database face  顔・化粧・からだデータベース

顔・化粧・からだデータベース 村澤博人編  Mar. 27 2009 

 

・気になる顔化粧関連新聞記事(articles written about face in newspapers. )
・書籍リスト( books 〜1997)(追加Mar. 06 2005
・顔・写真集リスト( books)
・顔言葉リスト("face" languages in Japanese)
・顔文字(face mark)とSmiley 

コスメトロジー研究報告 COSMETOLOGY vol.16 コスメトロジー研究振興財団 2008
コスメトロジー研究振興財団の2008年度の研究報告書です。










研究紀要おいでるみん 香りと意匠 資生堂香水瓶物語 資生堂企業文化部/企業資料館 2008











谷本奈穂著 美容整形と化粧の社会学―プラスティックな身体 新曜社 2008/07










アレックス・クチンスキー著, 草鹿佐恵子訳 ビューティ・ジャンキー-美と若さを求めて暴走する整形中毒者たち バジリコ 2008
Beauty Junkies: Inside Our $15 Billion Obsession With Cosmetic Surgery の翻訳物。日本語版は『外見と力』の時と同じように、中味の見えない表紙(言葉での表現(文字)を除いたら、何の本かわからない)です。まだまだ「見かけ=外見」の本来の意味が理解されてないようです(笑)。







  村澤博人編著 メイクセラピーガイド フレグランスジャーナル社  2008
メイクセラピーの考え方と様々な取り組みの現状を紹介した格好のガイドです。







伊豆原月絵著 靴・靴下からはじめるオシャレ (TOKYODO OSHARE SERIES) 東京堂出版 2008








東京商工会議所 カラーコーディネーションの実際 カラーコーディネーター検定試験 公式テキスト第一分野ファッション色彩 東京商工会議所 2008
2003年初版の改定版、第2版です。カラーコーディネーター検定試験 1級公式テキスト。従来の内容にメイクを大幅に 取り入れ、全面的に書き直した意欲的な本。私も化粧の色彩文化、メークアップアーティストのカラーコーディネートの原則を執筆しています。





趙ヌ珍 美人 ヘーネム出版社 韓国 2007
韓国の顔研究の第一人者の最新作。残念ながら韓国語だが、きれいな口絵写真を見るだけでも、彼の研究成果がわかります。私、村澤と20年ほどの友人であり、美貌観国際比較の共同研究者ですので、共同研究の成果も盛り込まれています。





成実 弘至著 20世紀ファッションの文化史―時代をつくった10人 (単行本) 河出書房新社 2007/11  2007
出版社/著者からの内容紹介 20世紀はファッションが一般的に広く普及した時代と言われている。本書は、20世紀、ファッションは何をなし遂げたのか、その創造性をあらためて問う、まったく新しいファッション文化史。本書では20世紀のファッションをつくった代表的なデザイナーたち10人、ワース、ポワレ、シャネル、スキャッパレッリ、マッカーデル、ディオール、クアント、ウエストウッド、コム・デ・ギャルソン、マルジェラを取り上げ、時代や社会のなかで彼らがどう闘い、どのようにファッションをつくってきたか、さまざまな角度から切った意欲作!  出版社からのコメント 20世紀ファッションを文化史という視点から、時代の流れ、他の芸術や思想などの関係性を見ていくと同時に、デザイナーのその創造性を考察したユニークな一冊。まとまったファッション文化史として読んで楽しくためになる。参考図版多数。








城一夫著 渡辺直樹 (イラスト) 日本のファッション 明治・大正・昭和・平成 青幻舎  2007
明治維新から現代まで、日本のファッションの変遷がディテールまで再現したきれいなカラーイラスト、400点を通して一望できます。流行色の解説とファッションの解説(それぞれのイラストとの関連づけ)、ファッション年表などもまとめられています。






坂井妙子 アリスの服が着たい―ヴィクトリア朝児童文学と子供服の誕生  勁草書房 2007
(帯より)「コスプレの愉しみ、幸せな親子を演出するすてきな服――身分制の解体と19世紀後半の消費文化の成立は、『不思議の国のアリス』『小公子』などの大ヒットとともに子供服というコンセプトを打ち立てた」





伊藤学而・島田和幸編著 かお・カオ・顔――顔学へのご招待 あいり出版 2007
顔のもつ多面性と顔を通じて健康に生きることのススメと広告に書かれているように、旧鹿児島顔談話会の活動結果をベースに、さらに発展させて企画されたもの、いわば顔学全書です。生物学、文化、化粧、健康学の立場からそれぞれ5〜7人の執筆陣が担当しています。私も文化の部門では最初に書かせてもらっています。表紙の絵は画家で陶芸家の徳永隆さんの作品です。






小林光恵編著 ケアとしての死化粧 改訂版 日本看護協会出版会 2007
2004年に発行された「ケアとしての死化粧」の改定版。さらに充実して登場。最初に「顔は記憶のなかに存在し、社会的に共有される」と題してエッセイを書かせてもらっています。








デズモンド・モリス ウーマンウォッチング 小学館 2007
原著は"The Naked Woman A Study of the Female Body"。女性のからだの、頭のてっぺんから爪先までの人々のこだわりを部位別にまとめたものです。いわば女性の美についてはぎ取っている様子が伺えるのですが、日本語名は「ウォッチング」、「マン・ウォッチング」をもじっているのでしょうが、読んでみると、原著通り、Naked、もう一皮剥いでいるようにも見えます。







高橋 晴子 年表近代日本の身装文化 三元社 2007
本書を見てまず思い出したのが、30年ほど前、記紀の時代から幕末までの化粧に関する文献資料を年表形式でまとめた『化粧史文献資料年表』(ポーラ文化研究所 1979)です。私の初仕事、研究でしたが、本書は身装文化という言葉で、近代におけるメイクアップを含む身を装う文化に関する資料を年表形式でまとめた労作です。資料の抽出にどれだけの時間が費やされたことでしょう。どのページを繰っても面白い記述に出会います。研究者にとってはたいへん便利な本で、できるだけ早くCD-ROMなどの電子版が出ることを期待しています。




西村雅興 美顔力―劇的な若返りは「噛み合わせパワー」にあった 現代書林 2006


















西田 正秋 顔の形の美しさ―人体美学の研究より― 青娥書房 2007
昭和17(1942)年に発行された『顔の形態美』が原著。美術の世界のみならず、現代では化粧、美容整形、口腔外科、歯科、など、顔の美にかかわる分野は広いので、(今さら言うのも何ですが)現代の情報がないのは残念です。








早坂由美 ガンになって 花になって 風邪になって コスモヒルズ 2007
寄稿として、著者との思い出を含めて「セラピーメイク」についてアピアランスリハビリセンターの伊藤節子先生がわかりやすく書かれています。







