第七話「馬も豚も同じ生き物。」


暗雲立ち込め、雷が鳴り響く岩山・・・・

その鍾乳洞の奥深く・・・

は今回省略されて、

玉座に座って肘を突いて呟く男がいた・・・その名は味魔王!

味魔王「ハッカクに続き、ウイキョウまで倒したか。ハオめ・・・さすがは我が息子・・・・なかなかやりおるわい。」

とかいいながら、

味魔王「ワシから見ればまだまだ未熟の極み。

などと言い出します。

未熟の極みに位置するハオにすら劣るハッカク、ウイキョウ。

なんでこいつらが四天王なんだ。

こいつらよりさらに下の、味魔王100万の弟子はもうクズ同然。

存在する価値はないのか。

そもそも存在するのか?

ま、とにかく次はレイの奴が行くとか言い出しますが、

それを遮ってフォウが「ぜひワタクシめに」と、自信ありげに言い出したので

結局フォウに決定。

その後。

レイ「フォウ。なぜ、あのようなことを?」

フォウ「・・・・・・言いたくありません。」

レイ「お前ほどの者がムキになる相手でもあるまい。

どこまでヘボいんだ、ハッカク・ウイキョウ。

フォウ「・・・・・・・・お話したところで、わかっていただけないでしょう。」

レイ「そうか・・・・・・・・では、これを持ってゆくがよい。

なんでそこで「では」に繋がる。

レイはフォウに、ハオの最大の弱点が書かれているというものを渡します。

フォウ「なぜ・・・? なぜです。あなたは今でもハオを愛しているのでは・・・・・?」

レイ「フッ、昔の話だ・・・・・・」

貴様ら、もっと理解できる会話をしろ。

どう流れたらそうなるんだ?

フォウ(レイ様・・・・・・。その言葉、信じてもよいのですね?
    ワタクシは、ハオが憎い・・・・・・あなたの愛を、一身に受ける、ハオが・・・・・・・!
    ハオ、あなたは何も悪くない。でも、ワタクシの心は・・・・・・)

クミン「あっ! あった! あったよ、ハオ!!」

いきなり場面が変わってます。

しかもそこは、白い髪の女がいるという、『馬料理専門店 白馬万品』の前。

どんな店だ。

そして、何故かハオは顔色がよくありません。

しかしそのまま中へ。

・・・・・・・・誰もいません。

そこでハオ。

ハオ「罠か!!」

なんでだ。

声「その通り。」

しかし正解。

クミン「誰!?」

ハオ「この薔薇の香り・・・という事は!」

フォウ「いかにも・・・! 味四天王、フォウ! 推参!!」

薔薇を口にくわえて推参。

狂いすぎ。

罠にはめられた二人。

しかし!

クミン「うわぁ〜、すごい美人・・・・・・!」

ここにもっと狂ってる奴発見。

ハオ「全てを優雅に美しく振る舞う事をポリシーとしていたあんたが罠とはな。」

すっげえポリシー。

尊敬します。

そしてすぐに勝負に突入。

馬。

ハオ「馬・・・・・!?」

ひどく動揺するハオ。

フォウ「いくぞ! いざ! クッキング・バトル!!」

そう叫ぶフォウの手には薔薇。


〜CM〜


クッキング・バトルが始まりますが、ハオは何故か包丁がふるえません。

ハオ(柳緑花紅・・・・・)

回想シーン突入。

幼い頃のハオ、父である味魔王が馬をくれました。

ハオ「よぉーし、今日からお前の名前は柳緑花紅(りゅうりょくかこう)だぁっ!!」

それが馬につける名前か。

いじめられるぞ。

・・・・・・が。

味魔王「柳、瑞々しく生い茂り、花、紅に咲き乱れん。その姿、美しき春のごとし。
      うむ! 良い名だ!!」


おちょくってるとしか思えません。

それからハオは、柳緑花紅と一緒に遊びまくり、どんどん絆を深めていきます。

ハオ「俺がもう少し大人になったら、お前と一緒に世界中を旅するんだ!!」

ハオ「あははははっ! よせったら、柳緑花紅! くすぐったいよ! あはははははっ!」

しかしある日、

柳緑花紅は哀れ味魔王の手によって
肉片と化します。


味魔王「料理人とは常に生命を奪う罪深きもの。馬であろうが、鳥であろうが、命の重さに違いはない。わかるな?」

味魔王「逃げるな、ハオ! お前にはわかっているはずだ。この肉が柳緑花紅なのだ!
      さぁ、お前の手で新しい命を吹き込んでやるのだ! 包丁を取れ、ハオ!!」

できるわけねーだろ。

わざわざ情を移させてからぶっ殺す父親。

当然ハオは反抗します。

だが。

味魔王「ええぃ、女々しい奴めっ!」

ぼかっ!


ひでえ。

レイ「父上っ! やめてください! ハオにはまだ早すぎたのです!!」

味魔王「うぬぅ〜!この未熟者めがっ!!」

味魔王流恐るべし。

みんなこれをやったのか。

回想終わり。

ハオ「くぅ・・・・・できない! 俺にはできない!!」

声「フフフ・・・・・・・・笑止! 笑止千万だ、ハオ!!」

突然レイの声が。

ハオ「その声は味影! どこだ! どこにいる!?」

貴様、わざと言ってるのか?

味影「どこを見ている? 拙者はここだ!!!!」

ハオの頭の上に立っている味影。

ハオ「くっ・・・・! いつのまに!!?」

いつのまに・・・・・って、驚くとこが違うだろ。

その前になんで頭の上にいて気づかんのだ。

フォウ「怪しすぎる奴・・・・・何者だ!!?」

味影「何者だとォ!? 拙者を知らぬ奴がまだいたとは・・・・・・よかろう。教えてやろうッッ!

