機体数については後述しますが、このゲームでは機体によって操作がそれぞれ大きく変わります。
上の画面では通常画面、下を操作画面に分岐しており、これが機体の個性化に大きく貢献しています。
回転やレバーの上下、ボタンの押下などの操作を通して、マリオネーションギアが動いて攻撃する様は非常に痛感です。
感度もよく、この部分で問題は特に感じませんでした。
このゲームのもう一つの魅力は、操作できる”マリオネーションギア”の数が非常に多いことが挙げられます。
たとえ優れた格闘ゲームでも使用できるキャラが少ないと、評価が極端に下がる原因になります。しかしこの
ゲームではなんと100を超えています。入手方法はストーリー、その機体を倒す、設計図入手など様々です。
さすがにこれで数が少ないと思う方はいないのではないのでしょうか?
ロボットアニメで言えばゾイドやトランスフォーマーなどに近いものや、忍者・動物・タンク・スーパーロボット、車型など個性が強いものが多く、それぞれ使い勝手や操作が大きく異なるため、自分のお気に入りや使いやすいマイボーグを探すだけでも
かなり楽しめます。
このゲームには制限があります。それは何か操作し続けると「オーバーヒート」を起こす点。
これを嫌う人も多いようですが、いかにして「オーバーヒート」させずに効率よく戦うかを考えさせられるというゲームの楽しさの追及を
狙う意味では不可欠だと思われます。この点を受け入れられるかどうかで、このゲームの面白さが大きく異なるのではないでしょうか?
また機体は無敵といえるようなものはありません。どの機体にも、なんらかの弱点があるというのが特徴です。
そういう点においては「自分の機体が無敵だ!」というものが好きな方には辛いかも。
そして、同じ機体を使い続けられないという制限もあります。使い続けると修理に出すことになってしまい、当分の間その機体を使うことが出来なくなります。
このどれだけ使い続けることができるかの数値もそれぞれの機体に設定されているため、連戦可能なもの、決戦用、レース用などの使い勝手によって多くの機体を(ストーリーを進めていくだけで)使いこなすことができるようになっていきます。
これは自然に普段使わないような機体も使わざるをえなくなり、いざ使ってみたら使いやすかったりという新たな発見を得られるという流れになり、よりゲームの面白さが深まることに貢献しています。
以上のようにこのゲームの良さは制限をうまい方向に利用している点だと言えます。
このゲームの出来は非常に素晴らしいのですが、気になる点もいくつかあります。
「キャラデザイン」:アメコミっぽさが作品と合ってないように思います。
「MGのデザイン」:これもいわゆるダサカッコイイ感じなので、それが嫌いな人はダメかも。
「設計図の入手率」:あまりにも入手率が低いものがあり、300回同じミッションをクリアしても入手できないことも。
「パッケージ」:売り上げがあまり伸びなかった最大の原因と思われます。昔のプラモ風なので古臭く見えます。
「ストーリー」:構成があまりうまくなく、熱さはあるんですが、各キャラを活かしきれずという感じ。
「意味不明なキャラ」:ある女の子キャラのわがままがあるんですが、これはどうなの?という印象です。
「レースシーン」:思ったよりもスピード感がなく、爽快感が足りない。
「ネット対戦不可」:ネット対戦ができたら、とんでもなく燃えると思われるだけに残念。
「ネットワーク面弱し」:上記もそうですが、アイテム交換だけというのはさびしい限り。
全体的に言えば、イラスト関連に難が多いものの、素晴らしいゲームです。
ゲームのレベルも各ミッションに「イージー」「ノーマル」「ハード」「スーパーハード」と設定されており、ゲームストーリーをクリアするだけならば「イージー」だけ進める方法も可能です。
そして強い機体やレアなものを入手したければ、その他の難易度をクリアすることが必要になるという形で、ライトユーザーにもハードユーザーにも耐えうるものになっています。
やりこみ要素もありますし、なによりメカを動かしている感が味わえるのは実に楽しいです。ぜひ次回作を作っていただきたいです。
テーマソングも水木一郎氏が熱く歌っており、これを聞いて購入した方も多いようですね。(自分も含めて)
サンドロットのゲームが好きな方はもちろん、「熱くてダサめのロボットが好きだ!」「ロボットを操縦してみたい」というゲーマーの方におすすめです。
幸い価格が下がっているので、購入しやすいと思います。
よろしければレビューを読んでのご感想をお聞かせください。
・超操縦メカ MG:任天堂の公式サイトです。