傳田 光洋 皮膚は考える 岩波書店 2005








大塚 ひかり 綺麗になる古典美人道 小学館 2007









美肌力、癒し力の高い安心コスメ オーガニックコスメ― アイシス 2006
友人の会社の製品が掲載されています。









丹野 郁監修 世界の民族衣装の事典 (単行本) 東京堂出版 2006
国際服飾学会の先生方が執筆されてます。







楠本健司 待っているよ 赤ちゃん しんれつ・こうがいれつを持つ子供を安心して迎えるために 法蔵館 2006
メイクアップ・アーティストのタミー木村先生も口唇口蓋裂の方のメイクをサポートされていらっしゃいます。







山口 惠子・伊佐治せつ子 ファッションがわかる本 ブレーン出版 2006
「MARC」データベースより)個人のファッションの組み立てを創作することができる情報を中心に、明日の私のファッションを考えられるよう、さまざまな情報を提供する。現在の社会での衣服の取り上げられ方、衣服の製品としての面からの情報にも触れる。







社団法人現代風俗研究会東京の会「現代風俗学研究」編集委員会 現代風俗学研究第12号 2006








鈴木由加里 女は見た目が10割 平凡社新書 2006








ポール・エクマン著 菅靖彦訳 顔は口ほどに嘘をつく 河出書房新社 2006








中村彰 男性の「生き方」再考 世界思想社 2006








ブレーススマイルコンテスト2005 happy brace smile 日本臨床矯正歯科協会 2005
矯正歯科治療中の人を対象としたスマイルのフォトコンテストをまとめたもの







ウンベルト・エーコ 美の歴史 東洋書林 2005








ドロシー・コウ 纒足の靴 平凡社2005








研究紀要 おいでるみん vol.20 資生堂企業資料館 2006








ナンシー・マクドネル スミス 著, 佐竹 史子訳 ファッションアイテム10 東京書籍 2005
 アイテム10とは、リトルブラックドレス スーツ ジーンズ カシミア 白いシャツハイヒール真珠トレンチコート 口紅 スニーカー。









伊豆原月絵 帽子からはじめるオシャレ TOKYODO OSHARE SERIES  東京堂出版  2006
 







香原 志勢 死と生をめぐる思索―石となった死 清流出版 2006
 







デイ 多佳子 大きい女の存在証明―もしシンデレラの足が大きかったら 心をケアするBOOKS  彩流社 2005
 







山本 桂子 お化粧しないは不良のはじまり  講談社 2006
 







喜多床 百三十五年史 2005
断髪令が施行された1871(明治4)年、現在の文京区本郷、加賀藩前田邸正門前に 開業した理髪店「喜多床(き・た・どこ)」。夏目漱石、内田百フ、徳田秋声らも通った と言われる。現在は渋谷の渋谷クロスタワーで営業されている理髪店の記念冊子です。送料分の切手のみで送っていただきました。ありがとうございました。







高橋 晴子 近代日本の身装文化―「身体と装い」の文化変容 三元社 2005
 







纏足の靴―小さな足の文化史 平凡社 2005
 







米澤 泉 電車の中で化粧する女たちーコスメフリークというオタク ベスト新書 2005
 







陶 智子 江戸美人の化粧術 講談社選書メチエ 講談社 2005
 







謝黎監修 龍、此空に舞う?清朝服の動物シンボリズム? 東京情報大学富山英彦ゼミナール製作発行 2005
 








石井 政之, 石田 かおり  「見た目」依存の時代?「美」という抑圧が階層化社会に拍車を掛ける 原書房 2005
 








渡辺明日香 ストリートファッションの時代 明現社 2005
10年以上前から写真を使ってストリ?トファッションの調査研究をされている著者が、ストリ?トファッションの歴史を押さえながら、現代のメインであるご自身のストリ?トファッション調査研究結果やストリ?トファッションの広がりをさまざまな視点からまとめた労作です。特に、ご自身で写真に記録することで始めたストリートファッションの分析はファッションの現場を直視するという点ですばらしく、かつエリアとの相関性を求めるなどのユニークな分析はこれからの研究のあり方に新しい方向を提示しているのではと思いました。




石松健男 一度は見ておきたい大分の祭り おおいたインフォメーションハウス 2005
有名で観光化された祭りしか知らなかった私にとって、最初のページから驚きでした。地元の写真家が地域で地域のために古くから行なわれてきている祭りをていねいに取材されています。ご本人に伺ったところ、まだまだ取材しきっていないとのこと。本書をガイドブックにすれば、素朴な祭りと出会いが可能になると思います。スローな生活に憧れている方にお奨めです。





石井政之 人はあなたの顔をどう見ているか ちくまプリマー新書 2005
顔や外見についてコンプレックスという切り口で説いています。第1章の「僕たちはみんなコンプレックスにまみれている」から最後は「コンプレックス・ゼロ幻想を撃て」まで。「コンプレックス・ゼロ幻想を撃て」の節では「十代とは、何も絵を入れない、ありのままの自分の顔と肉体を好きになれる季節です」と主張されてます。





山本 芳美 イレズミの世界 河出書房新社 2005
著者の大学院での研究をベースに、大きく「イレズミの世界」を集大成したもの。イレズミの世界を学びたいものにとっては最初に読んでもらいたい本とも言えます。特に各ベージの欄外の注は引用文献を探ってみたい者にとっては最高の贈り物だと思います。著者のイレズミの世界との関わりはじめ、序章や「私的イレズミ研究史」で紹介されている大学院や海外での調査活動、それぞれのなかから社会とイレズミのあり方がはっきり見えてさらに興味がそそられます。また最後の章の「現代タトゥー論」はたとえば「消したい人へ入れたい人へ」というように、著者の思いをストレートに述べられ、イレズミの持つ意味の重さを改めて知らされます。






斉藤卓志 刺青(いれずみ)墨譜?なぜ刺青と生きるか 春風社 2005
聞き書き方式で集められた話を、刺した(ている)人、刺す人、研究する人、など、多くの人に語らせながら、刺青のありようを探った本。それぞれの声を生に聞かせてくれながら、刺青のもつ魅力を多面的に見せている。余白を黒にした写真はモノクロながら色を感じさせる不思議さを感じる、読んでいて、見ていて引き込まれる本です。2章までの入れている人の声もまたそれぞれ説得力を持っていたが、3章以降になると、さらに歴史が絡み、話に奥行きが増している感じです。たとえば絵描きの二人に「絶対は常に変わる」とかタトゥーと刺青の違いを鯉の図柄を見て「一方は……塗っていますよ。もう一方の鯉は描いてはいるけどこの人のは鯉の絵ではない、その人のからだ」だというような表現になるほどと思ってしまいます。なかなかこのスペースでは言い表せにくいですが、文化について以降の話にしても、内容の濃さに重さを感じます。さらに最後の章の、最後の数ページは、なんべんも読み返したくなりました。


