村澤博人 PROFILE

PROFILE

May 2008

村澤博人  むらさわ ひろと  MURASAWA,Hiroto  1948年生まれ 山羊座


現 在 : 大阪樟蔭女子大学教授(学芸学部被服学科化粧文化研究室)、化粧文化エッセイスト、日本顔学会副会長、化粧文化研究者ネットワーク代表、International Society of Beauty Industry(韓國大邱)副会長
大学講師 (立教大学・立教大学大学院文学研究科比較文明学・神戸芸術工科大学ほか)
所属団体 : 日本顔学会、国際服飾学会、日本感情心理学会、美術解剖学会、JMAN(Japan Makeup Artist Network)、化粧文化研究者ネットワーク
専 門 :化粧文化論、化粧文化史。顔文化論、身体文化論、身体美学、美意識の国際比較。身体とコミュニケーショ ン。

略 歴 : 大学にて「界面化学」を学び、1970年3月卒業後「ポーラ化粧品」に入社。化粧品開発研究、研究管理、研究企画の仕事を経て、1976年、文化研究所の設立準備時より、企業における文化研究所のあり方を学びながら、「化粧文化」研究を開始。研究誌『化粧文化』を創刊、編集長として企画編集を20年ほど勤める。化粧文化、化粧史の比較研究、顔の美意識の研究、国際比較、装身文化(身体装飾)、日本人の顔観(顔隠し、正面顔文化)、からだ観まで研究分野を拡大して活動してきた。一方、「おしゃれ白書」の調査を通して、現代女性の化粧観、髪色観、美容整形観などなどもレポートにして発表してきた。その間、NHKTVの『おもしろ学問人生』(1996年)、「世界不思議発見」(2005年4月)はじめ、新聞雑誌などのマスメディアに登場して、化粧文化・顔文化研究者の存在をPRしてきた。 2007年4月より大阪樟蔭女子大学学芸学部被服学科に化粧文化専攻が設置され、現在、専攻としてのカリキュラムの充実に重点的に活動している。
現在の関心事 大学における化粧文化教育のあり方、充実させるために何が欠けているか、教員も含め、どう育てるかが大きな課題。東アジアでの美貌観比較研究をさらに進めるのみならず、東アジアでの研究者との交流も推し進めること。顔の美貌観からみた日本人らしさ。化粧文化研究者ネットワークをさらに発展させること、メイクアップセラピーネットワークを立ち上げること、ほか。


主な著作

編著
編著 『メイクセラピーガイド』 フレグランスジャーナル社(2008年5月発売)






単著

●拙著『顔の文化誌』(1992)学術文庫版。2007年2月10日に講談社より上梓された。1980年代以降の男性の顔文化の変容、かわいらしさ志向、顔文化論など加筆している。
3月4日の朝日新聞の図書欄に写真付きで紹介されたが、 学術文庫が文庫の新刊紹介欄でなく、大きくとりあげられるのは珍しいとのこと。






『好かれる顔、嫌われる顔はここが違う−−人付き合いで成功する男のための顔づくり』 村澤博人 実業之日本社 四六判 並製 2003年10月 本体 1400円 + 税 ISBN 4-408-32196-6 残念ながら2004年8月に絶版になってしまった。ビジネス書の位置づけですぐに使えるハウツーものでないためにそうなったようだ。
もともと、男の顔の本で、男の顔は自分で管理、というような発想でまとめている。若者向けの雑誌にあるような有名人の眉の形を眉プレートと読んでそれに当てはめるのがよいというような、ばかげた発想は持ち合わせていないため、ていねいに自分の顔の特徴を知ることから繙いている。
女性の読者からは、「“男”を“女”に置き換えて読むと、ヒントがたくさん見いだせました」とか、なかには「本書を読んで決心しました.美容外科の先生を紹介してください」という依頼まで、いろいろご意見をいただいた。韓国の出版社からのハングル版(写真:中 『好感の持てる顔はちゃんと別にある』(直訳))が2004年に出版され、2005年には台湾の出版社から中国語版(写真:右)が翻訳発行された。





