第六話「クミン全開! 愛のエナジー100%!!」


いきなり寝込んでいるハオ。

クミン(味魔王の手下との戦いに疲れたハオは、とうとう病気で、寝込んでしまいました。
    こういう時、私が、何か栄養のあるお料理を作ってあげられると、良いんだろうけど・・・・・)

またいやに説明的だな。

ハオ「う・・・・うぅぅぅん・・・・・・・・・・・」

うなされるハオ。

〜夢〜



レイ「お前の料理は死んでいる。」



味魔王「料理は力! 力なのだあぁぁぁ!!」



巨大な泥人形に鷲づかみにされるクミン。

ハオ「な・・なんだお前は!?クミンを離せ!!」

クミン「ハオーーーーーーーー!!!」

ハオ「クミーーーーーーーーーーーーーーーン!!!!!!!!!」

〜夢終わり〜

なんだこの夢。

ハオ「うわああぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」

絶叫しながら跳ね起きるハオ。

クミン「あ〜っ、ビックリした! 急に大きな声出さないでよ〜!」

確かに絶叫しながら起きられたら驚くわな。

ハオ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

だからって無言はないだろ。

クミン「大丈夫?恐い夢でも見たの?」

ハオ「ああ、だいじょう・・・・ゴホッ! ゴホッ!」

全然大丈夫じゃないハオ。

ハオ「・・・・・それより、俺・・・・・うわごとで何か言ってなかったか?」

クミン「え!? う、ううん! 何も言ってなかったよ!」

突然目線をそらすクミン。

おそらく、

「クミン!!クミンーーーーー!!!」

と連発していたのでしょう。

なんて恥ずかしい。


ハオ一生の不覚。

ハオ「そうか・・・・・ならいい。」

なにがだ。


そして、クミンは窓際で外を見つめながら、

クミン(私だって・・!・・・・私だって何かしなくちゃ!!)

と、なにやらいい心がけ。

しかし。

クミン(でも・・・・私にできる事っていったら・・・・・・はぁ・・・何も浮かばない・・・・

まさに役立たず。

・・・と、

謎の声「お嬢さん!・・・・お困りのようだな。」

クミン「だ・・・誰ッ!?」

ドーン!

突然窓の外に逆さ吊りで現れる味影!

普通に登場できないのかこいつは。

クミン「キャーーーーーーーー!!!」

ぼかぼかぼかぼか!

殴りまくり。

味影「はははははっ! 驚かせてしまったようだなッ!!」

当たり前だ。

クミン「あ、あなたは、味影さんっ!!!」

味影「いかにもッ!! 誰が呼んだか忍者戦士。少女の憂いを拭うため、正義の料理人、味影参上ッッ!!!」

呼んでない。帰れ。

しかし、呆れ顔ながら中に招き入れようとするクミン。

クミン「そんなとこにいたら風邪引きますよ?」

味影「心配御無用ッッ!! 忍者は風邪など引かん!

クミン「えっ、本当!?? じゃ、ハオの風邪も治せるかなぁ?

別世界の会話。

味影「ん? なんだ、奴は風邪を引いているのか?」

クミン「ええ。なかなか良くならないみたいで・・・・・・・」

クミンは、自分が何か料理したいが、下手だから・・・・・・とか言い出します。

味影「愛情。真心。思いやり。」

三段活用。

味影「君には、君自身まだ気がついていない力がある!」

本人さえ気づいてない力に気づいているのか味影。

味影「料理は技術ではない! 心だッッ!!! 相手を想い、誠心誠意、心を込めた料理がマズイはずがあるまい!!
    料理は舌だけで味わうものではないということを忘れてはいかんッッ!!」

クミン「誠心誠意、心を込める・・・・・」

味影「これは拙者からのプレゼントだ。・・・・・・・・・・ハオを頼んだぞ。」

と、なにやら紙切れを渡し、去っていきます。

クミン「これは・・・・! 忍法・健康回復料理の作り方・・・・!?

