第九話「料理は心だ!」


ここは味魔王のアジト。

どうやらいよいよ味魔神復活が近いようです。

味魔王「いよいよだ。いよいよ、味魔神復活の時が来た。」

レイ「はい。アレが復活すれば我らの願望も・・・」

などと話していると・・・・・

ザコ「味魔王様っ!! ハオが来ましたっ!!」

第一話で記憶を消し去られたはずのザコ登場。

なんでザコごときがこのアジトに。

100万もの弟子がいるはずなのに。

そして味四天王の最後の一人、レイが向かいます。


ウイキョウ「行くのですか?」

レイ「ああ・・・・・」

ハッカク「しかし、傷の方は・・・・」

こいつらまだいたんだ。

レイ「案ずるな。ハオなどまだまだ私の敵ではない。」

ハッカク「しかしっ!」

ウイキョウ「よしなさい、ハッカク! レイはもう覚悟を決めているのです。」

料理に生き、料理で死ぬ漢レイ。

レイ「ウイキョウ、ハッカク・・・・・あとは頼む。」

ざっざっざっざっざっざっざ・・・・・・・



そして場面は変わり、なんか滝のあるところにハオが来ます。

ハオ「ここは、確か・・・・・・」

レイ登場。

レイ「そうだ。昔、お前の修行に使った試練の滝。」

ああ・・・・味魔王に突き落とされたところか。

ハオ「兄さんっ!・・・・・・・いや、味四天王レイっっ!!」

レイ「フッ・・・・・少し見ぬ間に男の顔になったものだな。」

味影になって何度も見てただろうに。

レイ「ついこの間までは兄さん、兄さんと情けない顔をしていたものだが・・・・・」

ハオ「うるさい、卑怯者めっ!! さぁ、クミンを返してもらおうかっ!!」

レイ「卑怯者か・・・・・今の私にとっては最高の褒め言葉だな。

ハオ「兄さんは・・・・兄さんは変わってしまった! あの優しかった兄さんはどこへ行ってしまったんだ!?」

情けない顔で兄さん、兄さんと言うハオ。

レイ「あの頃のレイは死んだ。」

ハオ「・・・・・ならば! 俺はもう貴様を兄さんとは思わない! 勝負だ!!」

レイ「よかろうっ! この海の王者! 鯛で勝負だ!!」

ハオ「いくぞぉ!!」

レイ「いざぁ!!」

ハオ・レイ「クッキング・バトル!!!」

ここまでくると、プレイヤーはもうストーリー展開に没頭します


〜CM〜


クッキング・バトル

ハオ「ぐはぁっ・・・・このすさまじいまでの気迫! 昔の優しかった兄さんの面影は少しも無いっ・・!」

レイ「はっはっはっはっはっはっは! ハオ! 所詮料理は力! 味が良ければ全て良し!! 料理人の人格など・・・関係ないのだっ!!

ハオ「違うっ! 料理は心だ!心なんだ!! それを教えてくれたのは兄さんじゃないか!・・・・・それなのにっ!」

レイ「立て! まだ勝負は終わっていないぞ!ハオ!!」

レイ「立たぬなら・・・・・死ねィ!!!

全くこいつらは。

と、そこに響き渡る声!

声「しっかりしな!ハオ! 目を覚ますんだよっ!!」

アニス「スパイシーーー三連激ィ!!」

登場と同時に必殺技。

レイ「ぐッ・・・!? ・・・・何奴!!?」

しかもレイに向かって放ってやがる。

ハオ「お・・・お前は! アニス!!」

何故ここがわかったかは謎。

アニス「あんたは間違っちゃいないよ、ハオ! 料理は心だ!
     自分の味を見失っちゃいけない! 料理は心だよ、ハオっ!!」

ハオ「お前・・・・・」

アニス「クミンが待ってんだろ? 女を待たせちゃ、いい男になれないよ!」

ハオ「フッ・・・・まったく、お前って奴は・・・・・・」

ハオ「よぉーしっ! いくぞぉぉぉぉっ!!」

ハオ「たとえどんな料理であろうと・・・! 一品一品に魂を込める!!・・・・それが俺の料理だぁっ!!!」

ハオ「一 品 入 魂 !  料理は心だぁっ!!!」

どう見ても料理してるようには見えませんが。

ハオ「うおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉあぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」

キラーン!

全身金色に輝くハオ!

ハオ「はあぁぁぁぁぁぁぁ・・・・・・!!」

ハオ「料理人心得その六ッ! 料理は心ッ! 心無き者に・・・・料理人の資格無しッッ!!!

ハオ「いくぞぉぉ!!!!」

レイ「来い! 我が弟よ!! お前の全てを懸けてッ!!!


