ケティとミケは友達だった。ミケはこの国の大統領で、とても頭がよい、とケティは思っていた。
ある日、ミケから電話があった。
「あのね。とてもすばらしい政策を思いついたの。名づけて“60歳以上は皆殺し”作戦」
「何それ」
「年金問題の解決策よ」
「あなたのおじいちゃんもおばあちゃんも殺してしまうの?」
「2人だけは別よ。だって私のおじいちゃんとおばあちゃんだもの」
「わたしのおじいちゃんとおばあちゃんはどうなるのかしら?」
「う〜ん。じゃあ特別に、その2人も許すわ」
「お隣のヴィオレッタのおじいちゃんは?」
「あの人はダメだわ。だってこないだ、自転車に乗ってたら、いきなり髪をつかまれて、『2人乗りは止めなさい』なんて言われたじゃない。あたし、絶対許せないわ。だって誰でもやってることなのに」
「じゃ、あのおじいちゃんはダメね」
「でもそうやって1人1人検証していたらキリがないから、とりあえず皆殺すことにしましょう」
「そうね。それがいいわ」
「じゃ、始めましょうか」
そういうと2人は錆びた斧を手に通りに繰り出した。