第四話「そうだ。お前は弱い。」


場面はとある料理店の前・・・

ざっざっざ・・・(足音)

そこに現れる1人の男がつぶやく・・・

ハオ「ここか・・・・」

第一話と全く同じ展開

・・・ではありません。

暗雲立ち込め、雷が鳴り響く岩山・・・・

その鍾乳洞の奥深く・・・

そこで玉座に座り、肘を突いて呟く男がいた・・・その名は味魔王!


どうやらここがこいつらのアジトらしいですね。

どんどん料理と関係なくなってきてる気がするのは多分気のせいでしょう。

味魔王「ハオめ・・・相変わらず料理は心などと・・・・女々しいことを言いおって・・・・!!

レイ「・・・・・」

味魔王「ん? レイよ。何か言いたそうだな?」

レイ「いえ。力なき心など無意味だと言うことは私も承知しております。」

ほぅら、料理人の言葉とは思えない。

それに賛同するウイキョウ。

フォウ「・・・・・・しかし、彼はあきらめない。」

ハッカク「そうッ!だからこそ今のうちに!!

・・・・・・・・・・・・・今のうちに・・・・なんだ?
あ!?こら? 今のうちにどうするつもりなんだ!?
料理か!?料理だよな!!?

味魔王「うむ。今、あの未熟者にうろちょろされては我らの計画、アレの復活も水の泡。」

味魔王「よいか!ハオをここに近づけてはならん!!近づけては、ならんぞ!!!」

足止めかよ・・・・不味い料理を食わせて腹を壊さすという作戦なら可能か・・・・・・?

殺して足止めなんてもってのほかだぞ。

そして場面は変わって、ハオがなんか苦悩してるところになります。

クミン「ハオ・・・」

クミン(味魔王チャウダーとの戦いから一週間・・・・・・
    ハオは、自分の母を殺した実の父、味魔王に負けたショックから、立ち直れず苦しんでいます・・・・・
    ハオ・・・頑張って!・・・ハオ!!)

誰に説明している。

ハオ「何故だ!?・・何故この包丁が・・・・振り下ろせないんだッッ!!!?

それくらいできるだろ。とか言ってはいけません。できないのです。

と、意味わからん事やってる2人の前に突然奇声が!

声「モッへッへッへッヘヘヘヘヘッ!

声「どこを見ている。ここだ。お前のすぐ目の前だ。」

突如目の前に現れる味四天王ハッカク。(デブ)

ハッカク「そうだ!俺様こそは!味四天王が一人!ハッカク・マー・アル様よ!!」

振り返り背中の紋章を見せつけながら叫ぶハッカク。

バーン!(画面にでかでかと力の紋章)

ハッカク「グフフ、久しぶりだなぁ、ハオ。俺様のことは覚えてるよなぁ〜?」

ハオ「お前のその豚づらを忘れようったって無理な話だ。

それが家族同然だった料理仲間に向ける言葉か。

ハッカク「ブヒヒヒヒッ、相変わらず威勢だけは一人前だなァ。」

お前もその泣き声やめろ。

ハオ「お前もオヤジ(第一話の奴ではありません)・・・・
   いや、味魔王と同じように白い髪の女を殺しているのかと聞いているんだァッ!!」

ハッカク「ブヒャヒャヒャヒャッ!! ハオ〜、女の悲鳴はいいぜぇ〜?

な・・・なんだこいつ・・・・・・

ハオ「貴様ァッ!!」

クミン「待って!ハオは今、包丁も握れないのよ!!
    あなた、そんなハオと戦ってうれしいの?」

ハッカク「ああ、うれしいねぇ〜!! 
     俺は弱い者いじめがだぁ〜い好きなんだよぉ〜!!

さすが味四天王。

ハッカク「ブヒャヒャヒャヒャヒャーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーッッ!!
     さあ、用意はいいか、ハオ〜?」

ハッカク「いくぞ〜! このを使ってぇ! 勝負だァ〜!!」

豚! 豚!

ハオ「いざ!!」

包丁を握りながら言い出すハオ!

