディ』

それが この夢のようなライブの幕開けだった…。

照明が再び光った瞬間
歓声とともに、美しいメロディがスタジアムを包んだ。
鮮やかなサーチライトが街中に輝き出していく。

贈られる曲は 「陽のあたる坂道」


華麗な歌声は何処までも優しく・・・


―― 誰もがいつか 越える坂道 ――

その先には ―――

――― まるであの日の 素顔のままの僕らがいる ――


―― 遠回りでも 必ずたどり着ける  きっと きっと いつか・・・ ―――



「素敵な歌・・・」
ときなは光り輝く夜景を見下ろして、流れるメロディに身をまかせていた。
流れる長い髪を靡かせて
ふと目を閉じるとあの懐かしい光景が映し出される。

雄也も目に涙をためてその歌に聞き入っていた。

「この詩・・・まるで僕たちのことみたいだ・・・」


―― 季節外れの風が運ぶ想い出たち ――

―― 懐かしい日々を想う 君は遠い街に――

―― 変わっていくもの 変われないものも 増えるけれど ―――

―― 一つひとつが ただ愛しく思ってる ―――

―― 思い出して 途切れてたメロディ 胸にそっと ―――


――― 戻れない道 振り返るたび 立ち止まってしまうよ―――

――― 悲しみのドアを 笑い飛ばして壊せるなら ――

――もう迷わずに真っ直ぐ 歩いてゆこう―――

―― ずっとずっと 君と ―――


―― 誰もがいつか 越える坂道 ――

その先には ―――

――― まるであの日の 素顔のままの僕らがいる ――


―― 遠回りでも 必ずたどり着ける きっと きっと いつか・・・ ―――



「Tyhankyou!!」
「どうもありがとうーーーー!!」
『Do AsInfin○tyの皆さん、ありがとうございました!』
スタジアムを駆け巡る歓声のなか、ときな達はメイ一杯の拍手を贈った。
「すごいよ!最高に素敵な歌だったよ・・・!」
「うん、このままずっと・・・時が止まってしまいえばいいくらいにね」

「七々子。今日は最高の一日になりそうだな」
「うふふっ 本当にね・・・こんな素敵なパーティは、始めてよ…」
眩しそうにステージを眺める喜久夫と七々子
二人とも今まで以上に幸せそうな笑みを浮かべていた。

そして続々と披露されるヒットソング・・・
TMレ○リューションの「ハイ プレッシャー」
Gac○tの「12月のLovesong」
ラルクアン○エルの「flower」「NEO UNIVERSE」
LUNAS○Aの「TRUE BLUE」「WISH」
愛という素敵なメロディはとどまることを忘れて何処までも広がっていった・・・

『さて、ここで次回作で活躍予定のメンバー紹介に移りたいと思います
まずは篠原さおりさんの登場です!』
再び賑やかな歓声がステージに舞い上がった。
その他、仁科あゆみ、永瀬藍子、結城さな
さらには今や国民的人気を誇るタレント、結城拓馬が登場し
ドラマの感想、次回作の見所、裏情報など様々な紹介が行われていった。
『いや〜 もうホントすばらしいの一言ですよね
ときなさんが再会を果たしたときには、感激のあまり泣いてしまいました・・・』
『私もこんなに素敵なドラマを見たのは久しぶりですよ!』
幾つもの繰り返される感激のメッセージ・・・
それは20分ほどの出来事だった。

『さて番組も後半に突入しましたが・・・ここで』
いよいよ「坂物語り」各エピソードで活躍したメンバーが紹介され、
一人一人の感想が全国のファン達に告白されていく。

まず最初に、ステージにあがったのは光一だった。
彼は少し恥ずかしそうな笑みを浮かべてマイクをつかむ。
『本当に、皆・・・”ありがとう”しか言えないんだけど
 僕がたまきと再開できたことは、決して偶然なんかじゃない・・・
 皆のおかげだと思ってるから!
  ・・・それじゃ、たまき。一言どうぞ』

『光一にみんな言われちゃったね・・・』
たまきはマイクを受け取ると、髪に手をあてながらファンに微笑んだ。
『でも、皆と出会えてホントよかったよ!
うまく言えないけど、私たちがここまで来れたことで、皆の何かが変われたのなら・・・
 ピュアなハートをつかむことが出来たのなら・・・
 ふふっ 私たち・・・ドラマやってきた意味あったよね・・・Goodluck!!』
そう言って微笑むと、彼女はさっと喜久夫にマイクを渡した。