伊豆原月絵 ファッションの記憶ーー1960〜70年代 おしゃれ考現学 東京堂出版 2005
「おしゃれ」と「着たい」の違いに始まり、映画・シネマの中のファッションの分析、60〜70年代の銀座、青山・原宿界隈の定点観測を通しておしゃれなを探し歩いた「私」の記憶など、読みはじめると引き込まれてしまいました。「しわ」の話で始まるコラムや「ファッション史の便利ノート」「時代のキーワード」の用語集や写真やイラストも豊富に入り、資料も充実し、研究者自身の衣生活をたどりながら語る現代ファッション史は被服や服飾学科の学生にぜひ読んでもらいたいと思いました。




大坊郁夫編著 社会的スキル向上を目指す 対人コミュニケーション ナカニシヤ出版 2005
言語的・非言語的コミュニケーションを対人会計において多面的に活用するために、3者間の会話事態を設定し、行動の特徴の把握が試みられたりなど、いろいろな 社会的なスキル向上のための具体的なプログラムの吟味、トレーニングの実践についての研究が納められています。私も学生とのコミュニケーションスキルをアップさせるためにしっかり読んでみたいと思います。なお、本書は日本学術振興会科学研究費補助による研究成果報告書「言語的・非言語的コミュニケーションを活用する社会的スキル向上の研究」をベースに加除修正など行なったものだそうです。



季刊誌「ViVOCOLOR」2005/07/01
「Color-club.com」(http://www.color-club.com/index.html)の会報誌「ViVOCOLOR(ビボコロール)」に8ページにわたり「日本人の美意識を探る」が特集され、企画の基本軸に私の考えが採用され、私のインタビュー記事および『顔の文化誌』からの引用などが掲載された。この「ViVOCOLOR(ビボコロール)」は前述カラークラブの会員へ定期的に配布されている色彩専門情報誌で、年4回発行。毎号とも色彩各業界の最前線リポートが満載され、今回の特集のように、クラブ独自の調査・編集によって生み出される記事もあり、魅力的な会報誌です。 。



ブス論 大塚ひかり 2005
『太古、ブスは女神だった』(マガジンハウス,2001)の文庫版です。元の本は以前にも紹介させてもらいました。『「ブス論」で読む源氏物語』などを書く古典エッセイストの著者が日本最古のブス、女神イザナミから、平安文学のブス、中世のおとぎ話の美女がブスに変身するわけ、おかめの謎、さらにはブ男の登場などなど遠慮なくブスを解剖してます。 なるほど、そうだったんだなどと目から鱗という表現がぴったりの本です。『美男の立身、ブ男の逆襲』と合わせてどうぞ。



大塚ひかり 美男の立身、ブ男の逆襲 文春新書 2005
おもしろい本です。内容が『古事記』『日本書紀』の時代から明治に入るまでの美男とブ男のあり方の変遷で、今のイケメンを語りたい人には必読書だと思います。個人的には江戸期の「美男悪役化の時代」が一番おもしろかったです。四谷怪談を観た女客と男客の観る内容の違い、さらには当時の社会を批判する仕組みが含まれているという指摘、当時の弱い美男に担わされた役割など、私のとってはたいへん新鮮でした。『太古、ブスは女神だった』も合わせてお読みください。



辛淑玉文 武田直写真 となりのピカソ 愛媛新聞社 2004
紹介が遅れましたが、辛淑玉さんからいただきました。私のポーラ時代にシンポジウムに出席いただいたのがご縁です。彼女の歯に衣をかぶせないはっきりしたしゃべり方にたいへん魅力を感じています。本書は辛さんが足かけ12年もの歳月をかけてまとめられた知的障害者との交流をまとめた一冊です。辛さんのコラムを読んでも、アトリエ作品集として「絵画」「陶芸」を見ても、「豆知識」で勉強することもできるなど、いろいろな読み方ができます。それほどたくさんの情報が詰め込まれています。絵画の作品にそえられたエッセイもまた魅力です。辛さんが挨拶文で「少し大げさに言えば、人生46年の集大成のようなものとお考えください」と書かれていることが理解できると思います。一つ一つの写真、一言一言の言葉にたいへんな重さを感じさせてくれますし、自分の知らなかった、気がつかなかった世界を教えてくれます。 PS 辛さんのコラム「夫を褒めることは妻を否定すること」は顔に病気や障害をもった人と接するときにも通じる話だと思いました。


大島幸治 ファッション・クリエイションのひみつ 東京堂出版 2005
ファッション文化社会論、身体論関係でも活躍されている大島さんが熊沢デザイン研究所で衣服に関する専門科目「理論2:現代文明論」の講義の一部をまとめられたもの。読み始めて感じるのは刺激的かつ過激であり、かつ本質的根源的なことを語られているのて、どんどん引き込まれていきます。ファッションデザイナーの卵たちが講義を受けているわけですが、被服・服装に関係する人だったら、ぜひ読んで欲しいと思います。大島さんとは毎年忘年会でお会いして現代アートについてもいろいろ教えていただいているのですが、本書で改めて彼のすばらしさを感じました。また、伊豆原月絵さんのコラムは服飾の専門家として名ガイド役を果たされていると思います。



石田かおり 京のはんなり江戸は粋 魅せる女の極上作法 2005
化粧文化研究が専門の著者が研究と授業と生活の中から美のヒントになるものをまとめたものです。駒沢女子大の「ライフスタイル論」という授業から得たものを本されたそうです。着物の着こなしから立居振舞、その根底にながれる美意識など、気軽に読めて楽しい本です。(近日中に完成させます)





近藤 英俊 / 浮ヶ谷 幸代編著 現代医療の民族誌 明石書店 2004
文化人類学者川添裕子さんが第2章で「「普通」を望む人たち―日韓比較からみる日本の美容外科医療」を執筆されている。「普通」と外見の変化そのものにスポットを当てながら、日本の美容外科医療の多面性について検討する。クライアントはどういう経験をしているのか、「普通」とは何なのか、美容外科手術で外見を変えることにはも言及している。韓国の調査結果と比較しながら日本人の「普通」とは何かを考察されている点は興味深いです。本書は全8章で構成され、「医療を受ける側」にとっての新たな認識のあり方を描き出しています




K.K.P.ジョンソン+S.J.レノン編 高木修+神山進+井上和子監訳 外見とパワー 北大路書房 2004
本書は9章から成り立ち、強制的な暴力場面での服装(レイプサバイバー)、イングランドとウェールズの警察イメージの変革、職場での被服と勢力、大衆雑誌にみられる成功のためのドレス、「新・スタートレック」にみる職場での性別、服装力、スタイルのもつパワー、イーブンファーザー、女性達の外見管理と社会的な力、肥満と無力感、と章のタイトル(一部省略・簡略してます)を見ただけでも、外見研究に興味ある人はすぐに読みたくなるに違いない。きちんと紹介する機会はあると思うが、現時点ではこのレベルでご了解いただきたいと思います。







