作者プロフィール

 すずきひでき(すずき@東毛):医師、博士(医学)、元群馬大学医学部非常勤講師、元群馬県立県民健康科学大学臨床教授 suzukitoumouをフォローするんべぇ

 1960年代、「太田のチベット」といわれる太田市強戸地区に、山形出身の父、群馬出身の母の間に言語学的「ハーフ」として生まれる.幼少の頃より、話の端々で出現する父の山形弁に困惑しながら、群馬弁(東毛弁)を習得していった.太田市立強戸小・強戸中を経て、県立太田高校入学.友人との語らいの中、「強戸の言葉は訛っていたのか」と気づく.高校では「国語」の成績が芳しくないので、理系に行くことに決める.一浪の後、群馬大学医学部に入学、前橋に移り住む.前橋で、慣れ親しんだ「東毛語」が通じないこと、中・西毛の友人の発する未知の群馬の言葉の数々に衝撃を覚える.奇跡的に医師国家試験に合格し、群馬大学附属病院で研修医となり、群馬県中からいらっしゃった患者さんの言葉の中に、更に未知の言葉があることに感動すら覚える.群馬大学大学院医学研究科に進学、修了し無事、博士(医学)となる.(ちなみに言語学ではない(笑))1996年結婚を機に、東毛地区某所に転居(〜今日まで在住).東毛の病院でも「こーで」など知らない単語を耳にし、いつか群馬の病態語を集めてまとめてみたいと思い立つ.1997年、群馬県立医療短期大学助教授になり、研究室のHPの中の1コーナーとして「医療人のための群馬弁講座」を製作し、1998年6月30日そっとサーバ上に公開.あえて「上州弁講座」としなかったのは、「現代の群馬の多様性を知ってほしかったから」.最初は頭の固い県のお役人にバレても良いように、あくまで「医療人向け」を前面に出していたが、いつしか「一般人」にも広く知れ渡るようになってきたため、「一般人向け」の記載を増やしていった.生来のハマリ症の上、なまじ少しばかりコンピュータがいじれたため、HPの内容も、現代群馬弁を極めるべくエスカレートの一途をたどる.2001年同短大を退職.そのためホームページは短大サーバから不安定な某群大医局サーバの一部を間借りし、移設・運用していたが、ある日ハッキングされ見事サーバ壊滅(笑).ミラーサイトを置いていたこの「ぷらら」を本家にし(〜現在)、群大サーバは廃止した.現在は群馬県内の複数の病院で、新たな方言の出会いを楽しみにしながら、日々診療に従事している.趣味は、アマチュア無線.もうすでに四半世紀以上もやっていて、最近は「衛星通信」に熱中.「インターネット公開調査」で収集した県外データは、「無線で培った人脈」によるところが大きい.週末にザスパクサツ群馬(旧・ザスパ草津)を正田醤油スタジアム群馬(旧・県営敷島公園陸上競技場)で熱く応援するのも楽しみ.ザスパの私設応援ページ「なっから!ザスパ!!」も2004年にこの群馬弁講座内に作って熱心に運営中.ザスパサポーターの皆様に支えられ、いつしかザスパ応援老舗サイトになってしまった.日常の出来事を綴ったブログ(「上州東毛 無軌道庵」)も2004年より運用中、こちら.特に太田・桐生の境にある八王子丘陵を中心に東毛の低山を巡って、先人の辿った古道や石仏を発見するのが楽しみ.歴史探訪の山歩きの様子など、浮世を無軌道に彷徨うダメなオトナぶりはブログ内で随時公開中.またメタボ対策にNike+でランニングを始め、ついに2015年2月「東京マラソン2015」にて悲願のフルマラソンを完走!最近はトレイルランにも進出!東毛を中心にランニング大会に出ていますので、ぜひお会いしましょう!



「医療人のための群馬弁講座」:FAQ

マスコミ系の方から、よく質問される事項をまとめてみました.

このホームページをつくったきっかけはなんですか?

 すみません、上記をご覧下さい.「こーで」という言葉に出会ったことも衝撃でした.ここここもご高覧下さい.

一日のアクセスはどのくらいありますか?

 一日50〜100件だと思います.でも方言をテーマとしたサイトにしては多いほうでしょう.新聞やローカル誌で紹介されるとビックリするほどアクセスされて怖くなることもあります(笑)

東毛地区の言葉が多いようですが?

 私の出身・生活圏が東毛地区なので、どうしても致し方ないと思います.逆に言えば、西毛や北毛の言葉はまだ未収載のものが多いので、まだサイトの発展の余地が残されていますよね.

どうして医者なのに、こんなことをしているのですか?