『よお、皆ぁ!たくさんの応援メッセージありがとう!
正直泣きそうな気分です。ここまで俺達を応援してくれる人達がいるなんてさ・・・!』

その映像をスクリーンで眺めるときなと雄也・・・
彼女達の順番はまだ来ない。
「マスターも・・・みんな同じ気持ちだったんだね」
「アハハハ、この調子じゃ、僕達のセリフがなくなっちゃうよ・・・」
雄也は少し何かを考えた様子を見せてときなに囁く。
「ときな。君と出会えたことを・・・ 心から感謝するよ・・・。」
「雄也・・・」

そして美奈子、由佳、桃子も一言を終え、残す雅也がマイクを取る。
『それじゃ、僕からも一言・・・。
 この物語が始まってから・・・ときなちゃんの坂探しが始まってから・・・
 自分がどれだけ感動できる音楽を作れるかって毎日勝負してきたんだ・・・。
 だけど、結局いつになってもわからなかった・・・。
 そんな時、やっと完成させたあの曲を、ときなちゃんに聞かせたとき初めて思ったんだ。
 出来たじゃないか”心を動かすメロディが伝わったじゃないか”ってね。
 皆にとって、僕はどれだけの存在だったかはわからないけど、
 この曲は、皆がいなければ実現できなかったと思ってます・・・。
 感謝してるよみんなー!』

「そろそろ時間だね…」
「うん、行こう・・・雄也」
ときなは席を立ち上がると、スタジアムに続く階段を降り始めた。

『それでは!最後に・・・今までたくさんの幸せと感動を与えてくれた・・・!』
一際高い歓声があがり
眩しい光が降りそそぐそのステージに、ときなは現れた。
満足げにスタンドやアリーナに手を振りながら、雅也のとこまで歩いていく。

『ときなさん・・・。今日の感想を一言、お願いします・・・』

ときなは静かに微笑むと、雅也からからマイクを受け取る。

『本当に・・・ この2年間、私を応援してくれてどうもありがとう!
この坂物語りがこんなに大ヒットしたのも皆のおかげだよ!』

再びあの歓声が会場に溢れ出した・・・
ときなは満面の笑みを浮かべて、スタジアム全体を眺めた。

感謝の気持ち・・・ 優しい気持ち・・・
全てが一つになり、そしてそれは嬉し涙へと変わった

『ドラマは終わってしまいしたけど、これでお別れってことは絶対にないからね!
 ある意味、ここから始まる事だってたくさんあるんだから・・・
 みんな!それぞれ夢に向かって・・・信じつづける気持ちを貫いて生きていってくださいねー!』


「ときな・・・最高に輝いてるよ・・・」
輝き過ぎるステージ
雄也はスタジアムに続く通路で、モニターに映るときなを優しく見守っていた
やがて、ゆっくりとその道を歩き出した


あの約束の日から、11回目のこの季節が来たんだね・・・


君は誰よりも大切な人だから・・・ いつの日にも笑っていてほしい・・・

いつまでも守ってみせるよ・・・ 大好きな君を・・・



雄也は心からときなを想って・・・ある歌を口ずさんでいた・・・。

雅也が歌うあの「約束の坂道で・・・」を・・・。


鮮やかに彩られた窓の向こうに 瞳を奪われてゆく



ときなが笑うだけで・・・ 僕は嬉しくて・・・

いつまでも君に、この歌を捧げるよ・・・


いいよね? 雅也・・・

この夜風に身を任せたとき・・・ 果てしない夜空が笑っていた・・・


夢よりも素敵な世界・・・  僕らはここにいるんだ・・・。


雅也はふいに微笑むと、再びマイクをつかんだ。
『いけない・・・大切な人を忘れてました・・・
 この物語りのもう一人の主人公でもある・・・雄也の登場です!』

そして最後にステージに現れた、一人の青年に眩しいライトが浴びせられた
振り返るときな
彼女の瞳に映るのはまぎれもない彼の姿・・・


『雄也・・・』

「お待たせ・・・ときな・・・」

Still I'm with you

2人は笑いあった・・・ 誰よりも優しく・・・


you would dance ・・・I feel heavenly

その光景を静かに見守りたい雅也だが、さすがにマイクは渡さなくちゃいけない。

『雄也・・・今日の感想を一言お願い』

雄也は観客席に向かってマイクをつかむ。

『みんな・・・ありがとう! かけがいのない・・・大切なときなを応援してくれて・・・
僕が・・・ときなという最高に素敵なヒロインに出会えたのは、
皆の一人一人の想いが、届いたからだと思います・・・
今日のことは・・・皆がこうして応援してくれたことは・・・僕たち一生忘れないから!』

