□作品名/小田急9000系
□製作年/1981年
□掲載雑誌

・未掲載

□車両全体について

・製作ベースの製品
グリーンマックス製 小田急9000系キット

・製作の動機
某模型店主催のNゲージ車輌コンテストに出品するために製作。

・製作上のポイント
4両編成として製作。キットでは省略されている先頭車(デハ9300)の屋上配管の追加や、
正面の手すりの追加

・製作上のエピソード
GMキットの中でも難しいキットの部類に入るほど、車体の板厚が薄く、正確に箱型に組むには
仮組みと、接着面の整形が不可欠です。また、車体裾などにヒケがある場合も有るので、
じっくり時間をかけて加工する必要がありました。製作当時のキット仕様の特徴として、床下
機器はウェイトを兼ねたダイキャスト製のもので、抵抗制御タイプの古い床下機器でした。

・実車について
小田急9000形は相互直通運転を予定していた営団地下鉄(現 東京メトロ)千代田線に
乗り入れるために1972~1977年に製造された通勤型電車です。乗り入れ先の地下鉄線内の
仕様にあわせた仕様となっていますが、最大の特徴は側窓が1段下降窓となりスッキリした印象
となったことと、正面の各種ライト、表示器の配置を一新し、斬新なスタイルとなった点です。
これは千代田線に使用されている営団6000系の個性的で洗練されたデザインに負けない
スタイリッシュな形状を追求した結果ということだそうです。
制御装置は小田急初の界磁チョッパ制御とし、発電ブレーキと回生ブレーキを併用する方式と
なっています。これらの点を評価され、1973年に鉄道友の会からローレル賞を受賞しています。
地下鉄直通運用は4+6の10両編成として1973~1990年までの運用で、それ以降は地上線
専用車として使用され、更新工事、編成替えなどが行われました。現在は全車老朽化のために
廃車となり、デハ9001のみが静態保存されています。
□各車両について
デハ9000(形式デハ9000/Mc1)

・製作上のポイント
キットの先頭車として組立

・製作上のエピソード
パンタグラフはありませんが、屋上にはパンタグラフ付きの車輌と同様にランボードが
つきますので、キット付属のものを接着しています。












□デハ9100(形式デハ9000/M2)

・製作上のポイント
キットのパンタグラフ付の中間車として組立

・製作上のエピソード
デハ9000と同様に歪みなく組み立てるように注意しました。
 











□デハ9200(形式デハ9000/M1)

・製作上のポイント/キットのパンタグラフ無しの中間車として組立
・製作上のエピソード/この車輌もパンタグラフはありませんが、
ランボードが付くのでキット付属のものを接着しています。
 









□デハ9300(形式デハ9000/Mc2)

・製作上のポイント
パンタグラフ付。キットの先頭車として組立し、配管、ランボードを追加しました。
 











・製作上のエピソード
キットは先頭車用の配管付きの屋根は含まれていないので、真鍮線と割ピンを
使って配管を追加しました。

全体を通してのまとめ・総評・感想

・製作当時は実車の知識が少なく、模型加工もはじめたばかりだったのですが、
いろいろな要素をはじめて盛り込んだ作品として印象に残っています。

・ディテールアップや細部の色差しを行うことで、今でも充分通用するキットですので、
ある程度キットを組まれた方に挑戦していただきたいキットだと思います。

・製作上のポイント

・車体を箱型に組み上げる前に各パーツのヒケやバリ、接着面の組み合わせなどしっかり
仕上げておくことが重要です。

・車体指定色である「小田急アイボリー」は発色が悪く、キットの成型色(灰色)の影響を
受けやすいので、発色が良い別の白色(GSIクレオスGX-1 クールホワイトなど)で下地塗装
してから、車体色を塗装すると厚吹きせずにきれいに発色させることができます。

・製作上のエピソード

・完成を急いでいたので、窓ガラスとなるキット付属の透明塩ビ板を一部瞬間接着剤で
固定してしまったので、徐々にガラスが白く曇ってしまいました。その後は透明部品の接着・
固定の際には細心の注意を払うようになりました。

・本格的な屋上配管と手すりの追加工作をこの車輌で初めて行いました。中間車の配管
モールドと比べ、真鍮線と割ピンを使った配管は立体的になり、中でもフューズ箱に入る
部分の配管の立ち上がりなど、見どころになることがわかりました。以後の作品では積極的に
手すり、配管を再現し、精密化を行うことが作風として定着していくことになりました。

・もし、同じ作品を今つくろうとしたら

マイクロエースから完成品が発売されていますが、同社は再生産がなく入手が困難な
場合が多いです。GM製キットは現在でも入手可能で、製作当時の製品仕様から少し
内容が変わり、床下機器はプラ製となり、先頭車を含む「4両編成セット」と、「増結用
中間車2両セット」のキット構成となっており、付属パーツにより、小田急8000系としても
組み立て可能になっています。台車やパンタグラフは製作時には現在のように色々な
種類が市販されていなかったので、当時発売されていたFSタイプ(西武タイプに近いもの)で
代用しましたが、現在では実物の形態に近い部品が多数販売されています。

□台車/GM製「FS516」

□パンタグラフ/GM製「PT-4212」や、TOMIX製「PT-4212-S」など

□ディテールアップパーツ

・ヘッド・テールライト/タヴァサホビーハウス・PX038・民鉄ライトセット

・手すり/GM・?83-1・小田急手すりパーツ

・スカート/タヴァサホビーハウス・PX1429-1・小田急9000系スカート、PX1429-1B
・小田急9000系(6連、3・4次用)スカート

・模型資料について

・とれいん  2005年7月号(通巻367号)