ハオ&ハッカク「クッキング・バトル!!!」

まさに怒涛の展開!!

ついていけません。


クッキングバトル開始


しかし今回のバトル、ハオは包丁を振れません。従って料理を作れないのですが、

ハッカク、そんなことはお構いなしに無抵抗のハオに斬りつけてきます!

食材なんか 完・全・無視 です。

本当に弱い者いじめが大好きなんですねっ(^ー^) あははっ!

ぶっ殺すぞ。

そのまま一定時間がたつと唐突にバトル終わります。

ハオ「くぅっ! ダメだっ!!」

クミン「がんばって、ハオ!!あなたならできるわっ!!

ハオ「できないっ!今の俺に料理はつくれないっ!!」

適当なことぬかすクミンに即答。

ハッカク「ハオ!お前はそれでも、超龍厨士かッ!? たった一度の敗北に耐えられぬお前に、
     この俺様がぁ! 倒せるものか〜!!」

ハオ「ダメだ!! 勝てないっ!!」

ハッカク「なら、お前の負けだァァァッ!!!」

当たり前だろ。

ハッカク「こねるぞぉ伸ばすぞ〜!? 力が全てだぁ!超絶爆活大震撃〜!!!

意味わからん事言い出すハッカク! そこに!

声「その勝負、待ったァァァァッッ!!!」

真の主役登場!!

ヒュッ

ハオ「!?・・・誰だっ!?」

ハッカク「貴様、何者だ!?」

声「聞かれて名のるもおこがましい・・・・

  東に飢えた人あらば、行って飯を炊いてやる。

  西に病人あらば、行って粥を作ってやる。

  南に太った豚あらば、これを丸焼きにし・・・

  北に・・・・」

ハッカク「ええぇぇぃっ! うるさいっ!!・・・で、貴様はなんなんだ!?」

「短気な奴め。フッ・・・・まあいい・・・・・・」

声「拙者は世界中をまたにかけ、美食の道を極めんとする名も無き修羅・・・・

  あえて名のれと言うならば・・・そう・・・・・!

  忍者料理人・・・・・・
  味影とでも呼んでもらおうかぁ!!


カラス「カァ〜」

クミン「へ、変よ、ハオ!あの人、変な人だわっ!!

お前ら全員変だろ。

ハッカク「ブッ、ブヒィ〜!! その味影が何の用だァ〜〜!!?」

味影「フッ! こういう用だァッッッ!!!

ボンッ!!

突然辺りが煙につつまれる!

うろたえまくるハッカク!

味影「はぁーはっはっはっはっはっ!! この男はもらってゆくぞォッッ!! さらばだッ!!


画面暗転。


クミン「・・・・・ハオ。・・・・・ねえ、ハオっ!」

ハオ「こ、ここは?」

どうやらいつのまにか山の裏側につれられてきた模様。

何故ハオが気絶してたかは謎。

味影「弱き者を助けるのは当然のこと。気にすることはない。」

ハオ「なんだとォッ!! 俺が弱いというのかッ!?」

味影「そうだ。お前は弱い。たった一度の敗北で、自信どころか、料理人の誇りまで失う精神力の弱さ・・・・
   そんなことでは味魔王どころか さっきの木偶の坊にも勝てぬわッッ!!」

ひどい言われようのハッカク。

なんか扱いがひどいぞ。

ハオ「貴様ァッ!!!」

カルシウムが足りないハオ。

味影「フッ・・・・・・そのすぐ熱くなる性格もお前の未熟さの証よ。

じゃあ、ここに登場する奴ら全員未熟者だな。

味影「ハァッ!!」

ヒュッ! ビリッ!

ハオの炎の紋章をとりさる味影!

ハオ「何をする!?それを返せっ!!」

味影「フンっ!・・・今のお前に超龍厨士の資格なしっ!!
   ちょうどいい・・・この裏山には、お前のような軟弱者を鍛えなおすのにうってつけの場所がある・・・・・
   もし・・・拙者に追いつけたら、この紋章は返してやろう。・・・・・来いいィィィィィィ!!!!!!