『これが「わたしの顔」』 ポプラ社 1998 
全国学校図書館協議会選定 第31回 夏休みの本《緑陰図書》に選定された。2003年度開成中学校・国語入試問題、2002年度日本女子大学付属中学校・国語入試問題、2001・2002年教師用指導書『新しい国語 教師用指導書 資料編 3』(東京書籍発行)に採用 される。1990年代に入り、顔やよそおいの上でも自分のアイデンティティが課題となってきたので、中高校生が自分らしさを考えるとき、顔という固有のものをもっと肯定的にとらえてほしい、という願いから執筆した。化粧もそうだが、顔についても、ありたい像と現実の像とのギャップが常に問題になる。そのギャップにどう対処するのか、それぞれに考えてほしいと思っている。そして、自分の顔を好きになってくれることを望んでいる。
このときは化粧について触れることができなかったが、将来的には化粧についても内容のある本を出したいと思っている。


『顔の文化誌』 東京書籍 1992
『美人進化論』をさらに整理して選書として絶えうるように書き直したもの。いわば化粧文化史からみた美貌観の変遷ともいえよう。化粧史そのものは風俗史学などで語られてきたが、そのベースにある、美意識、顔観、などを深く追求することが目的であった。『美人進化論』でも触れてはいたが、以後、顔隠しの文化、正面顔文化などという日本人の顔の文化の特徴を語るようになった。私の思考の基本がここにあると思っている。言い方を変えると、顔や化粧の文化研究を通して“日本人らしさ”を追求したい、という思いはその後ますます高まっている。日本列島で生まれ育った日本人にとってからだに染み込んだ文化をどれほど自覚できるかが大事な時代になっていると思うからでもある。



『美人進化論−顔の美の文化誌』 東京書籍 1987
顔の美の文化誌というと、顔だけの本と思われがちだが、化粧の歴史、化粧文化研究を通して過去と現在の美意識を探ったもの。化粧から美の変遷がどう変わっていったかを追求している。初めての単著だが、30代の終わりに世に出すことができた。「トゥナイト」にも出演したり、大学での非常勤がはじまったりと大きな反響があった。





共著
鍋田恭孝編「こころの科学 117 特別企画『容姿と美醜の心理』」 日本評論社 2004 (「メイクアップイメージと美醜の心理」)
京都造形芸術大学編 責任編集成実弘至 モードと身体 角川書店 2003
カラーコーディネーデョンの実際 ファッション色彩 東京商工会議所 2003
「理容文化論」「美容文化論」理容美容学校教科書『社会』 (社)日本理容美容教育センター 2003
成実弘至編『身体モード論』京都造形芸術大学通信教育部 2003
日本色彩学会編『色彩用語辞典』(赤化粧、顔色、口紅、頬紅を担当) 東京大学出版会 2003
「理容文化論」「美容文化論」理容美容学校教科書『社会』 (社)日本理容美容教育センター 2002
大坊郁夫編『化粧行動の社会心理学』 北大路書房 2001
『肌色をきれいにする本』 ポーラ文化研究所 1999
馬場悠男・金澤英作共編『顔を科学する』ニュートンプレス 1999
「理容文化史」「美容文化史」理容美容学校教科書『社会』 (社)日本理容美容教育センター 1997
『被服と化粧の社会心理学』北大路書房 1996
『おしゃれ時代パート2』ポーラ文化研究所 1995
「肌色」『色のことば』紀伊國屋書店 1994
『大衆文化事典』化粧、美容、など10項目を担当 弘文堂書店 1991
『おしゃれ時代』 ポーラ文化研究所 1990
「化粧の変遷」−−『うその社会心理』 有斐閣選書 1982 ほか