 最初は道楽だったんですけどね(笑) 父が山形出身で、時々父の話す「異質な言葉」に対する興味が、子供の頃からあったのかもしれません.それに子供の頃は「歴史」が大好きで、小学校の卒業文集に「考古学者になりたい」って書いてあります(笑)から.中学時代も太田市主催の郷土史講演会に良く出席していました.高校の時も典型的な「隠れ文系」だったと思います.サイトを立ち上げた頃、言葉の羅列だけで、学術的な雰囲気の「群馬(上州)弁」サイトが見当たらなかったので、ならばオレがやってみっか?と(無謀にも)思ったのです.たまたま目にした、お隣の「栃木のことば」のようなサイトを目標としました.国語の先生がやればもっと違ったページになったでしょう.でも「言葉(方言)を医師の観点でみるという切り口」は斬新な試みではなかったでしょうか?逆に言えば医者だからできたのではないかと・・・・
というか、いつもバカなことやっているので、「本当に医者なんですか?」ってよく聞かれてます.(^^ゞ

どうしてタイトルが「群馬弁」で、「上州弁」ではないのですか?

 「現代の群馬の多様性を知ってほしかったから」です.明治政府による廃藩置県が行われて100年以上が経過しましたので、「群馬弁」という言い方も許されると思います.言語形成には長い年月が必要なので、「上州弁」のほうが相応しいという意見も何ら否定しません.またこのサイトが「上州弁のサイト」として紹介されることに否定もしませんが、あえて「群馬弁」というタイトルをつけている点は、紹介していただく皆様にお汲み取りいただきたいと思います.そしてなにより、このサイトを通じて、祖父母や父母の世代と郷土「群馬」について話してみて、いろいろなことを考えてもらえたらと思います.

これだけのページを一人で製作しているのですか?

 企画、立案、ホームページ製作、著作、管理運営は、事実上、私一人でやっています.次の企画を考えるのがたいへんです.
「我がこころの山」はmarron@つくば・境様の協力を得ています.三束雨@藤岡様には、群馬弁講座本編や別ページの「なっから!ザスパ!!」でも大変お世話になっております.「なっから!ザスパ!!」はサポータが実際に現地で観戦、ご寄稿いただいた「観戦記」を編集し掲載しております.本編でもご寄稿いただいた文章をもとに、新たにページを作る場合もあります.ぜひ取り上げてほしい企画などがありましたら、リクエストお願いします.

現在、何語が紹介されていますか?

 400語ぐらいだと思いますが、もう自分でも把握していません(笑).音声は約150語収載しています.音声の収録、音声処理も自分ひとりでやっています.群馬弁の音声は、このサイトのウリなので、もっと増やしていきたいです.

方言の収集方法を教えてください

 なるべく文献に頼らず、自分で耳にしたもの、調べたものを記載するようにしています.例えば、近所のお年寄りとしゃべったり、患者さんと世間話をしてみたり、お役所やお店でご老人の会話に耳を傾けたり、そうと思えば機会はいつでもあるものですよ.四半世紀前に亡くなった祖父母と、もっと話をしておけばよかったなぁとしみじみ思っています.
 掲示板やメールで読者の皆さんとの議論も最大限に尊重しています.このサイトは読者の方々といっしょに作っていく読者参加型サイトです.新事実発見や事実誤認、私の説明不足があった場合は速やかに内容を訂正し、更なる内容の進化が可能です.いわば「読者の人々とともに作り上げていく」ことができます.出版された「書籍」と違う大きな利点と思います. 


方言の収集のポリシーはありますか?

 ひょっとすると一番地域性のある言葉は、「差別用語」と「性的隠語」ではないかと思っていますが、これらについては当ホームページでは一切記載しないつもりです.
 掲示板に「○○という言葉をしっていますか?」という書き込みがあった場合も、複数の人から追証がない場合は追加していません.「一族の間だけの隠語」である可能性もあるからです.当講座では「一族語」と呼んでいます.究極の「方言」なのかもしれませんが、そこまでは対応できませんし.(笑) 


方言分布図はありますか?

 インターネット公開調査「あーだんべ?こーだんべ?」のコーナーで、読者参加型の方言分布マップを作成していますので、ぜひ御参加下さい.方言だけでなく「ジャージ通学」や「コンビニおにぎり温め」などの群馬県人の民族的考察(笑)も試みています.

女性の声は誰なのですか?

 生粋の群馬県人の医療短大時代の教え子や職場の方に匿名を条件に協力してもらいました.あわせて10名弱です.ちなみに妻には拒否されましたのでありません(笑) 男性の声は、私の声が多いですが、同僚の声のファイルもありますよ.

電話で取材したいのですが?

