アトランチスの謎
(サンソフト)
アトランティスではありません。アトランチスです。
これはかなり有名なので、知っている方も多いでしょう。
ジャンルは横スクロールのアクション。
全部で100のゾーン(面)があり、ファイナルゾーンをめざします。
しかし、ゾーン1から順番にクリアしていくのではありません。
各ゾーンに扉があり、それがお互いのゾーンを結びつけているのですが、
どの扉がどこに通じているかは入ってみるまでわからないのです。
ゾーン1にあるからといって、必ずしもゾーン2に通じているとは限らないという事です。
その扉も、各ゾーンに一つずつというわけではなく、複数の扉が存在するゾーンもあります。
そしてストーリー。
説明書を元に説明。
数年前に突然の地殻変動で、南大西洋上に現れた巨大な島。
何人もの探検家たちが訪れたが、誰一人帰ってくる物はなく、
人々はその島を”アトランチス”と呼ぶようになっていた・・・・
そこに、半人前の青年探検家、ウィン(WIN)が、半年前にアトランチスで行方不明になった師匠を探すために旅立ちます。
・・・・・なんですが、
−充分な訓練を積んだ彼は、師匠が発明し、今や形見となった小型爆弾”ボン”を手に・・・−(説明書より抜粋)
ゲーム終了。
師匠死亡。
・・・・と声を大にして言いたいところですが、
一億万歩譲って、ここでは”過去を思い出す材料となるもの”の意味で使ってるという事にしましょう。
それに説明書には、その後こんな事書かれてあるし。
−アトランチスには、巨大な財宝を基に古代帝国の復活を狙う悪の帝王”ザヴィーラ”が待ち受けているのであった・・・・・。
がんばれウィン!アトランチスの謎を解け!−
師匠探しに行くんじゃなかったのか。
なんだ?謎って。
このゲーム自体が謎だろ。
さらに数ページ後では、帝王ザヴィーラを倒す事もいつのまにか目的に追加されています。
・・・つまり、このゲームの目的は、
”もう死亡している可能性が高い師匠を探しつつ、
アトランチスの謎を解き、
なおかつ帝王ザヴィーラをも倒す”
という事です。
・・・・・一人で。
さすがサンソフト。
たった二人で一揆を勃発させただけの事はあるな。
で。
ゲーム本編ですが、これまた謎に満ち溢れてます。
謎だらけ。
さすがアトランチス。
ここは本当に地球なのか、という疑惑が全プレイヤーの脳裏をかすめること必至。
とりあえずゲームが始まると、ゾーン1から始まります。
・・・さすがのサンソフトも突然ゾーン42とかから始めたりはしません。
ゾーン1が始まる時に、”MYSTERY ADVENTURE START..”などと表示されます。
直訳すれば”謎の冒険が始まる・・”
そしてゾーン1が始まるのですが、そこにはいきなり気球から飛び降りるウィンの姿。
気球。
ものすごい冒険野郎だな。
しかも颯爽と空中から飛び降りてやがる。
もちろん気球はそのまま空の彼方へ。
アトランチスに骨をうずめる覚悟か。
漢だ。
画面下の方では、3桁の数字が凄い勢いで減っていってます。
これはそのゾーンで活動できる制限時間で、このタイマーが0になると
魔力で突然石化して死んでしまいます。
さらに、その辺を飛んでるコウモリに当たっても魔力で石化されて死んでしまいます。
それどころか、そのコウモリが撒き散らしているうんこに触れただけでも魔力で石化されて死んでしまいます。
さすがアトランチス。
そして、このゾーン1の左端の崖にへばり付きながら飛び降りると、一気にゾーン33にワープしちゃいます。
さすがアトランチス。
そして、ゾーン1を右に進むうちに見えてくる2つの扉。
そのうちの1つは扉が閉まっているのですが、それを見たウィンは、
おもむろに師匠の形見のボン(ダイナマイト)を取り出し、扉ごとふっ飛ばします。
さすがアトランチス。
さらにその扉の先のゾーン11。そこの特定の場所で自殺すると一気にゾーン52へワープしちゃいます。
さすがアトランチス。
さらに、ここアトランチスにはなんとブラックホールまで存在します。
ゾーン42(多分)に入ると、背景は真っ黒で、画面には”BLACK HOLE”とだけ表示されたところに出ます。
ここに来てしまうと、ウィンは死亡するしかありません。
地面がないので、落下→死亡、落下→死亡、落下→死亡・・・・・・・・・・・・
を残機がなくなるまでひたすら繰り返します。
有無を言わさずゲームオーバー。
さすがサンソフト。
はっきり言ってこのゲーム、攻略本、もしくはそれに類するものがないとファイナルゾーンに辿り着けないかと思われます。
謎多すぎ。
特定の場所で十字キーの下を50回押すとワープ。
普通にプレイしてて、同じ場所で下50回も押すようなイカレポンチなんかいねーよ。
っちゅうか小学生にはこのゲーム無理だろ。
僕も面セレクトの裏技で無理矢理ファイナルゾーンに行ったし。
とにかく・・・・・苦労の末、ファイナルゾーンに辿り着いても、そこはまさに地獄。
あまり記憶にありませんが帝王ザヴィーラがいっぱいいて、火の玉の雨あられ、です。
そしてそこも苦労の末突破したら・・・・・
そこでついに師匠とご対面です。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
さすがアトランチス。
さすがサンソフト。
なんとウィンの師匠は、あの、たった二人で一揆を起こした狂った百姓”権べ”だったのです!!
自動的に、ボン(ダイナマイト)を発明したのも権べだという事になります。
そんなもん作れるんだったら、一揆に竹ヤリなんか使ってねーでそれ使えよ。
わけわかりません、この展開。
おまけに、師匠を助けたからといってどうなるものでもなく、このボケナス百姓はひたすらそこで笑い続けます。
エンディング?
もちろんありません。
ウィンはアトランチスに来た時、気球を乗り捨てていますので、ここで一生を終えるか泳いで帰るかしかないのです。
それに、目的の一つ”アトランチスの謎を解く”というのが達成されてませんし。
でも、正直一生を費やしたとしても、ここアトランチスの”謎”を解く事はできないでしょう・・・・・・
嗚呼、哀れウィン。可哀想なウィン。
恨むんならサンソフトを恨んでくれ。
終
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あとがき
いや〜・・・・ひっさしぶりに書いたなあ・・・・・・・・・・・
だからなのか、内容的にちょっとへぼいものになってますね、すいません(^^;
今回のアトランチスの謎。
やった事ある人はわかると思いますが、面白いです。
各ゾーンが複雑に繋がってるというのがかなりいい感じで、
面が100個あるんじゃなく、広大なアトランチスを探索してるっぽい感覚です。
まあ・・・・その繋がり方が異常なんですけどね(^^;
音楽も頭に残るような曲ばかりです。
でもプレイする時は数々の”謎”には目をつぶってやらないとダメですよ。