通りに入るとすぐ左手に、その店はある。

 「ミセス・スクラップ」という、その店の主は人付き合いが下手な愛想の悪い中年の女だ。
 もちろんそんな店が流行るわけもなくて、店はいつもガラガラ。
 商品はどれも埃をかぶっているし、どうみても衛生的な場所じゃない。
 街の皆からも嫌われてるのに、そんなことはお構いなしのようだ。

 でもって彼女には秘密がある。この間、仔猫を拾ったことだ。
 誰にも知られてはいけない。特に餌をやっているところなど見られたらおしまいだ。
 なぜなら、そんなところを見られたら、威厳が失われてしまうと思っているのだ。

 だから彼女はいつも、猫が嫌いな振りをしている。本当は好きなくせにね。 

続く。