ほら、もう熱くなってる。


〜CM〜


味影「ふむ。追いついたか。

え!?もう!!??

ハオ「ハァ、ハァ・・・・・・!!」

味影「それッッ!!」

ヒュッ・・・!

シャキーン・・・!!

飛んできたりんごを空中で切るハオ!

なんだこの展開。

ハオ「き、切れたっ!!?」

味影「お前は味魔王の力におびえる余り萎縮していたのだ。
   そんなことでは持っている力の100分の1も発揮できんぞ・・・・・」

ハオ「あ、あんた・・・・」

味影「無心だ。無心になれ、ハオ。」

味影「一意専心。ただ一心に包丁を振るえば勝利は自ずと見えてくる。

当たり。

殴り倒せば勝利。

ハオ「あんた・・・・まさか、それを俺に教えるために・・・・・・・」

ボンッ! 煙。

そして紋章を返すと言い出す味影。

そのまま無心になれと言いつつ去っていく。

味影「では、さらばだッ! また、会おう!

もう来なくていいです。

ハオ「味影・・・奴は何のために俺にこんなことを・・・・・」

兄の声くらいわかれよ。

・・・・・・・・そう、味影は味四天王が一人、レイなのだぁぁぁぁぁ!!!!!!
(プレイヤーは声聞いた時点でわかるという親切設計)

クミン「キャッ!?」

ハオ「どうした、クミンっ!?」

ハッカク登場!

そしていきなり囚われているクミン。

ハッカク「いざ尋常に勝負だァァァ!!

人質取っておいてそれはないだろ。

ハオ「フッ・・・・・人質を取っておいて尋常に勝負とは 笑わせるぜッッ!!!」

おっ。同じ意見か〜・・・・・・・・・・・・・なんかやだ。

ハッカク「そんなことは、どういでもいい!! さぁ、どうする!? やるのか!? やらないのか!!?」

・・・・・・・・さすがとしか言いようがありませんね。

ハオ「いいだろう。俺が勝ったらクミンを返してもらうぞ!
   それと・・・・・味魔王の居場所を教えてもらおうかッ!!


人質取られてる奴の台詞じゃないな。

ハッカク「ブヒッ! 生意気なァ!!
     どうやら、ついさっき俺様に負けたことを忘れたとみえるなァァ!?」

ハオ「フッ!『男子三日会わざれば活目せよ』って言葉もあるぜッ!!

クミン(大丈夫なの、ハオ?まだ一時間しか経ってないわよ!?

すげえ突っ込み。

さすがヒロイン。

ハッカク「いいだろう!今度もこの豚料理で叩きのめしてやるぅ!」

とことんまで豚なハッカク。

ハオ(味影『無心だ。無心になれ、ハオ。』)

ハオ「いくぞォーー!! いざ!! クッキング・バトル!!!」


クッキングバトル開始


そしてあの展開。

ハオ「我、今こそ悟ったり・・・・! 味魔王への怒りに満ちていた俺の力は、心無き力・・・・!
   味魔王への恐怖で萎縮していた俺の心は力無き心・・・!
   心無き力は悪!! 力無き心は無力!!
   怒り!恐怖!憎しみを捨て・・・・無心になった時! 初めて心技一体の料理が作れるのだッ!!
   我、開眼せりいィィィィィィ!!!!!!!!!!」

我、開眼せり!




ハオ「うおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉあぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」

キラーン!

全身金色に輝くハオ!

ハオ「はあぁぁぁぁぁぁぁ・・・・・・!!」

ハオ「料理人心得その三ッ!味道(ういどう)専心! 料理人はただひたすら!己が目指す味に集中せよ!!!

ハッカク「なんのぉっ!!超絶、爆活大震撃ィィィッッッ!!!」

カラス「カァ〜」

ハッカク「あれ?」

ハッカク「し、しまったぁ〜っ!!片手に人質を持っていてはこの技は使えんんッッ!!

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

ハオ「姑息な戦法で墓穴を掘ったようだな、ハッカク!!」

なんで人質なんかとった。

使ってないだろ。

ハッカク「くそォォ〜〜!!これで勝ったと思うなよォォ!!まだまだ、これからだァァァッ!!