    悪の栄えるところ正義ありッ! 闇に覆われしところ一筋の光ありッ!
   名乗れといわれど、名もなき狼。地獄の悪鬼を成敗するため、命を懸ける男一匹。
   人は拙者を謎の料理人、味影と呼ぶッ!


最高にCoolな登場。

フォウ「味影・・・・・? なるほど、貴様か・・・・・・・・
    最近、ハオのまわりをうろついている忍者料理人というのは・・・・・・・・」

この登場に普通に反応できるとはさすが四天王。

味影「いかにも。」

ハオ「何しに来た!? 味影!!」

味影「何しに来たとはご挨拶だな。お前があまりに不甲斐ないから、見るに見かねてこうして出てきてやったのだ。」

ハオ「どうでもいいから、早くそこから降りろ!」

全くだ。

そして、飛び降りた味影の講義が始まりますが割愛。

ハオ「そんな事はわかっているッ!」

味影「わかってるだと・・・・? そんな口先だけの理解がなんになる!?
   ならば問おうッッ! 今までお前が料理してきた食材と、馬との間にどれほどの差があるというのだッ!!?
   さぁ、答えろ、ハオ!!」

今にも忍法を繰出しそうなポーズで喋る味影。

味影「馬も豚も同じ生き物。命の重さに格差はない!」

味影「・・・・・・・・・・(略)・・・・・・・・・・・それが素材を活かすということだッ!!」

ハオ(素材を活かす・・・・・・この男、兄さんと同じ事を・・・・・・・・・・・

内容より声を聞け。

素材を活かして”活殺自在、人業剣”を身につけろとか言い出します。

ハオ「人業剣!? それは、味魔王の技!!」

味影「その通り! 味魔王流四千の技の最高峰! 見事この技を会得し、父を越えてみせるのだ、ハオ!」

四千。

胡散臭すぎるぞ。

ハオ「そうだ・・・・俺は奴を・・・・・・味魔王を越えるんだ!! そして・・・・そして・・・・・・・・・!!」

ハオ「うおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉあぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」

キラーン!

全身金色に輝くハオ!

ハオ「はあぁぁぁぁぁぁぁ・・・・・・!!」

ハオ「料理人心得その五ッ! 料理人は、命の尊さと己の罪深さを理解し! 最高の料理を作らなければならないッッ!!!

   いくぞォォォ!!! 生者必滅! 死者割烹! 活殺自在! 人業剣!!!!

振り上げたハオの右手に光が集まる!!

ドーン!!!

そのまま包丁を振り下ろす!!!!

振り上げた手に包丁なんて持ってなかったように見えるが気のせい。

ハオ「で、できたっ!!!」

クミン「すごい! すごいわっ!! この肉の輝き、まるで素材が生き返ったようだわ!!
    ああ・・・・こうして耳を澄ましていると馬の鳴き声さえ聞こえてくるようだわ・・・・・・・」

また腐ったことを言い出すクミン。

味影「うむ! 見事だ、ハオ!! 素材を活かす心・・・・・決して忘れるなよッッ!」

四千の技の最高峰、一瞬で会得。

ボシュンッ

消える味影。


フォウ(活殺自在、人業剣。味魔王様以外にこの技を伝えられる者がいたとは・・・・・・・
    はっ! ま・・・まさか・・・・・あの男の正体は・・・・・・!?)

てめえも声でわからんのか。

そしてクッキング・バトルへ

当然のように人業剣など使えません。

使えたとしても人を斬ってしまいますが。

クッキング・バトル終了

フォウ(フッ・・・・・ここまで見事に己の弱点を克服するとは・・・・・・・・・
    所詮、この戦いもあの方の手の内ということか・・・・・・・・・)

〜いきなり料理解説に〜

料理名:柳緑花紅

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・これはかつてのあなたの愛が・・・・・・・柳緑花紅をイメージして・・・・・・・・・

ワタクシに忘れ去った心を取り戻せと言っているのか・・・・? 完敗ね・・・・・・・・

〜終わり〜


戦いに敗れ・・・愛にも敗れるか・・・・・・ワタクシももはや・・・・・・・・・・・

もはやなんだ?

死か?

ハオ「さぁ! 俺の勝ちだフォウ! 味魔王の居場所を教えてもらおうか!!」

フォウ「いいだろう。味魔王様の居場所は・・・・ここだっ!!」

突然あたりが真っ暗に!

ハオ「な、なんだ、これはァッ!!? 前が見えないッ!!!」

クミン「きゃぁぁぁぁーーーーっっ!!!」

なんなんだこの展開。

ハオ「クミンっ!どうした!? クミンっ!!」

フォウ「ハッハッハッハ! 味魔王様を倒したくば、その地図の場所まで来るがいい! それまでこの娘は、預かっておこう。」

ハオ「クミーーーーーーーーーーーーン!!!!!」


そして満月をバックに味影。

味影「決戦の日まであとわずか。ハオ・・・・・・お前が全てを知る日も近い・・・・・・・・・・」


第七話 終


次回予告


「助けてぇ!! 助けて! ハオーーーーーーーーー!!!!」

クミンをさらわれ、怒りに燃えるハオ。

我を忘れ、味魔王の元へ向かうハオを諌めるため、忍者料理人・味影参上!

物語りもいよいよ大詰め・・・・・・

次回!クッキングファイター好、第八話!

すべては奴から始まった。

煮えたぎる鍋は、怒りの心・・・!


ついに忍者料理人との勝負!

・・・・・・・・・・・・つづく

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