2007-12-24 (Mon)
□ よかった探しリース 2007
『高校数学+α』でオイラーの公式に到達できたこと。
結局、数列、微分の基礎編、発展編と読み進めていって、6月初旬にオイラーの公式の項を読んだ。 リズミカルだなと思った。その後、積分の章の途中まで読んで、今は休止。演習生活を始めている ところ。残りの章もいつか読みたいと思っている。
『+α』を読むモチベーションはいくつかあったのだけれど、一つ持っていたのは、「自分は独学する ことが可能か」という問いだった。本を選んで、それを読んで、考えて、ノートを作ったりして、 ということができるのかどうか。
そして、その独学の目標が、オイラーの公式を「理解する」ことだった(「理解する」という言葉を さらりと使っていた十数ヶ月前の自分)。
eiπ = -1. 神秘。小学5年生のときに一目見て以来。ナツメ社の図解雑学 シリーズの本に、コラムか何かで載っていたのだと思う。そうして一応「到達」した今も、それは神秘 であり続けていて。
『+α』で勉強した1年4ヶ月くらいは、本当に楽しかった。自分が理解できるかできないかの境界にいて。
読み進める過程で追体験した、数学を構成していく、という行為の感覚は、素晴らしい。本書の第1章で の議論(公理主義とか)、そして定義その他の「拡張」ということ――まだきちんと分かってない気がす るけど――は、私の数学の見方を変えていったと思う(と同時に、別ルートでゲーデルの存在を知ったり などして、そういったものが少し相対化された。無事大学に入ったら、いくつか資料を読んでみたいと思 っている)。
これからの課題。一段落ついた今だと、そっちの方が目につく。
読んでいる時には、オイラーの公式が目標であったけれど、その周りを歩いてみたり、そこから先どうなって いるのかというところをやっていない。あと、定義を知り、定理の証明がどうして成り立つのかをチェックし ……ということを繰り返してて、それはいいんだけど、実例で考えることを怠った。
実例とか具体的な事象とかは、何らかの論理構造に数値を代入したものなのかもしれない。で、それらからなる ものもまた、数学の風景なのではないか、と思い始めている。これは、Σの計算をいくつかしていた ときに思ったこと。演習問題はある意味で具体例の提示なのか。経験を積むことでより自由を獲得していくこと もあるんじゃないかなと嗅ぎつけ始めている。
あと、本を読む過程で追体験はしたのだけれど、自分の足であちこち歩くことをあまりしていなくて、これは 結構重要な課題である。
『数学ガール』のレビューをさせていただいたこと。
大体今年の2月から4月くらい。PDFファイルが送られてきて、ノートを取りながら読んで。「僕」、 ミルカさん、テトラちゃんとともに――というより、憧れながら。楽しかった。レビューの時には よくわからなかった「微分と差分」も、授業中にぼーっとしながら階差をグラフにプロットしてみたら 気づいたり。
伊豆の踊子[2007-01-10-2]。
クラス旅行で東北に行ってきたこと。鳴子に宿泊。温泉街を気の合う友人2人と散歩して足湯に入って、よかったなあ。 晩御飯もおいしかったし。
などなど。
2007-04-01 (Sun)
□ 25+ (twentyfive plus) のノートを手に入れた [stationery]
ここ何週間か、次年度のノート構成を考えながら過ごしていた。 一時は、コピー用紙を使おうか とも考えたのだが、それでは味がなさすぎると思った。
先日、文具店のノート売り場を散策していると、ラセン綴じのA4方眼フィラーノ ートを発見した。25+ (twentyfive plus) というブランドのもの。パーティーの紙器なども作っているみたい。

メジャーなメーカー製の中で最も安かったのは、 コクヨ「フィラーノート」(A4判、5mm方眼罫、品番ス‐15SN)(去年1年間、 私も使っていた)。80ページ(40枚)で定価304円(税込)だから、1ページあ たり3.8円。
それに対し、25+ は160ページ(80枚)で 定価473円(税込)。1ページあたり2.8125円である。
これは買い、ということで何冊か買ってきた。
- 定価473円(税込)。
- 切り取った後でA4判。
- 5mm方眼罫、罫の色はグレーで、コクヨより濃い。 若干の個体差がある。
- ドイツ製。
- 筆記用紙はコクヨよりやや薄 い。ペリカン「ペリカーノ(非ジュニア)」、同「グランプリ」の万年筆で書 いたところ、コクヨに比べて少し ペン先の引っ掛かりを感じたが、すぐに気にならなくなった。
- 4穴。
- 160ページ(80枚)入り。表紙の次の紙から筆記用紙が始まる。
- ページの左右にマージン(方眼の縦罫が、同じグレーで太くなっている)が ある。左のマージンは穴から約1cm、右のマージンは紙の端から約3.5cm。
- フィラーノート形式のノートでは、表紙にまで穴が開いているのが普通。し かし25+はデザインを考慮してか、表紙に 穴が開いていない。
- ミシン目の上下端(紙の端)に切れ込みがあり、切り取りやすくなっている。
- 表紙はコクヨ「キャンパスノート」よりすこし曲げや すい程度の厚さ。
- 日本の代理店は株式会社アイハラ。
2007-03-30 (Fri)
□ 春休み中に読んだ本 [book]
- 松岡正剛『17歳のための世界と日本の見方―セイゴオ先生の人間文化講義』
- トマス・ブルフィンチ『ギリシア・ローマ神話―付インド・北欧神話』 (野上弥生子訳): 読んだのはこれ の岩波少年文庫版(上下2冊)。それらは品切れ重版未定のようです。
- 吉野源三郎『君たちはどう生きるか』
- 芥川龍之介『羅生門・鼻・芋粥・偸盗』
2007-01-11 (Thu)
□ 恒等式―数値代入法,十分性の確認は不要のはず [math]
(句読点をコンマ・ピリオドで書いてみました.数学のノートは いつもコンマ・ピリオドなので)
学校の授業で恒等式を扱った.しかし問題の解法に妙な点があり, どうも,それは(結構)大事なところに関わっているようだった. で,そのことについて友人と議論していて,結局友人が結論に 辿りついた.