竹原卓真、野村利朗編著 顔研究の最前線 北大路書房 2004
若手心理学研究者によって執筆されたもの。進化論、発達、知覚、表情と認知、認知神経科学、生理学、精神疾患、記憶、化粧、高齢者と10章に渡って顔研究の現状が紹介されてます。それぞれの章は心理学者でなくとも、いろいろと興味を注がれる内容です。全体で236ページの本ですが、引用文献に24ページを費やし、人名と事項の索引が用意されているのでさらに学びたい人にはたいへん役立つと思います。







弥生美術館中村圭子編 昭和モダンキモノ―叙情画に学ぶ着こなし術 昭和モダンキモノ 河出書房新社 2005
昭和モダンキモノ―叙情画に学ぶ着こなし術とサブタイトルにあるように竹久夢二、高畠華宵、蕗谷虹児、加藤まさをら、挿絵画家の作品からモダン文様のコレクション、着物の表現、しぐさ、着こなし、装いのためのグッズ、髪型などを読み解いてます。2005年3月29日まで弥生美術館で「叙情画に見るアンティーク着物展」も開催されてます。大正浪漫、昭和モダンと呼ばれた時代を知るために役立ちそうです。編者の中村さんからの問合せに調べてお答えした関係から協力者に私の名前も加えられています。




礫川全次編著 歴史民俗学資料叢書4 刺青の民俗学 批評社 1997
入墨、刺青、タトゥーを研究したい人にはうってつけの入門本。過去の入墨、刺青の研究論文をほぼそのままコピーして収録している。







小林照子著 温冷ケア」で肌は必ずキレイになる 青春出版社 2005
美容50年のキャリアからたどり着いた「ダブル蒸しタオル洗顔法」を解説しています。







メイ牛山 美人長命―「美しくありたい」が女性の健康の源 マキノ出版 2004
93歳の現役美容家、メイ牛山さんのご著書です。20ページを超える「メイの魔法の習慣」をはじめ、お元気な秘訣がページ毎にあるほど、楽しく読めます。「新しいことにどんどんチャレンジして心の老化を防ぎましょう」という言葉に、著者の気持ちが十分表現されているように思えました。体験に勝る力はないようようです。





岡野 宏  一流の顔   幻冬舎 2004
12月11日の朝日新聞夕刊にも紹介されていた本です。NHKアートで40年近くメークを担当した著者が接した著名人たちの素顔についての思い出を綴ったもの。外国人のスターも含め、50人を超える人が登場して、それぞれの顔の特徴をとらえながら、それぞれの方の顔や化粧に対する思いも綴られ、楽しく読むことができます。現場で直接体験した内容だけにたいへん説得力があります。お薦めです。





堀 逸朗 顔が変われば、人生が変わる!!―重心矯正歯科医のあくなき挑戦 現代書林 2004
大学生の顔をデジカメで撮り始めて十年近く。最近、学生の顔のゆがみが気になってます。本書を読むと、顔のゆがみの原因とその解決法(治療法)がわかりやすく解説されてます。著者は矯正歯科医、歯並びだけでなくかみ合わせも直すことで顔のゆがみもなくなり、その結果、その人の人生も変わるそうです。顔のゆがみが気になる方にお奨めです。

 



 江藤一洋編 歯の健康学 岩波新書 2004
日本歯科医学会の先生方がむし歯、歯周病、入れ歯と噛むことの大切さ、歯並びと噛み合わせ、周辺の病気、口と全身の健康、歯科医療と痛み、歯と言葉の発生、美容と歯科医療、最新の治療法、歯科保健医療と社会、と11章にわたり、解説しています。長年、私がご指導いただいている以前新潟大におられ、現在、明倫短期大学教授の花田晃治先生も執筆されています。 2004年の日本歯科医学会総会の記念出版でもあります。歯科について改めて全体像を知る上には手頃な本だと思います。

 



 こころの科学 117 日本評論社 2004  
精神医学の鍋田恭孝先生が編集された特別企画「容姿と美醜の心理」が組まれています。内容は、容姿をめぐる心理と病理・鍋田恭孝/美と思春期一身体装飾および自傷という視点から・白波瀬丈一郎/脳からみたボディイメージと美の認識・村松太郎/摂食障害とボディイメージ・馬場謙一/容姿の美醜に関する病理一醜形恐怖症を中心に・鍋田恭孝/容姿の悩みはどこまで理解されているのか一形成・美容外科医への意識調査から・原口久志/性同一性障害におけるボディイメージ・塚田攻/ メイクアップイメージと美醜の心理・村澤博人/メイクアップの心理的・生理的効果一免疫力を高めるメイクの力・菅千帆子/治療の場における美容一ソシオエステティックの心理的効用・野澤桂子/これからの高齢者美容一自分でできる美容法・小林照子/粧うことと癒すこと・大坊郁夫/他者から見られることの意味一外見とまなざしの心理・菅原健介/ヒトは顔をどのように体験しているのか・香原志勢、です。

 石井政之 顔がたり―ユニークフェイスな人びとに流れる時間 まどか出版 2004
本書は大胆な装丁の表紙にまず惹かれる。帯には「3年B組に登場する顔にアザのある青年は石井政之がモデルだ」と売りを前面に出した言葉が印刷されているが、中身はサブタイトルにあるようにユニークフェイスな人びと、すなわち著者自身とユニークフェイスの活動とそのメンバーの話である。石井さんらしい語り口で強く優しく語られている。私自身の個人的な感想はユニークフェイスのメンバーの紹介ページがよかった。赤萩さん、細田さん、そして外川さんの話に、何となく石井さんの優しさを感じてしまった。また、本書での写真の魅力、写真の使い方、レイアウトデザインの良さも書き落とすわけにはいかない。写真だけを見直しても楽しく、すてきな石井さんを映し出していると思った。

 



 石井政之 顔面バカ一代 アザをもつジャーナリスト 講談社文庫 2004
1999年に出された『顔面漂流記』を改題し、加筆されたものです。その後の著者の活動はユニークフェイスを中心に幅広く、そこで消化吸収して著者自身の中で育てたものは最近では『肉体不平等』など、広い視野に立って、顔、身体の差別の問題取り上げています。学者では書けない石井さんらしい視点とさらには原点ではある自分の顔のアザから脱却した視点が魅力ある著作となっていると思います。本書のエピローグはぜひ読んでいただきたいですね。

 



 謝黎 チャイナドレスをまとう女性たち――旗袍(チーパオ)にみる中国の近・現代 青弓社 2004  
チャイナドレスが中国の近代化の過程でどのように受容され、女性たちを彩ってきたのか、多様な資料からその歴史を追って、中国の女性たちの心性を照射する。(表紙より)