どんな忍法だ。

クミン「わぁっ!ありがとう!味影さん!!」

クミン(味影さんかぁ・・・・・・)

クミン「よおおぉぉぉぉっし! やるわよーーー!!」

燃え盛るクミン。


場面は変わり、夜の森の中。

ふくろうの鳴き声なんかも響き、かなり不気味な感じ。

薄暗い中たった一人で進むクミン。

クミン「ラーララー、フーフフーン・・・・・♪」

鼻歌まじり。

クミン「キャッ!」

バタッ。

クミン「いったーい、もうっ!!何でこんなとこに石があるのよっ!」

自分の不注意ではなく石に八つ当たり。

性格丸出し。

そこに突然響き渡る声。

声「ハハハッ!! 大丈夫かい? こんな森の中で女一人じゃ危ないよ!」

そこに現れたのは、第二話で登場したアニス。

アニス「ほら。このキノコ、あんたのだろ?」

お前も女だろ。

クミン「あ、ありがとう。でも、あなただって女じゃないですか。」

ダブルでつっこみ。

アニスはどうしても倒したい奴がいて、そのための修行にこの森に来たらしい。

料理修行で森に来んな。

そして二人は女同士の会話を展開します。

アニス「男だろ?」

クミン「ちっ、違いますっ!」

アニス「別に隠さなくったっていいじゃん。」

アニス「へぇー、こんなカワイイ子に看病してもらえるなんて幸せな男だねぇ。」


残念ながら現在放ったらかし。

クミン「そんなぁ・・・・・(はあとまあく)」

不気味な夜の森でする会話じゃないぞ。

そしてアニスが、クミンの事を気に入ったから料理を教えるとか言い出します。

アニス「こう見えても腕は超一流だよ?」

あれから全く改善されてないこの態度。

さらに、料理を教えるのに勝負をしようとするアニス。

アニス「腕は勝負の中で磨くのが一番ッ!!」

アニス「料理は勝負さ!!」


クミン(うんっ! クミン恋の心得、その一。恋は常に真剣勝負。
    相手に想いを伝えるために全力を尽くすべし!!)

クミン(よおおぉぉぉぉっし! ハオのためだもの! クミン全開! 愛のエナジー100%!!
    恋する乙女のパワーを、見せてやる〜!!!)

頼むからその一で終わってくれ。

アニス「いくわよっ!」

クミン「いざ!」

アニス・クミン「クッキング・バトル!!!」

・・・・・・・・ちなみにうなぎです。


〜CM〜


クッキング・バトル開始

仲良さげだった二人も、勝負になると話は別。

壮絶な殴り合い。

・・・・・ですが、今回はクミンが一つ料理を作っただけでイベントです。

アニス「へぇ〜、なかなかやるじゃないのぉ。それじゃあアタシも、ちょっと本気を出すわよっ!!」

アニス「ぬおおおぉぉぉぉぉ!! スパイシー三連激ィィーーーー!!!!!

めちゃめちゃ本気じゃねーか。

クミン「すごい!すごい、アニス!! 超一流っていうのは、ハッタリじゃなかったのね!

こいつも失敬な奴だな。

ハッタリだと思ってたのか。


そして突然。

クミン「キャッ!」

ドサッ

アニス「どうしたんだい!?クミン!」

クミン「あいたたた・・・・足を捻っちゃったみたい・・・・・・」

アニス「どれ・・・ちょっと見せてみな。」

ハオ「待てぇっっ!! クミンに何をする!?」

突然ハオ現る。

驚く二人。

ハオ「胸騒ぎがしたもんでな。心配で来てみたら、案の定お前のピンチだったってわけだ。」

勘違い野郎ハオ。

なんでここがわかった。

ハオ「それにしてもアニス! まさか、こんなところでお前に会うとはなっ!!」

アニス「それはこっちのセリフさ!」

アニスの倒さなくてはならない人がハオだと知り、愕然とするクミン。

ハオ「アニスっ!! よくもクミンにケガをさせてくれたなッ! 100倍にして返してやるぜッッ!!!

なんてやつだ。

料理しろ。

クミン「待って、ハオ! このケガは・・・・・・・・」

ハオ「いくぞォーー!! いざ!!」

ハオ・アニス「クッキング・バトル!!!」

クミン無視。


クッキング・バトル開始

しかし、ハオは、病気のため動きが鈍い。

何が100倍にして返すだ。

殺されるぞ。

ハオ「くっ・・・・体が思うように・・動かんっ・・・・・!」

クミン「ハオ! あなた・・まだ風邪が・・・!?」

アニス「どうしたハオォォ〜〜〜!? なんだったら、その子に助けてもらったっていいんだよ!?」

そして脅威のイベント。

クミン(味影『ハオの支えになってやれるのは君だけだ君だけだ君だけだ君だけだ君だけだ(エコー)』)