すげえ・・・すげえよあんたら!


クッキング・バトルはもちろんハオが勝利。


レイ「見事だハオ・・・・お前の成長・・・・・この舌で、しかと確かめさせてもらうぞ・・・・・・・・!!」

レイ「パクリ。」

〜料理解説〜
おお! これはタイの姿蒸しか!・・・え?・・・な・・なぁぁぁぁぁぁ〜〜!? ここここっ・・これはっ!!?
・・・・この魚、骨がないぞおぉぉ〜〜!!??・・・・い、いや・・・・・・・・・・・・
これは一旦、鯛の身と骨を取り出し、すりつぶして味付けしたものを、元通り戻したのか!!
・・・・・・・・・・・・・これなら、骨の苦手な子供でも子供でも食べられるっ!!
素晴らしい・・・素晴らしい味だぞっ! ハオ!!
〜終わり〜

レイ「よくぞここまで・・・! さあ・・・兄のを乗り越え・・・・次なる試練に立ち向かうが良い・・・・・!!」

命懸けのクッキング・バトルを制したハオですが、兄が怪我しているという事に何故か気づきます。

ハオ「っ・・!? そ・・・・その怪我はっ!! その体で俺と戦ったのか!?」

レイ「そんなことはどうでもよい! 私が・・・母さんを殺したこの私が憎くないのかっ!?」

レイ「さあ・・・その拳で私にとどめを刺すんだ!!

またいつになくひどい展開。

ハオ「くっ・・・!」

レイ「どうした!? その拳はただの飾りかっ!? 私を倒さなければ、あの娘は救えんぞッ!!」

ホントに料理人かこいつら。

ハオ「うわああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

泣きながら光る拳を振り下ろすハオ!

レイ「これでいい・・・・・これでいいのだ・・・・・・・・!」

しかし・・・!

レイ「どうした・・・!? 何故とどめを刺さんっ!?」

ハオは、レイの懐からはみ出しているあるモノに気づき、手を止めます。

ハオ「そ・・・それはっ・・・!? ・・・・それは味影のマスク!! 何故だ・・・何故それを!?」

ハオ「答えろっ!!」 

声「まだわからないの? ハオ!」

全くだ。

フォウ「ハオ。あなたのお兄様・・・・・つまり、レイ・ロンイェンと味影は同一人物なのよっ!!」

ハオ「なんだってっ!? そ、そんなまさか・・・・
あの味影が兄さんだったなんて・・・・・
うそだ!! うそだァァァッ!!!」


全く思いもしてなかったという感じで動揺するハオ。

フォウ「うそじゃないわっ! レイ様はずっとあなたを見守っていたのよ!!
    あなたに正体がばれないように変装までしてね。

ばれないと本気で思ってたのか?

ハオ「味影が・・・・兄さん?」

・・・・確かにばれてませんが。

フォウ「レイ様は未熟者のあなたを鍛えるためにあえて鬼になったのよ!
     兄としては憎まれ、味影としては 弟にムチ打たねばならない・・・・・・
     愛する者に嘘をつき、憎まれ役を演じなければならなかったレイ様の心の痛みと悲しみがあなたにわかって!?」

ものすごい熱くまくし立てるフォウ。

レイ「フォウ。・・・・・・・もういい。」

フォウ「いいえっ、言わせてくださいっ! ハオ。レイ様は昔から何も変わっちゃいないわ!
     レイ様はあなたを愛している! あなたに敵として憎まれている今でも・・・・!
     ワタクシは・・・・レイ様にそこまで愛されているあなたが・・・・・・憎いっ!!!」

ますます熱く。

ハオ「うそだ・・・・・あの味影が・・・・・・
    いつも俺を影から支えてくれていた味影が兄さんだなんて・・・・」


でも聞いてません。

フォウ「信じられないのなら レイ様がつくったこの料理を食べてみなさいっ!!

食べずに勝敗を決めていた事が判明。

やはり料理勝負とは名ばかり。

ハオ「味影が兄さんだなんて・・・・・そんなはずが・・・・・・」

まだ言うか。

そこまで意外だったのかよ。おかしいぞ。

ハオ「パクリ。」

ハオ「はっ・・・! こ、これはぁぁぁぁぁぁ!!!
    このすべてを包み込むように優しく・・・それでいて・・力強く濃厚な味は!・・・・・・・
    ・・・・・・・・・・・・・いや、それ以前にこの料理は・・・・食材への真心・・・・・愛に満ち溢れている・・・!
    ああ・・・そうだ・・・・・食べるものを幸せにしようする心・・・・素材を活かす心・・・・・・・!!
    そう・・・!・・この味は・・・・!・・・まさしく・・・・!・・・・・まさしく・・・・・・・・・・!!!」


ハオ「兄さあぁぁん!!」

レイ「弟よ!」

ハオ「兄さん! 兄さぁん!!!」

涙を流しながら抱き合う二人。

アニス「グスッ・・・・良かったね・・・・・ハオ・・・・・・・」

レイ「ハオよ。 一人前の男になったようだな。」

レイ「今こそすべてを話そう。

そのまま殺されてたらどうするつもりだったんだ?