 職場で長電話はできませんし、自宅でもプライバシー保護のため、お断りさせていただいています.(FMぐ○まさん、いきなり自宅に電話かけてこないでください!) 電話は相手の都合を考えない20世紀のツールです.ぜひ互いが時間を有効に使える電子メールを使いましょう.どうしてもメールでは伝わらない事態になりましたら、こちらから私の番号をお教えします.もしこちらに電話をかけてくれというのなら、今の時代「フリーダイアル」を用意するのが取材する側の礼儀ではないでしょうか?(ですよね?、FMぐ○まさん)

出版のご予定はありますか?

 すでに「群馬の方言」関連の書籍は先輩諸兄により優れたものが数多く出版されています.小生には出版社から、そんな話は今までいただいたこともありませんし、もしいただいたとしても、音声が載せられない「本」という媒体に私は魅力を感じていません.方言を「文章」にした時点で、方言のもつ情報量の多くが失われている感は否めません.私の「医療人のための群馬弁講座」のように方言を扱うサイトは、「実際の音声を聴けること」が何より重要だと思います.「百見は一聞にしかず」です.CD-ROMが付録についた本の出版であれば考えても良いですが、マーケットが小さすぎて売れないでしょう.(笑) 本は、「それ以前/その時点の記録を残す」には優れた媒体ですが、なかなかアップデートできないのも大きな難点だと思います.言葉は時代で移りゆくものです.それに24時間いつでも好きな時間にみられ、音声も画像も扱え、読者の皆様の意向も伺えるインターネットはとても優れた媒体だと思います.それにこのサイトは常に「発展途上」なのですから.

本の方言監修をしたそうですね?

 はい.2008年に群馬が舞台の写真絵本「竹とぼくとおじいちゃん」 (星川 ひろ子 星川 治雄 著 ポプラ社)の方言監修を僭越ながらさせていただきました.星川先生の懐の深さには感謝しております.このサイトの開設10周年記念にふさわしいすばらしい企画になりました.

今後の企画は?

 他の方言サイトにもないコンピュータを駆使した?新企画をと思っていますが・・・音声ファイルも更に充実させたいと思っています.また「インターネット公開調査」のページも更に充実させたいです.・・・・でも一人で考えるのは本当に大変です.もうネタ切れです(笑)

今後の目標は何ですか?

 県内の小学校で「群馬の方言」の授業をしてみたいですね.総合学習の時間には、格好のテーマだと思いますがいかがでしょうか?それが無理なら、群馬県内の小学校の授業で、ぜひこのサイトをぜひ使っていただきたいと思います.さらに内容を充実させていきたいと思います.そして将来はインターネット上の「群馬弁のバイブル」と呼ばれたいですね.
 県内の高校・短大・大学で「方言の講義」もウェルカム!(^^ゞ


サイトを運営していて今までで一番うれしかったことはなんですか?

 群馬出身で、今は海外にお住まいの方に、「群馬弁の音声を聞いて、なつかしくて涙が止まらなかった」というメールをいただいたことです.このサイトを立ち上げて望外の喜び、遠い異国の地で、同郷の人に喜んでいただいて本当に良かったと思いました.それと2003年5月30日に群馬県庁で「群馬弁講座」の講演ができたことです.群馬県に認めていただいたも同然で、その上、読者の皆様とも交流できてとても感激しました.

サイトを運営していて今までで一番残念なことはなんですか?

 群馬県内の小中学校で国語を教える教師から、「方言を守っていきましょう!」というメールをほとんどいただけないことです.多くが地方公務員である教員が、その地元に魅力と愛着を感じていないのなら大変ゆゆしき問題です.群馬の方言はどうなっていくのでしょうか?30年後に「前橋」の発音はどうなっているでしょうか?とても心配です.

○○地区の方言を教えて下さい

 小中学校の方に多い質問です.私に聞いて解決してしまおうとするのはとても簡単な方法ですが、そうして得た知識は忘れるのもとても早いものです.まず自分の祖父母や、地域のお年寄りと話してみましょう.地元に伝わる言葉を調べることは、先人の叡智と文化と、そして誇りを知ることでもあります.そして「ことば」は、人とのコミュニケーションの道具ですので、まず「人」から直に聞いて、次に「文献やサイト」で調べましょう.それに私は「在野」の人間で、大学で言語を研究している人間ではありませんので、全部知っているわけではないのでその点はくれぐれも誤解のないように.

もちろんいつも群馬弁でしゃべっているのですよね?

 一応、TPOはわきまえています(笑).でもお年寄りの患者さんに、あえて群馬弁で話しかけると「ニコっ」っとされる方が多いですよ.