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越後下田
コシヒカリとは
上ノ山の棚田から見る粟ヶ岳l
コシヒカリの歴史 |
コシヒカリは太平洋戦争末期に新潟県農事試験場で作られた。 食糧難の戦時中、コシヒカリはいもち病に強い基幹品種を目指して交配された稲から生まれたが、期待に反しこの病気に弱いという欠点を持っていた。 この期待に反したコシヒカリは、福井県に設置されたばかりの農事改良実験所に譲り渡された。そこで育てられたものの、病気に弱く、倒伏しやすいと見放される。 総スカンの稲を新潟県が再び引き受けたのである。生き残ったのは奇跡だった。 県の奨励品種となったコシヒカリは、1960年ごろから魚沼地方で栽培され始めた。収量性と、低温や冷水に強いことが注目されたようだ。味の良さが消費者に評価され、県内で作付面積1位になるのはそれから20年後である。 長い歳月をかけて米の王者となったコシヒカリは、減農薬、有機栽培による食の安全と環境にやさしい農業と言う、時代の要請に直面していた。 コシヒカリBLの導入から三年で、いもち病の農薬使用量は約半分に減ったそうだ。(2008.3.28日報抄より) |
コシヒカリの栽培は非常に難しい |
実際、コシヒカリを栽培してみて本当にむずかしい品種だと思う。お米は一年に一回しか作ることが出来ず、稲が倒伏してしまうと収量が大きく減ってくる。また食味も落ちるのでいつも気を許すことが出来ないのである。 それから自然である。低温が続いたり、日照不足、雨が降らないと沢の水が枯れたり、秋には台風、最近では花をつけたころ、スコ−ルのように打ち付ける雨ets...自然とは喧嘩しないでうまく付き合える経験を身に着けることが大事である。 肥料が足りないと生育が遅れるし、肥料が多すぎると丈が伸び、すぐに倒伏してしまう。前年の状況をしっかり把握しておくことが重要である。 早生品種のトドロキワセ、越路早生、雪の精、こしいぶきと奨励品種が出るといろいろ作付けしてみた。 早生品種全般に丈が短く(倒伏しにくい)穂数が多く非常に作りやすいが、やはり食味はコシヒカリにはかなわない。 新米のうちはそんなに差はないが、日が経つにつれてどんどん差が出てくる。すなわちコシヒカリは日が経っても他のお米より食味が落ちにくいのである。 |
コシヒカリBLについて思う |
最近、消費者向けにBLの表示をどうするか騒ぎ出している。 事の発端は、泉田新潟県知事がBLの表記がなされてないのは偽装じゃないのかと、過激な発言をしたことである。 あたかも遺伝子組み換えみたいな発言で、われわれ生産者は非常に不愉快でたまらない。 1)コシヒカリBLとは新潟県がいもち病に強いコシヒカリにしようと15年の歳月をかけ、従来道理の賭けあわせで試験場の方たちが努力されて作った品種です。いもち病は北五百川のような山間部では非常に怖い病気です。以前は2回から3回予防していたのですが今では1回(カメムシ等の予防も含めて)で済みます。 2)3年前一斉にコシヒカリBLに有無を言わせず新潟県とJA(農協)で切り替えを行った。(97%がBLに切り替わった) 3)食べるものにBLなんてつけますか?そもそも食べるものに横文字など付けるから遺伝子組み換えみたいに思われるのであって、御偉い方たちは何を考えているのか 泉田県知事も県として行った事業を、よそ事みたいな発言をしないでもらいたい。新潟県のトップセ−ルスマンになるとの言葉はどうしたのですか?内輪の失態にわれわれ生産者や消費者が振り回されないようお願いします。 |