涙声でそう叫ぶ雄也・・・。
暖かい歓声が2人を祝福してくれる・・・。

flowers bloom in sunlight
and I live close to you・・・

『じゃあ僕から、ここで一曲贈ります・・・』

ステージのうえで、ギターをかかえる雅也
奏でられる、美しいメロディ・・・。
そして、優しい歌声が2人を包み込んだ・・・。


――― ・・・あれは夏のはじまり・・・ ――

―― 約束の坂道 キミを待つ あの夏の約束・・・――

―― キミは覚えてる?――

――― 月あかり 二人きり 列車での逃避行 ――

―― なにも こわくなかったね ――

―― 今も忘れない 僕は行くよ 蛍舞う坂道に ――

―― 十年ぶりにキミとの約束果たすため ――

―― 十年ぶりのキミとの未来確かめるために ――



もう言葉なんていらないはずだね・・・


このメロディが全てを物語ってくれている・・・

ありがとう・・・ 雅也さん・・・


演奏が終わると、壮大なスケールの花火がスタジアムから打ち上げられ、
辺りは鮮やかな光の色彩に染められていく
それはとても幻想的な光景だった。

ときなは最後に手にマイクを取ると、
今まで応援してくれた全国のファンに向かって思いきりこう叫んだ。

『ねえー!今日来れなかった人達にも伝えてね〜!
みんな・・・最っ高ーに愛してます!・・・・・ バイバーーーイ!!』
ステージから降りていくときな達
街は何処までも優しい歓声に溢れかえっていた・・・。









「みんな!今日は楽しかったね〜〜!」
桃子の嬉しそうな叫び声が駐車場で響く
パーティも一段落終えたときな達は、見晴らしのいいその景色を後にして
満足げに笑いあっていた
「それにしても、色んなことがあったよね〜 少なからずNGもあったし♪」
「アハハハハ、ときなちゃんに打たれたときは本気でビックリしたよ〜」
舜二は笑顔でこう話していた。
何でも、ビンタされるシーンの撮影で
間違ってときなは、本気で舜二の頬を打ってしまったのである。
スタッフはもちろん、一同爆笑
予想外のNGだったが、あまりにも迫力があったために監督は感激し
そのシーンをそのままドラマに使うことにしたのだった♪
「でも嬉しかったでしょう?」
「もちろん、いい想い出になったよ・・・」
「今年のNG大賞に選ばれるかも!」
「アハハハハハ!」

一方で雅也は嬉しそうに言った。
「そうだ、ときなちゃん、今度携帯のCMに出るんだよね?」
「はい、そうなんです。 皆、ちゃーんと見ていてくださいよね!」
「もちろん喜んで!拓馬も楽しみにしてるみたいだしさ」
「え・・・拓馬って、あの結城拓馬さんが!?」
「ああ、ときなちゃんの大ファンなんだ。
今度飲み会で連れてくる予定だから、そのときは宜しくね☆」
「ふふっ 楽しみにしてるよ」
そのとき、向こうでクラクションが鳴り響いた。
見ると外国製の四輪駆動車が出口に横付けされていた。
運転席にいるのはもちろん喜久夫。
笑顔でこちらに手招きしている。
「みんな、これからドライブにでも行かないか?」
「マスター・・・ま、まさか今から!? 」
「光一くんからの提案でね。せっかくだからもう少し遊んでもいいだろ?」
初めは皆驚いた様子を見せていたがすぐに喜びに変えた
「賛成ーーー!それじゃ、さっそく行こうか!」
後部座席にかけこむ由佳と美奈子。
「ほーら ときなも、はやくおいでよ!」
「はいはい」
そのとき桃子は悪戯っぽい笑みをを浮かべて言った。
「叔父さん、運転代わろうか?私アルコール飲んでないし」
「よし、お前に任せたよ!」
「そうこなくっちゃね!」
桃子がMDを差し込んだ瞬間、激しいロックサウンドが響き渡る
曲はLUNASEAの「WISH」
「ちょ、ちょっと桃子さん・・・!キャアアアアアーーー!!」
車は急発進
ノリに乗ってアクセルを踏み込む桃子!
「今夜は思いっきり飛ばしていくからねー!」
ときな達は、楽しそうに悲鳴をあげた。
「桃子さーん!安全運転でお願いしますよーーーーーー!!」
「大丈夫、これくらい楽勝よ」
「あれ?そう言えば、誰か忘れてたような・・・」
首を傾げる由佳
そう、言うまでもなく・・・その人とは