クミン「うん!わかったわ!味影さん!」

クミン「ハオ。私、あなたのようにお料理上手くない。でも、これ以上、一人で戦うあなたを見てられないの!
    まだまだ、足手まといかもしれないけど、・・・私、あなたの支えになって、一緒に戦いたいのっ!!
    お願い、ハオ! あなたの力になりたいの!!」

ハオ「クミン・・・・お前・・・・・!」

ハオ「炎よ燃えろ! 二人の情熱!!」

クミン「愛よ輝け! 二人の想い!!」


クミン「ハオ・・・私の想いを受け止めて・・・!!」

ハオ「クミン・・・俺もお前の事が・・・・・・!!」

ハオ「今! 二人の心が!!」

クミン「一つになって!!」


ハオ「我(ウォー)!!」




クミン「愛(アイ)!!」





ハオ・クミン「尓(ニー)!!!!!」





バーン!

そしてクッキング・バトルに。

ふ○ぎ遊戯ばりの愛の力で元に戻ったハオ。

100倍にして返します。

クッキング・バトル終了


アニス「くっ・・・・・また負けたッ!?」

ハオ「見損なったぞ、アニス!」

ハオ「少しは骨のある奴かと思っていたが、素人のクミンと勝負して ケガまでさせるとはッッ!」

しかしクミンはそれは誤解だと説明します。

クミンが作った料理を食べるハオ。

ハオ「パクリ。」

〜料理解説〜

おぉ・・!・・・この汚れ無き澄み渡った純白のスープは!・・・・・・・・・・・・・・・これはまさしく、初・恋の味!!

クミン・・・わかるっ! わかるぞぉぉぉぉ!!! お前の気持ちが!!・・・・・・・・・・・・

・・・・・その天に舞うような乙女・心っ!!・・・・・・・・・・・・・・・・


ふわぁ〜りと甘くて、キュッと酸っぱいその気持ち・・・・・・・・・・・・・・・・・あぁ・・体中の細胞が活性化されていく・・・・・・・・

・・・・今・・俺はここに、完 ・ 全 ・ 回 ・ 復 !!!!

〜解説終わり〜

忍法・健康回復料理の効果絶大。

クッキング・バトル中に既に回復してたような気が・・・・・・いや、気のせいでしょう。

そしてようやく誤解だったと悟ったハオ。

ハオ「アニス・・・お前・・・・・」

アニス「あのときのあんたの言葉、どんな香辛料よりもスパイシーだったよ。

アニス「だがね。忘れるんじゃないよ、ハオ! あんたは必ずアタシの手で倒してやる! きっと、近いうちにね! じゃあな!」

去ろうとするアニス。

クミン「アニスっ!! 私たち友達よね!!? 私・・・あなたのこと好きよ!!

クミン、突然の告白。

アニス「私も好きだよ。あんたのそういうとこ。」

アニス承諾。

晴れて二人は恋人同士。

アニス「けど・・・・・次に会うときはお互いライバルだよ!」

クミン「・・・・・・・・うんっ!!」

ざっざっざっざっざ・・・・・!

ハオ「??? なんで、クミンとアニスがライバルなんだぁ?」

クミン「さぁ、ね(はあと) 女の戦いは料理だけじゃないってことかな?」

・・・なんだ・・・・・ただのハオの取り合いか・・・・・・・・・残念。


味影「ふっふっふっふっふっふ・・・。上手くいったようだな。これからお前達は、数多くの困難にぶつかるだろう。

   しかし・・お前達の結び付きが本物なら、何も恐れるものはない!! 愛の力は・・・無限大だ!!!!

   お前達の成長を楽しみにしているぞっ!」

嫌な独り言だ。

当の二人は・・・・・

クミン「あはははははっ(はあと)」

ハオ「このぉ〜(はあと)」

バシッ(はあと)

クミン「あ〜、やったな〜(はあと)」

バシッ(はあと)

二人「あはははははっ。うふふふふふっ。あっはははははは。うふふふふふふふっ。」


まさに敵なし。


そのまま第六話終了


次回予告

「ふっふふふふ・・・・味四天王、フォウ! 推参!!」

料理人とは罪深きもの。ハオの暗い過去につけ込む美しき薔薇、味四天王フォウ!

忍者料理人・味影の言葉が、ハオに新たなる力を与える!

次回!クッキングファイター好、第七話!

「馬も豚も同じ生き物。」

流した涙が味を深める・・・!


オタノシミニ。

・・・・・・・・・・・・つづく

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