共編『化粧史文献資料年表』ポーラ文化研究所 1979 
翻訳担当 『メークアップの歴史』ポーラ文化研究所 1982

最近の主な執筆(発表を含む) 詳細は村澤博人の「活動」をご覧ください
連載 「BOB」(月刊 髪書房)の2008年1月号より、「顔と美を文化する」と題してエッセイを執筆中
。 連載 (2002/10〜)「現代化粧文化考」月刊「フレグランスジャーナル」フレグランスジャーナル社(隔月執筆)
連載 (2000/2〜2006/2)「エステの歳時記」 月刊『エステティーク』 日本エステティシャン協会
連載  繊研新聞 「心の気象台」
2005 日韓学生アンケートに見る化粧観の比較 単著 平成17年6月 研究紀要「おでるみん」No.18 資生堂企業資料館
2005 日本人と韓国人の化粧観の比較研究――男女学生のアンケート調査から 共著 平成17年9月 コスメトロジー研究報告 Vol. 13/ 2005 コスメトロジー研究振興財団
2005 顔・化粧・美ーー 消費者側の変化と産業側の変化(社会・文化的視点から) 単著 平成17年12月 産業・組織心理学研究 2005 年,第19 巻,第1 号,55-59
2003 「日本人は『かわいらしさ』の文化から脱皮できるのか」『化粧文化』43号 ポーラ文化研究所
2003 「外見に対する意識変化が求めるこれからの社会」「フレグランスジャーナル」1月号特集「21世紀の化粧品の価値と開発を展望する」
2002 日本人の顔・アジア人の顔−−日韓中の比較研究より 単著 平成14年3月 "現代風俗学研究 第8号2002 社団法人現代風俗研究会東京の会・『現代風俗学研究』編集委員会"
2002 「21世紀の美的生活観 装いと生き方の統一」2月4日の繊研新聞
2002 「理容文化論」「美容文化論」(改定版) (社)日本理容美容研修センター 教科書
2001 「21世紀ニッポン美形考」(全7回)、共同通信配信,地方紙10数紙に連載。中部経済新聞、信濃毎日新聞、大阪日日新聞、茨城新聞、岐阜新聞、沖縄タイムズ、埼玉新聞、北日本新聞、北国新聞、四国新聞、南日本新聞、琉球新報ほか。内容を見る(少し重い)
2001 「顔の裏と表――外見批判からルックス学を考える」『化粧文化』41号 ポーラ文化研究所
2001 連載 産經新聞 朝刊「ティータイム」欄(1999年〜2001)
2001 「大学教育における化粧品科学と化粧学」「フレグランスジャーナル」1月号の特集「21世紀の化粧品科学への提言」
2000 おたふく考 フォーラム顔学 2000 日本顔学会
2000 グローバルな時代の日本人の美貌観――ボーダーレスから自分らしさへ 『母子保健情報』6月号
2000 引用および拙著紹介 絵画日本史「高松塚古墳壁画――美人の祖先型」 朝日新聞日曜版 6月18日
2000 「解説にかえて――日本顔学会と顔」 香原志勢著『顔と表情の人間学』(平凡社)
2000 白肌から顔黒まで 日本顔学会第9回公開シンポジウム「顔」
2000 日本人の美人観と化粧法――古典文学に見る平安から江戸への変遷 『ナショナル ジオグラフィック』3月号
1999 「眉」 朝日新聞日曜版10月3日
1999 「日本人の顔観と化粧」 「嗜好品を考えるシンポジウム」ARISE主催
1999 書評 斎藤卓志著「刺青 TATOO」『週刊読書人』10月22日
1999 書評 エリザベス・ハイケン 野中邦子訳「プラスティック・ビューティー」産經新聞
1999 「化粧と色彩(1)―― 色の化粧史」 日本色彩学会
1999 「女子大生における白い肌のイメージ、黒い肌のイメージ」日韓中美術解剖学シンポジウム
1999 「セクシ−観を考える」 第18回国際服飾学会大会
1998 「横顔文化と伝統美」『月刊言語』 12月号
1998 「顔言葉から日本人の顔を見る」『月刊言語』 12月号
1998 化粧をめぐるフェイク ファッション環境 Vol.8-1 ファッション環境学会