まず,恒等式についておさらい:
定義 等式が任意の値の x について成り立つとき, その等式を x についての恒等式という.
定理1 x についての整式 P, Q がある. このとき,
P = Q が恒等式である ⇔ P, Q の同次の項の係数は等しい.
さて,恒等式の練習問題に次のようなものがある:
等式 2x + 3 = (a + b)x2 - (a - c)x - c がx についての 恒等式であるように,定数 a, b, c の値 を定めよ.
この問題の定番解法は,ふたつある.
ひとつは,未定係数法.定理1により,等式が恒等式 であるとき,左辺と右辺で,同次の項の係数は等しい.このことから a, b, c の連立方程式をたてて解く,という 方法である.
もうひとつの数値代入法が,今回のテーマである.数値代入法 を用いた一般的な答案は,次のような流れになる.
(1)必要条件を求める:与えられた n 次の等式が恒等式であるなら ば,任意の値の x について成り立つ.このことから,等式に (n + 1) 個の異なる値の x を代入し, a, b, c の連立方程式をたてて,解く.(2)十分性の確認:得られた a, b, cを与えられた 等式の左辺に代入する.左辺と右辺で,同次の項の係数が等しいことを 確認する.
ここでいくつかの疑問が湧く:なぜ (n + 1) 個なのか.なぜ (2) のステップが必要なのか.
おそらく,(n + 1) というのは,次の定理に基づいている と思われる.これは教科書にも載っている定理である:
定理2 P, Q は x についての高々 n 次の整式 である.P = Q が異なる (n + 1) 個の値の x について 成立するならば,P = Q は x についての恒等式である (「ことが知られている」―教科書).
(2)のステップはなぜ必要なのだろうか.これについては,普通次のような 説明がなされる:
異なる (n + 1) 個の値の x について等式が成り立つ ことを確認しただけで,ほかの値の x についても成り立つか どうか,分からない.だから,得られた定数の値を等式に代入して, 左辺と右辺で,同次の項の係数が等しいことを確認する.
ところが,定理2によれば,異なる (n + 1) 個の値の x に ついて成立するならば,x についての恒等式である,と言い切れる ではないか.ついでに言うと,x についての恒等式であるならば, 恒等式の定義により,異なる (n + 1) 個の値の x について 成立するのは自明である.よって,この2条件は同値である.
したがって,数値代入法のステップは要らないことが分かった.
数値代入法における(不要な)十分性の確認は,いろいろな本に載って いる.また,定理2もいろいろな本に載っている.
「赤チャート」では,「十分性の確認をしてもよいし,『定理2により 等式は恒等式である』という意味のことを書いてもよい」というふうに なっていて,よく分からない(後者に言及している点では 評価できるけれど).
でも,教科書にも載っている定理で,それが要らないことが示せ る.これって,どういうことなんだろう.
2007-01-10 (Wed)
□ 川端康成『伊豆の踊子・温泉宿 他四篇』 [book]
川端康成『伊豆の踊子・温泉宿 他四篇』(岩波文庫)を読む。 大正から昭和初期の、ほのかな旅情がいい。
□ 夏目漱石『夢十夜』 [book]
夏目漱石『夢十夜』(青空文庫)を読む。 不思議な感じがいいなあ。
2006-12-31 (Sun)
□ 年越し企画―アポロニウスを偲ぶ [math]
宮腰忠『高校数学+α: 基礎と論理の物語』(共立出版、2004年) (著者のサイト)。 第7章「平面ベクトル」を読み終え、第8章「空間ベクトル」 を読んでいる。割と速いペースで。
ベクトルの勉強を始める段階では、幾何ベクトルと数ベクトルは別の体系で ある、ということを理解するのが重要だと思う。幾何ベクトルは、 大きさと向きを持つ量のこと(大きさとは何? 向きとは? 自問してみよう)。数ベクトルは、数の組合せ。それらを繋ぐのが座標平面。
教科書などでは、成分表示は幾何ベクトルを座標平面に描く手段、といった 扱いで、分かりにくくなっている(実際、 『+α』 を読むまで頭の中がスパゲッティだった)。
興味をもった人はこのことを確かめることによって,偉大な先人を偲びま しょう.
というわけで、大晦日特別企画「アポロニウスを偲ぶ」。
円錐面を平面で切る、という操作を方程式で表現するには (i) z 軸を回転軸に円錐面をとって、平面を傾ける、(ii) 平面を z = 0 で固定し、円錐を傾ける、という2通りの方法がある。今回は 『+α』 にある通り、(ii)の方法でいく。
円錐面の方程式を作り、z = 0 を代入。切り口の方程式ができる。 三角関数がたくさん。どうも、一般的な角について示すのはたいへ んと見えるので、角度は具体的な値で計算することにした。
角度の値を代入する。……なんとか4通りできた。 よかったよかった(これで安心してちゃ駄目だけど)。
今回得た知見:双曲線の方程式を (x2 / a2) - (y2 / b2) = k としたとき、右辺の k は負になることがある。式の立て方によって。