 栗山茂久/北沢一利編著 近代日本の身体感覚 青弓社 2004  
社会や文化の影響を受けて、身体の深層で絶えず更新されつづける感覚。転換期の近代日本に剥き出しになる感覚需要の様相を、「近代医療」「身体美」「視覚」「身体化」「こころ」の五つの座標で捉える(表紙より)。国際日本文化研究センター外来研究員の眞嶋亜有さんが「『黄色人種』という運命の超克――近代日本エリート層の“肌色”をめぐる人種的ジレンマの系譜」を執筆されてます。






 伊藤守編 文化の実践、文化の研究――増殖するカルチュラル/スタディーズ せりか書房 2004 眞嶋亜有さんが「華麗なる有色人種という現実――明治期日本人エリートの洋装にみる洋行経験の光と陰」ほかを執筆されてます。 






 中村うさぎ・石井政之 自分の顔が許せない! 平凡社新書 平凡社 2004  
 この本は生まれ付き顔に単純性血管腫をもって生きてきたジャーナリスト、石井政之さんと「美容整形の女王」と呼ばれ『美人になりたい』の著者、中村うさぎさんの対談である。顔に対する満足か、化粧と整形、身体は誰のもの、サイボーグ化する現代、身体と文化などと二人の話がまとめられている。個人的の面白かったのはサイボ−グ化で、現代を語るには人工的につくることの意味を問うことが必要なのだろう。






 現代風俗学研究 第10号 社団法人現代風俗研究会東京の会・『現代風俗学研究』編集委員会 2004  目次から、ポピュラーカルチャーの現在と題して、●特集論文 日本におけるラップの自律化とローカルな実践一あるラップ・グループの音楽実践を事例として一・木本玲一 /「ベストセラー現象」の考察・植田康夫/テレビ文化の現在一変容するリアリティ・丹羽美之/対人サービス業に従事する女性の接客実践に関する研究ノート・松田さおり/都市郊外の<外部>一スケートボーダーの社会的世界・田中研之輔 ●投稿論文 語りにおける「誕生日」の歴史的変容一1976年朝日新聞の記事を中心に一・滝野正樹 ●一般論文 ウェブ日記の現在・川浦康至/ショッピングセンターの開店と都市の遊歩一プノンペン中心部における新たな遊歩者たちの都市風俗諦一…………小林多寿子 ●現代風俗ウォッチング 「冬ソナ」現象を読み解く・市川孝一/現代風俗研究会「東京の会」15年の歩み・常見耕平 です。
申込み・問合せは多摩大学の常見耕平先生までお願いします。

 池田陽子写真集 舞わせてもらいます―地唄舞・山村楽正の世界― 演劇出版社 2004  昨年、東京、名古屋、大阪で開催された個展で披露された作品の写真集です。池田陽子先生(東京工芸大学教授 日本顔学会理事)と聞くと「文楽」とすぐに出てくるほど、文楽の写真では有名ですが、地唄舞の世界にも同じくらい、長年撮り続けられてこられたそうです。<竹の縁><珠取海女><ぐち><鉄輪><葵の上>などの舞台写真だけでなく、稽古風景をはじめとする飾らぬ山村楽正さんの姿が捉えられ、一度は国立劇場の『京阪の座敷舞』に出かけてみたくなるのではと思います。
 

 高戸ベラ 免疫力は笑顔で上がる  小学館 2004  笑顔が免疫力を高めることをたくさんのデータで紹介しながら、病気をも治す力があることをわかりやすく説明してます。笑顔で冷え性が消え、肌がピンク色になったなどの体験談も19ほど紹介され、笑顔の力をさらに理解することができる。後半は笑顔をつくる「いい顔」をつくるためのリラクササイズをわかりやすいイラストで説明。すぐにチャレンジできます。著者は日本に初めてリラクササイズ(フェルデンクライス・メソッドの理論をもとにリラックスとエクササイズを融合させて心とからだの健康増進に応用)を導入し、長年、心とからだの関係をセミナー・講演・執筆活動などで訴えてきています。日本リラクササイズ協会代表、日本顔学会評議員ほか。  

及川 尚輔 幸せをつかむパーフェクトメイクアップ ブックマン社  2004 JMAN , Japan Makeup Artist Network の役員としても活躍している著者の最新刊。 




 

 化粧文化  44号 ポーラ文化研究所 2004 英語名をCosmetics & Culture に変更し、リニューアルしたようです。『is』が休刊した後のポーラ文化研究所の唯一の雑誌だけに、レイアウトなど、それなりのお金をかけてステキな仕上がりになっています。特集は「きれいなからだ」。詳細はポーラ文化研究所のホームページを。 


 

 竹国友康 韓国温泉物語  岩波書店 2004  「日韓沐浴文化の交流をたどって」とサブタイトルにあるように、日韓のそれぞれの沐浴文化の特徴を探りつつ、釜山市にある東來温泉の歴史、韓国全国の温泉地を紹介されてます。私の興味は日韓の身体観の比較であるため、「挑戦の裸体観をめぐって」「韓国人はなぜ、まえを隠さないか」の節にたいへん興味をもち、まずそこから読みはじめました。温泉を通して日韓の交流の歴史を知るのも楽しいですね。


 


 小林光恵編著 ケアとしての死化粧 ――エンゼルメイク研究会からの提案 日本看護協会出版会 2004 エンゼルメイク(死化粧)研究会が2001年春に発足し、エンゼルメイクの現状を調査から活動を開始、メイクの第一人者・小林照子先生たちによるメイクセットとメイク法の開発を行う一方、エンゼルメイクの普及に邁進している。本書は、顔、化粧、遺体観、死体現象と対処法、エンゼルメイクの実際・役割と関わり方、エンゼルケアを巡る法律・あり方・感染対策・看護教育、ほかコラムや資料が収録されてます。それぞれ具体的でわかりやすく、エンゼルメイクの現状とこれからを考えるのにたいへん役立つ内容です。メイクを仕事にしている人にも素養としてぜひ一読いただきたいと思います。私も「顔は記憶の中に存在し、社会的に共有される」を執筆しています。  


 伊藤学而編著 口と顔のコミュニケーション  あいり出版 2004  鹿児島大学歯学部の先生方がまとめた口と顔の歯科医療をわかりやすくまとめたもの.目次よりキーワード的に、歯科とコミュニケーション、咀嚼と表情、入れ歯、矯正治療、口唇口蓋裂治療、唇裂口蓋列の咬合治療、ストレス社会とあごの機能障害・顎関節症、口と歯科医療などがあげられ、新しい時代の歯科医療のあり方が示されています。(鹿児島大学大学院教授 島田和幸先生に感謝いたします)  