「と、ときなーーー!!待ってくれぇえーーーーー!!」
雄也は必死で車を追いかけるが、流石に追いつけず倒れてしまう。
すると、そこにもう一台の車が近くで停止して、
運転席から誰かが呼びかけた。
「雄也くん、はやく乗って!」
「こ、光一くん・・・それにたまきちゃんも・・・」
「あらら、乗り遅れちゃったみたいね」
助手席で涼やかに笑いかけるたまき。
その美しさはいつもと変わらない。
「あ、ありがとう、光一くん・・・どわっ!?」
グォーーーーーン!!
だが雄也が乗り込んだとたんに、光一は車を全快ですっ飛ばしていった。
「しかっりつかまててくれよー!
 たまきぃ!ついでだから、雄也くんにシャンペンを渡してやってくれ!」
すっかりノリノリの光一。
たまきは猛スピードで吹き付ける夜風に髪を靡かせて微笑むと、
シャンペンの瓶を雄也に向けて叫んだ。
「ほらっ 受け取ってよ!」
シャンペンの泡が勢いよく瓶から吹き出し、雄也の顔に思いっきりぶっかかる
「た、たまきさん!ちょっと待ってくださいよ〜!」
「アハハハハハ!」
途切れることのない笑い声・・・
きっと何処までも・・・

遥か海岸の向こうの空に、オレンジ色の光が幻想的に煌いている。
時刻は既にAM5:35分を過ぎていた。
「そうか・・・もう朝だったんだね」

ふと雄也は思った・・・
こんなに清々しい朝は いつの日以来だろう・・・

何処までも優しい この鮮やかな景色に瞳を奪われそうだ・・・


「雄也くん、追いついたよ!」
前方にときな達の乗る車が見え、雄也は手を振る。


「ウフフッ 雄也ったら・・・」

それに気づいたときなは、微笑みながら手を振り返した。



「ときなああああーーー!!
 君のこと・・・大好きだよぉーーーーーーー!!!」


「私も!雄也が・・・大好きいいいいい!!!」

2台の車は何処までも優しい愛を乗せて、
美しい海岸沿いの道路を猛スピードでかけぬけて行くのだった。


上空を飛行する一機の白いヘリ
雅也はその美しい鎌倉の景色を見下ろしていた。
「ふふっ みんな、幸せそうな笑顔だったな・・・」

それぞれ帰っていった、かけがいのないメンバー達
涼しいくらいの風に吹かれて彼は微笑む・・・。

「お幸せにね、ときなちゃん バイバイ・・・」
そう言い残して、雅也を乗せたヘリは美しい空の彼方へと消えていった。



『sometimes,I get so scared of loving you too much
what,s wrong with that
I really can,t see anything but you!
Right now,the most important thing is to satisfy ourselves!!』

桃子が歌う流暢な英語が美しい空に響いていく
喜久夫は海を眺めながら携帯で、七々子と懐かしい会話を繰り返していた。


やがて車が終点の学園坂にたどり着いたとき、ふと由佳が囁いた。

「ときな・・・。これからも素敵なDJを宜しくね」


「うん、任せてよ・・・」

ときなは優しい瞳で空を眺めた・・・

何処までも染められていくオレンジ色の空を・・・




――― ハーイ 私を応援してくれたみんな ――


―― 素敵な想い出をありがとう――


―― 届いたよ あなたの気持ち  伝わったよ ――



――― あなたも自分の想いを信じて 迷わず進んでね ―――


――― 大丈夫 きっと願いは叶うはずだから ―――


――― 次回はカウントダウンライブで またお会いしましょうね! ――



――― ネクストタイム、オンエア、イズ、ヌーン、シーユー、バイバーイ! ―――




そう 物語りに終わりなんてない・・・


誰かが愛しつづけるまで・・・








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