・・・・・いや、いいか。もうストーリーに没頭で。

レイ「すべてが・・・・そう、すべてがあの味魔神の復活から始まった。」

ハオ「味魔神の復活・・・・? それは味魔王の計画じゃ・・・・」

味魔神の復活は、ハオ達が生まれる前からすでに始まっていたらしく、

完全な復活を遂げるために白い髪の女の寿命を必要とした。

復活を遅らせるために味魔王は白い髪の女達を封印していったらしい。

そして、味魔神さえ倒せば、仮死状態の白い髪の女達の体はいつでも元に戻せるという。

ハオ「母さんが・・・・・生きてる・・・・・・!」

レイ「ハオ。何も変わっちゃいないんだ。私も・・・・・そして父上も!」

ハオに真相を隠してきたのは、味魔神を倒すための戦士に育てるためだそうです。

ハオ「どうして・・・・・どうして、あのとき教えてくれなかったんだっ!!」

レイ「フッ、頭に血が上っていたあの時のお前にこの真実を伝えたところで信じはしなかっただろう。
    だが、今のお前は違う!喜びを知り、悲しみを乗り越え、そして愛を得た!! 今のお前なら味魔神を倒す事が・・・・
    グッ!」

いろいろと言いたい事がありますが、今そんな事は問題じゃないので無視。

ハオ「兄さんっ!」

フォウ「レイ様っ!!」

レイ「ハオよ・・・・父上を倒すのだ! 父上はもう・・・・・・長くない。
    何人もの白い髪の女を封印してきたため、すでに体はボロボロ・・・立っているのもやっとの状態だ。
    今、父上を支えているのは 成長したお前と戦いたいという 料理人としての最後の望みなのだ・・・・!」

料理人として・・・・ってのはだな。

ハオ「父さんが・・・・俺と・・・・・・?」

レイ「ゆけっ、ハオよっ!! 父上を倒し、最高の料理人の証、『天』の紋章を受け継ぐのだっ!!!
   そして・・・・そして、味魔神を・・・・・グハァッ!」

ばたっ

ハオ「兄さんっ!!!」

フォウ「ハオっ!レイさまの声が聞こえなかったの!? 早く行きなさいっ!!」

いや、声が聞こえたとかいう問題じゃないだろ。

ハオ「しかしっ!」

アニス「ここはアタシに任せときなっ!!
     あんたは早くオヤジさんのところへ!」

ハオ「アニス・・・・すまんっ!」

去っていくハオ。

レイ「フッ・・・世話の焼ける奴だ。」

え? もう起き上がってる!?

フォウ「レイ様・・・・・申し訳ありません。ワタクシは・・・・・」

レイ「フォウ。ハオへの憎しみを捨てるのだ。人を憎めば心は迷い、一番大切なものを見落としてしまう。
    ついこの間までのハオがいい例だ。憎しみを捨てて、私の目を見るんだ。
    そこには、私が愛する女の姿が映っているはずだ・・・

なんだこの台詞。

そしてレイの瞳のアップ。

そこには・・・・・

フォウ「ワタクシの・・顔・・・・・あぁ・・・!!
     レイ様・・・! ワタクシの顔が映っています!!」

当たり前だ。

フォウ「レイ様!!」

抱き合う二人。

レイ(弟よ・・・・・・・・私は信じているぞ・・・・・・・・・・・・・!!)

アニスが何を任されたのかは不明。

第九話 終

 

「さらばだ・・・・我が息子達よ・・・・・母さんを頼んだぞ・・・・・・・・!!」

次回予告

ハオ「いくぞぉぉぉぉ!! これが最後のぉ!! ク ッ キ ン グ ・ バ ト ル ゥ ゥ ゥ ー ー !!!!」

真の敵、味魔神との戦いを前に、偉大なる父・チャウダーの最終試練に挑むハオ!

長かった親子の対立もいよいよクライマックス。

父と子の魂の料理が、お互いの秘めた思いを語り合う!

次回、クッキングファイター好! 最終話!!

「さらばだ、我が息子たちよっ!」

語り尽くせぬ味が そこにある・・・!


ああ・・・ついに最終話かあ・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・つづく

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