 民族藝術学会『民族藝術』20号特集「民族とモード」  カラーグラビア 民族とモード 福本繁樹 <民族>と<モード> 鷲田清一、近代化と民族化――明治時代における和風の近代化をめぐるファッション論 井上雅人、現代日本における少女文化の創造――コギャルというモード 成実弘至、ほか羽生清、村澤博人、藤井龍彦、井関和代、横川公子、内海涼子、上羽陽子、市田ひろみ、大城學、森村泰昌氏が執筆。特集以外には「民族藝術学の諸相」で13本ほどの論文が掲載されています。  



マサ大竹 MAKE−UP BEAUTY 美しさはひとつではない 女性モード社  2004資生堂ビューティークリエーション研究所長のマサ大竹さんがサブタイトルでもある「美しさはひとつではない」というコンセプトの下に30余年のメークアップ・アーティストとしての仕事を集大成したもの。スキンケア、メークアップ法、かたち、色、質感、ネイル、トータルビューティ作品集まで押えており、少しメークをかじった人ならぜひ見たくなるのでは。色の違いをチャートを使ったり、印象の違いなどをマップに散らして説明していたり、わかりやすく楽しい本です。  




 花田晃治, 寺田員人ほか  ブックレット新潟大学 顔から学ぶ  新潟日報事業社 2004  新潟大学大学院医歯学総合研究科ブックレット新潟大学編集委員会 (編集)  新潟大学での「顔の講義」に参加されている講師の先生方(14人:私も含む)が4〜6ページ担当して執筆したもの。顔の科学、歯、美術、似顔、表情、脳、文化。顔表情合成、メークなど多岐にわたってます。  




野村雅一 しぐさの人間学 河出書房新社  2004日本経済新聞に連載されていたものをまとめられたです。「首を縦にふっていう『ノー』」「ピノッキオの鼻」「イタリアの『道聞かれ顔』」「女性の視線はどこへ」「出会いを演出する帽子」「コミュニケーションの眼鏡」「化粧の引き算足し算」「イギリス人のおちょぼ口」などと顔に関する話を目次から拾ってもまだあります。  




大坊郁夫編著 わたし そして われわれ 北大路書房  2004一九八八年に初版が出版されていますが、その改訂版です。心や行動に関心をもっている人が気楽によめる本です。「私の中の世界」「わたしらしさ」「人と人との結びつき」「われわれの社会」と四つのパートに分けられて構成され、各パートにはキーワード一覧がまとめられている。事項索引、人名索引もあり、たいへん読みやすいと思います。  




「ナーシング・トゥデイ」2月号 特集 ケアとしてのエンゼルメイク(死化粧) 日本看護協会出版会 2004 死化粧の研究と普及活動を行なっているエンジェルメイク研究会代表・小林光恵さんの監修で特集が組まれている。総論では私も「顔は記憶の中に存在し、社会的に共有される」を執筆し、小林照子先生は「その人らしさを引き出す化粧」を担当されている。各論では「さまざまな死体現象とその対処法」、「エンゼルメイクの基本手順とポイント――研究会からの提案」、「Q&A:エンゼルメイクのトラブル対策」「臨終前後の家族に接する際に心がけること」とていねいに企画されている。  


大越愛子/清眞人/山下雅之編 現代文化テクスチュア 晃洋書房  2004本書は大学生向けの「現代文化」の「教科書・テクスト text」として編まれたと序に書かれています。かつ、「議論するためのテキスト」と位置づけられています。化粧史・化粧文化論の玉置育子さんが「子どもの化粧の戦後史」を書かれてますので取り上げました。メークの低年齢化を考えるのに役立つと思います。  




菅原健介編著 ひとの目に映る自己――「印象管理」の心理学入門 金子書房  2004たいへん面白いです。聖心女子大学の菅原健介先生ほか、10名の若手心理学者が執筆。まなざし、恥の文化、プレッシャー、シャイな人々、結婚難、ダイエット、自己アピール、外見より中身、車内化粧、などなど、キーワード的に書き出してみても、読みたくなるのではと思います。それぞれにきちんと研究結果(データ)が紹介されていて心理学の面白さを満喫できます。  




蛇にピアス 金原 ひとみ 集英社 2003
芥川賞受賞作。ピアシング、身体変工という広い意味での化粧という視点に立てば、このコーナーの対象に。身体を変えることで自分も変わる イニシエーションとして社会化されていない分、自分で決めるしかない時代、店頭では品切れの店も多いが、ぜひ、ご一読を!。
その他、顔の美醜が一つのテーマになっている 桐野夏生『グロテスク』(文藝春秋 2003)も少し重いが、推薦したい。



「したくない症候群」の男たち 梶原千遠 講談社  2003 
臨床心理士の著者が出会ったクライアントで「したくない症候群」と呼べる男たちの話を具体的な出会いから、中断終了までの経緯と処方箋を付けて紹介している。もちろんプライバシーは保護された形でまとめられているが、彼らを通して母親の存在(濃厚な母性が生きる気力を壊す)が浮き彫りにされていておもしろい。「男になりたくない男」ほか4人が登場する中に、精神科医の話などがちりばめられていてセラピーを考える人にはたいへん参考になるでしょう。


新からだと健康シリーズ『おしゃれ障害』岡村理栄子編著 少年写真新聞社  2003 
小中学生向けの本。「生涯、健康でおしゃれを楽しめるように、まずはその危険性を含めた情報を『知る』ことが大切だと考えます」(あとがきより)という考えのもと、茶髪、パーマ、ピアスなどのアクセサリー、化粧品、タトゥー、脱毛・剃毛、マニキュア、水虫、人工日焼け、二重まぶた形成化粧品、プチ整形、コンタクトレンズ、服装、靴、など、おしゃれをするときに起きる障害について皮膚科の立場からわかりやすく解説しています。


ミクロのスキンケア 宇津木龍一 日経BP企画  2003  
北里研究所病院美容医学センター長の著者がパソコンに接続して使えるマイクロスコープを利用して肌表面を画像データとして研究した結果やスキンケアの基本、美容医学における肌トラブルの施術などたいへんわかりやすく解説しています。化粧品会社は肌表面に合った化粧品という発想をしがちですが、著者はキメの尺度として画像データを利用し、もともと肌がもつ細胞間脂質と天然保湿成分を守る手入れをすることで皮膚細胞が活性化してキメの細かい肌を取り戻せると説いてます。

武藤浩史・柿沼範久編 運動+(反)成長――身体医文化論U 慶應義塾大学出版会  2003  
友人の眞嶋亞有さんが「身体の『西洋化』をめぐる情念の譜系」――明治・大正期日本における「一等国」としての身体美の追求とその挫折」について書かれています。顔の美醜を研究したい人に参考になると思います。




研究紀要 おいでるみん vol.15 資生堂企業資料館  2003  
株式会社資生堂コーポレートコミュニケーション本部企業文化部/資生堂企業資料館発行の研究紀要。市販されてはいないようですが、昨年出された『 研究紀要 おいでるみん 化粧文化特集号』の継続の論文も収録されています。




