Lost word


 TOP 今月

ひとつの言葉の敗北は、
その正当性を彩らんと発せられた複数の言葉を道連れにした。
僕はそれを悲しく思う。

06/30 23:00

確かなものなど何もないと貴女は嘆くけど、
少なくても、さっき電話で母さんが伝えてきた
「今夜の献立はアナタの好きなカレーよ」
って言葉は信じられると思うんだ。

06/28 01:00

厳密にいうなら、僕らは
初めて対峙した事実を「知らない」と表し、
理解を放棄した事実を「解らない」と表す。
そして、どちらの場合も
意図して言葉をすり替えようとするなら
見栄という脆弱さが表れる。

06/26 23:00

客観的視点とは、複数の他人の平均的なそれを意識し、
「他人であればこうであろう」と予想して、事を見ることである。
故に、視点と言いつつ定まっていないことも少なくない。

06/26 01:00

勝っては正しさを証明し
負けては新たな判断材料を得る。
どこかで負けることを期待しない議論は
自分に何を残しますか?

06/24 00:00

「男は黙って有言実行」
「どこにいても君を見守っているよ」
いや、一見できそうな気もするけど無理だから。

06/21 02:00

会いたい時に「会いたい」と連呼することを
純粋な愛情表現だと好意的に捉えることができるのなら
会いたくない時に「会いたくない」と連呼することも
純粋な愛情表現だと好意的に捉えることができますか?

06/17 01:00

言い知れぬ不安と迷いを抱え、
光を捉えることを拒絶した視界の中
進むことができないと心が折れた時、それを弱さと呼ぶのだろう。
けれども、そうして認識した弱さを盾に
向けられた刃を回避する手段として用いるなら
もはや、それは弱さとは呼ばないだろう。

06/15 03:00

昨日という日は、昨日は今日だったよ。

06/14 04:00

またひとつ何かを知ることができる快感を思えば、
自尊心を守るだけの感情など然したる障害にならない。

06/13 03:00

「まったく自分らしい」と思って苦笑した行動は
君に「貴方らしくない」と大不評だった。
なるほど、自分探しが流行るわけだ。

06/11 02:00

ともあれ、飾ろうとしている自分こそが
自分らしいと求めて止まない姿なのだが。

06/10 01:00

足枷と感じるようなら名誉を返上したい。
飾らない自分でいられるなら汚名を挽回したい。

06/08 03:00

敵対とは、結局、相対的だけど同じ高さの位置に立って
完全なる否定を勝ち取るべく、殴り合うことでしか
成立しない関係なのだ。
ところが、そこまでの熱意を持って、持続させてまで
否定しなければならない存在や思考なんて、そう有りはしない。
だから、その殆どは有耶無耶の内に
ただ双方の、器量の狭さという事実だけを残して終わるのだろう。

06/07 03:00

好きなモノと嫌いなモノは簡単に意識できるけど
間に視線を合わせるのは結構、難しい。
そして、その、興味が無いで片付いてしまう領域にこそ
世界の大半が属している。

06/06 03:00

つまりは、
「慎ましい子が僕の好みなんだ」はOKだけど
「だから慎ましくなって」はNGだって話。

06/06 03:00

美徳と呼ばれる行動の殆どは
そう思う人が振舞うからこその美徳であり
本質は個を個と象る個性の1つでしかない。
だから、自然的でないなら魅力が無いし、
そう振舞えないことに何ら問題は無い。

06/05 02:00

ただ叫んで満足するようなら叫ぶな。
叫び続ける覚悟があるなら叫べ。

06/04 03:00

人を思うやさしさから来るそれと
自己保身から来るそれを一緒にするから
建前という言葉の価値が下がる。
人に伝えるべき誠実さと
自己のワガママを一緒にするから
本音という言葉の価値が下がる。

06/03 02:00