1998 基礎化粧品の発展と社会的背景 ソワンエステ 7
1998 化粧鼎談 三田評論 7
1997/11-98/3 「エステティーク」 月刊・日本エステティシャン協会(理美容文化の東西比較から考えること−−その1理容師と美容師、理美容文化の東西比較から−−その2髪と髪型、「自分顔」のセミナーからのヒント(上)、「自分顔」のセミナーからのヒント(下))
1997 「理容文化論」「美容文化論」(社)日本理容美容研修センター 教科書
1997 仕事人のための顔学入門(6回連載) 日本経済新聞
1997 「エステティーク」 月刊・日本エステティシャン協会 (ボーダーレス、小顔、茶髪)
1996 シリーズ顔の社会心理学「顔と美」消費科学 96/11
1996 アエラムック『ファッション学のみかた』「化粧学のすすめ」 朝日新聞 96/11
1996 男性の顔と化粧品−−ここ10年ほどの若者の美意識の変化 フレグランスジャーナル 1996/10
1996〜97 繊研新聞(顔学会、男の眉化粧、茶髪、耳、小顔)
1996 大坊郁夫・村澤博人 日韓男性の顔美意識の比較(2) 日本感情心理学会第4回大会予稿集
1994 大坊郁夫・村澤博人・趙金庸珍 魅力的な顔と美的感情−−日本と韓國のにおける女性の顔の美意識の比較 感情心理学研究 第1巻第2号
1996 顔の話(3話+2話) 朝日新聞日曜版(企画協力)
1995 顔学 文藝春秋 8月号
1995 顔学の現在 週刊読書人 4/21
1994 顔の文化と美意識 衣生活 37 ほか多数
1994 日本人のセクシー観 エステティック
1993 魅力的な顔と美的感情−−日本と韓國における女性の顔の美意識の比較  共著 平成5年11月 感情心理学研究 第1巻第2号
1993 からだ文化の国際化 月刊 ASAHI 10
1993 読書日記 週刊読書人 
1990〜1992 フォーラム&消費分析欄担当 繊研新聞
1991 平凡な顔の研究 月刊アドバタイジング 電通 4
1991 無臭化へ向かう欲望 imago  青土社 4
1991 美人顔進化論 Frau 3号 講談社
1991/7−92/6 顔の文化 連載 エステティーク 日本エステティシャン協会
1990 日本の美人 横浜市海外交流協会
1989 化粧文化をめぐって 色材協会 2
1989 『正面顔』と『横顔』文化 消費科学  6
1988 顔の印象度の基礎的研究 化粧文化 18
1988 顔の文化誌 歯科審美 日本歯科審美学会
1988 ボディ・コンシャスと個性化 毎日新聞 
1988 かわいい女性 朝日新聞
1986 化粧 アクト No1 日本エディタースクール 
…… 1980 化粧の歴史拾い集める 日本経済新聞 文化欄

最近の主なテレビラジオ出演・講演活動ほか
2002/3 横浜市立大学リカレント講座 「日本人の顔の美意識−−過去と現在」
2002/2 CS ディスカバリー「サイエンス オブ ビューティー」
2002/2 フロムハンド「メイクアップの歴史と社会」
2001/12 フロムハンド 『人間学』
2001/10 静岡放送ラジオ 「顔学入門」
1999/8〜9 講座「顔学入門 大人の女性の顔づくり」 朝日カルチャーセンター
1999/3 長野朝日放送 1997/7 NHK総合「おもしろ学問人生」誰でも美人になれる25分番組で、横顔文化論を紹介しています。
1997/1 NHK総合「堂々日本史」大江戸八百八町の花嫁たち
1997/9/1 NHK海外 ラジオジャパン 「顔学入門」
1997/5/30 ハイビジョン「おしゃれなイブ達」TBS放送制作
1997/3/28 NHKラジオ第一放送「ふれあいラジオパーティ メークアップ」(20:00〜21:30 生放送)
1998/1〜2 講座「自分顔・倍増計画」 朝日カルチャーセンター



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