石田かおり著 お化粧の大研究 PHP研究所  2003  
小学生向けに書かれたお化粧の本です。私も前から書きたかった(『これが「わたしの顔」』の化粧版)のですが、先に出されてしまいました。個人的なことは別として、お化粧とは、お化粧の歴史、お化粧と心など全漢字にルビ付きの読みやすい本です。




藤井 輝明 著 運命の顔 草思社  2003  
『顔とトラウマ―医療・看護・教育における実践活動 』の著者の一人の藤井さんの近著です。2歳になって静観せざるをえない海綿状血管腫になってからのご自身の半生を書かれたものです。表紙カバーのステキな笑顔、最後の方で触れたれている人から見られたとき「笑顔でおじぎを返す」という試みはすばらしいと思いました。






京都服飾文化研究財団の25年――企業文化の創造 (財)京都服飾文化研究財団  2003 
京都服飾文化研究財団、というと財団法人として認可される前の活動、1975年の「現代衣服の源流展」(京都国立近代美術館)を思い出します。東京から夜行列車で往復し、感激してポスターを何枚も買ってしばらく自分の部屋に貼っていました。その財団の25年の記録です。ホームページ(日本語、お知らせへ進む)から購入できるそうです。






京都造形芸術大学編 責任編集成実弘至 モードと身体 角川書店 2003
京都造形芸術大学通信教育部の教科書の市販版です。成実弘至、鷲田清一、遠藤徹、森口まどか、村澤博人、武田佐知子、井上雅人、滝本雅志、周防珠美、浜口久仁雄、森友令子が執筆。私は「身体装飾のテクノロジー」を担当しました。身体装飾論です。人は身体をどう装飾してきたのかについて、メークアップのように洗い落せる装飾から、美容整形などの身体加工や入れ墨・タトゥーのような洗い落せない装飾、ヘアスタイル、装身具、さらには美貌観まで、過去と現在についてまとめています。


カラーコーディネーションの実際 ファッション色彩 東京商工会議所 定価7500円 +税 2003
カラーコーディネーター検定試験 1級公式テキスト。従来の内容にメイクを大幅に 取り入れ、全面的に書き直した意欲的な本。私も化粧の色彩文化、メークアップアーティストのカラーコーディネートの原則を執筆しています。



コスメ大好き25万人が買って、試して、選んだ!! 本当によかったコスメ487 定価980円 アスキー・コミュニケーションズ 2003
タイトルの通り、化粧水。ジェル&美容液、乳液、…… アイケア、リップケアをコスメ大好き25万人が選んだベスト10。たとえば、ミルク&クリーム状クレンジングの部門では、1位に650円のちふれ、2位に10000円のコスメデコルテ、というように、コスメ大好きの口コミの力で選んだランクは見ていても楽しい。いろいろ使える内容があり、ネット時代だからできた本である。「@cosme official mook クチコミランキング2003年版」。


『化粧文化』43号 ポーラ文化研究所 定価1700円+税 2003
私、村澤がポーラ文化研究所に勤務していた24年ほど前に企画して創刊した研究誌。退職後ももちろん続いています。「アンチエイジングの時代」「ブランド消費の行方」「「アートのなかのセルフイメージ」が特集。私も「かわいらしさ」について執筆し、ポーラ文化研究所から初めて原稿料をもらいます。現実の社会に片足を置いた研究誌として発展されることを望みます。





石井政之著 肉体不平等 ひとはなぜ美しくなりたいのか? 平凡社新書 定価700円 +税 2003
人の顔からだの美について、ビューティーコロシアムなどの今日的な話題を取り上げながら、男女の顔の美醜観、身体イメージと美醜、身体コンプレックスについて、三島由紀夫、中村うさぎをはじめ、具体的な人物を取り上げて言及しており、読みやすく、おすすめの本です。「肉体不平等」という表現も新鮮です。





山口真美著 赤ちゃんは顔をよむ 紀伊国屋書店 定価1600円+税 2003
赤ちゃんが顔を読むことによって発達していく様子を実験結果を紹介しながらまとめている。





ジロジロ見ないで―“普通の顔”を喪った9人の物語 撮影:高橋 聖人,構成:茅島 奈緒深 扶桑社 定価1714 円 2002
とにかく、見てほしい本です。生れつきアザのある人、火傷した人、円形脱毛症で全身脱毛の人。本書に登場する9人のステキな写真と文で構成されてます。一人ひとりの写真を通して彼らの生活を人生を垣間見ることができます。それぞれの笑顔を対面して「ジロジロ」みると、9人それぞれの魅力を感じることができます。そう、それぞれの魅力を知らなかっただけ、見てこなかっただけ。“普通の顔”を喪った9人と副題にありますが、それぞれが魅力ある顔を十二分に見せてくれていると思います。


研究紀要 おいでるみん 日本の化粧文化――明治維新から平成まで 資生堂企業資料館 2002
  資生堂ビューティサイエンス研究所の阿部恒之さん石田かおりさんをはじめ、陶智子さん山本桂子さん前田和男さんなど化粧(品)史に関わっている方、総勢12名の方が執筆された日本の化粧文化資生堂版です。市販はされていないようですが、さまざまな化粧文化が出てきてほしいです。25年以上前に、ポーラ文化研究所で「化粧と文化研究会」を立上げ、その後、1979年末に『化粧文化』という研究誌を発行したことを思い出すと、「化粧文化」という研究分野の広がり、認知度の大きさにうれしい思いがあります。初期の段階ではまだまだ白い目で見られたことがありましたので。



化粧の素顔 神崎京介 新潮社 2003
  (帯より)漂白する性と純真を描く情愛小説。単純に、タイトルに惹かれた買いました。






やっぱ男は顔でしょう 内藤みか 光文社知恵の森文庫 2003
  (裏表紙より)官能作家として(美男子ウォッチャー)である著者が不断の努力と不憫な財力を注ぎ込んだ、、体験的ラブバカ・エッセイ。(たまにはこんな資料もよいのでは??)