その後すぐ、ハッカクを殴り倒してクッキング・バトル終了。


終わった瞬間抱き合うハオとクミン。

ハオ「さぁ、約束通り味魔王の居場所を教えてもらおうか!」

ハッカク「そ・・・それは・・・・・・・・」

ドーン!

突然現れるレイ!

ハオ「に、兄さんっ・・・・・!」

レイ「フッ・・・・・ハッカクを倒していい気になっているようだが・・・・・・・・
   どれ。これがお前の作った料理か・・・・・・・・」

レイ「パクリ。」

いきなり現れてそれかよ。

〜料理解説〜
ほぅ・・・・・・・・・・・よほど良い豚を使っているのだな、それが証拠に・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・素材の味を活かすという意味では、最良の調理法と言えよう・・・・・
〜解説終わり〜

レイ「なかなかの味・・・・・・と、いいたいところだが・・・・・・・・・・・」

レイ「てんでなっちゃいないな。こんなものを料理と認めるわけにはいかん。

やっぱ兄弟か。

ハオ「なんだって!!?」

レイ「昔、お前に教えたはずだ。素材を活かせ、と。
   お前の料理は死んでいる。素材が泣いているぞ、ハオ・・・・・」

−10秒前のレイ『素材の味を活かすという意味では、最良の調理法と言えよう』

ハオ「なぜだッ!? 俺の料理(お前のじゃないだろ)のどこが悪いっていうんだ!?」

−第二話のハオ『料理に究極はないッ!常に己の腕を磨き、より高みを目指すのが我等料理人の使命!』

〜昔中国に、どんな盾でも貫くという矛と、・・・・・・(略)〜

レイ「・・・・・いずれ、お前にもわかる。」

ざっざっざ・・・・・・

言いたい事だけ言ってさっさと立ち去るレイ。

おそらくこの登場は、レイと味影が同一人物だということをプレイヤーに確信させるためでしょう。

ハオ「待って、兄さんっ! 兄さんはなぜ・・・・・なぜ、あんな奴と一緒にいるんだっ!?」

レイ「ハオ・・・・・・・・また会おう。」

例によって質問には一切答えません。

ハオ「兄さんっ!・・・兄さぁぁぁぁぁぁぁぁんんん!!!!!!!

クミン「ハオ・・・・あの人は・・・・・・・・・?

人の話聞け。

今ハオが叫んでただろ。

ハオ「ああ・・・・味四天王最強の男、レイ・ロンイェン。 俺の兄だ。」

クミン「ハオ・・・・・・あなた、お兄さんとも・・・・・・・」

ハオ「言うなッッ!あれは兄さんなんかじゃない。俺の兄さんは強くて、優しくて・・・・・・・・・」

−5秒前のハオ『兄さんっ!・・・兄さぁぁぁぁぁぁぁぁんんん!!!!!!!』

クミン「ハオ・・・・・・ごめんなさい。」

ハオ「いや、何もお前が謝ることはないさ・・・・・・・・・・どなったりして悪かったな。」

ハオ「それにしても、俺を助けてくれたあの男・・・・・・・一体何者なんだ・・・・・・・・?

それ本気で言ってるんですか?

クミン「忍者料理人、味影か・・・・・・また会う事もあるわよ。

ハオ「そうだな。」

またあるのか・・・・・


ハオ「味魔王・・・兄さん・・・・・・・・そして・・・味影。
   旅は、まだまだ長いぞっ!クミン!」

二人で朝日を見つめながら第四話終わり。



次回予告

声「そんな口先だけの愛など!・・・実に・・・実に滑稽ですねぇ!!

その村は悪魔に魅入られていた。変幻自在の調味料で村人を操る、味四天王ウイキョウ。

悪魔の調味料で迫るウイキョウに、クミンは、愛の心で対抗します。

次回!クッキングファイター好、第五話!

私の想いを受け取って!

二人の愛を、料理に変えて・・・!


次回も腐ってそうです。

・・・・・・・・・・・・つづく

戻る