日本化粧――歌舞伎・日本の舞踊 三善メークアップ研究所 3000 2003
舞台用化粧品で有名な三善の50周年記念として出版された。歌舞伎や日本舞踊のときの化粧法がわかりやすくきれいなカラー写真を使って紹介されてます。使用した化粧品が何かまで詳述され、最後に必要な化粧品知識も掲載されてます。






大塚亮冶『大塚亮冶 面の世界 伎楽面から創作面まで』  文芸社 定価4000円  2002
面とは何かを知りつくした作者が古代の伎楽面は当然、想像力を発揮してまったく新しい世界の創作面の世界を拡げられている。「蚊」「蟹」「山芋」「雷」「風」までをも面にしてしまう力は感激である。「笑いの神」「童(にっ)」に作者の顔を感じるのは私だけではないだろう。既成の「面」のイメージを壊してくれるという点で、お薦めしたい。




 明星編集部編『「明星」50年601枚の表紙カラー版』 集英社新書 1000円  2002
1952年に創刊された月刊「明星」が2002年10月号で創刊50周年を迎えた。その表紙601枚を集大成したのが本書です。表紙は雑誌の顔であり、その顔を飾る各世代のスターの笑顔が掲載されてます。戦後日本の貴重な社会資料でもあります。作家・橋本治が時代背景を解説してます。



荒木 経惟『日本人ノ顔 (大阪3-2,3-3) 』 荒木経惟「日本人ノ顔」プロジェクト  紀伊国屋書店 4000円  2002
「日本列島の顔を記録する遙かなる旅の始まり」の第2、3冊目で大阪版。A4版で資料性も高いが、コレクションするには値段も高い。




柿沼 和夫, 谷川 俊太郎 『顔―美の巡礼』 TBSブリタニカ 本体価格3000円  2002
有名な作家や文化人とよばれる人たちの顔が掲載されてます。それぞれ、その人らしい印象を感じます。顔の印象のトレーニングには最適です。ゆっくりご覧ください。




桜木晃彦・武田美幸著『 CGクリエーターのための人体解剖学―超現実を描けるのは現実を知るものだけ―』 ボーンデジタル 3,800円 2002
人体美に欠かせないはずの美術解剖学という学問がぱっとしないのはなぜだろう。その答はまた別の機会として、東京藝術大学の美術解剖学博士過程に在学中の武田さんと桜木先生が CGクリエーターのために人体を解剖しているが、そのわかりやすさは賞賛に値しよう。人体を把握するためにもう一度見直してもよいのでは、そんな感想をもちました。


ストレスと化粧の社会生理心理学 阿部恒之 フレグランスジャーナル社 本体価格3000円  2002
著者の阿部さんは資生堂ビューティーサイエンス研究所主任研究員です。ご自身の学位論文「ストレスと化粧の社会生理心理学的研究」に加筆して出版されました。後書きに「本書では2つの仮説を提案しました一つは心理状態とストレスホルモンの対応に関するもの。もう一つは化粧の心理作用のメカニズムに関する仮説」と書かれています。テーマに感心があって、じっくり読みたい方は是非。お薦めです。


顔_FACE 横山秀夫 徳間書店 本体価格1,600円  2002
著者は「ルパンの消息」(1991年)が第9回サントリーミステリー大賞佳作、「陰の季節」(1998年)が第5回松本清張賞を受賞。本書は警察小説、似顔絵婦警・平野瑞穂がヒロインとして登場。中身は読んでのお楽しみです。



「SPA!スパ」 10/29/2002号 扶桑社
「決定!これが『ブス』の新企画だ」が特集されています。興味ある方はどうぞ。私もすこしコメントしております。1987年に『美人進化論』(東京書籍)を上梓して以降、よくこの種の企画にお声掛けいただきますが、「美人・ブス」は乗り気でないことを伝えてきています。避けるつもりはないですが、写真を見て、美の尺度やブスの尺度を当てはめても……。



四方田公子 いまこそ!メイクアップアーティスト―「きれい」をクリエイトする仕事 中央経済社 本体価格1800円  2002
四方田さんとは15年ほど前からのおつきあい。文化庁の海外派遣研修生としてドイツの劇場でドイツ流のメークアップを学ばれたり、今はご自身のメークアップスクールを主宰されたり、とにかく、元気なメークアップ・アーティスト。楽しい文章を書かれるので気楽に読める。メイクアップアーティストに関心のある方にはオススメ。



「芸術新潮」十月号2002  アルチンボルド の顔 & 「たくさんのふしぎ――顔の美術館」(1994年1月号)
新刊というわけではないのですが、先月出ていた「芸術新潮」十月号の表紙にアルチンボルドの描いた《ウェルトゥムヌスに扮したルドルフ2世》が出ていたので、福音館書店の月刊「たくさんのふしぎ――顔の美術館」(1994年1月号)を思い出しました。タイガー立石さんが文を絵を書いていますが、なかなかいい本です。まさに美術に登場する顔についてわかりやすく解説してくれています。古い本ですが、まだ、リストに入れてなかったので掲載します。

阿部更織『快適!カツラ生活Q&A』 出版文化社 本体価格1500円  2002
日本で唯一の「カツラカウンセラー」阿部更織さんがまとめたカツラに関するQ&A! もはや押しに押されぬ第一人者として活躍しています。以下の放送を見ていただければご理解いただけるでしょう。彼女のメークもまたすばらしいセンスをもっています。
6月21日(金)13:05〜13:35)『人間悠々(NHK教育テレビ)』 / 7月4日(木)13:55〜15:50 日本テレビ(4チャンネル) 『ザ・ワイド』

渡辺信一郎『川柳で知る女の文化 江戸の化粧 』平凡社新書 760円
川柳に見る化粧というテーマは化粧史家・高橋雅夫先生にポーラ文化研究所が委託して『化粧文化』(1982)に掲載したことがある。本書の著者は川柳研究者の立場から庶民の化粧風俗を紐解いている。当時の生活実感が伝わってくる。




荒木 経惟『日本人ノ顔 (大阪3-1) 』 荒木経惟「日本人ノ顔」プロジェクト  紀伊国屋書店 4000円
もともと顔に興味をもっていて、荒木経惟写真全集1で『顔写(Naked Faces)』や『男の顔面』などを出版しているアラーキーの、「日本列島の顔を記録する遙かなる旅の始まり」の第一冊目。A4の版形に大きく顔が印刷され、資料として興味深い。『週刊 読書人』に紹介原稿執筆。




ジェ−ムズ・パ−トリッジ 『チェンジング・フェイス もっと出会いを素晴らしく』 原田輝一訳 集英社 本体価格1900円 2002/05
18歳のときに自動車事故で顔に重傷のやけどを負った著者が新たな人生を歩むまでを描く。本書を英国で1990年に出版。1992年に 本書と同じ名前のNPO(英国ではCharity)を立ち上げ、先日10周年を迎えた。病気やけがにより顔に障害のある人々でつくるNPO「ユニークフェイス」代表の石井政之さんらが、本書の著者でNPOの代表でもあるJ.パ−トリッジ さん東京に招き、6月8日午後6時半からシンポジウムが成功裡に終わりました。6月9日朝日新聞東京版にシンポジウムがジェ−ムズ・パ−トリッジの話とともに紹介されてます。


陶 智子『不美人論』 平凡社 本体価格1900円 2002/05 著者陶さんの集大成。従来 まとめれてきた『小説に見る化粧』『日本名女ばなし』『江戸の化粧』など、江戸の化粧本や文学作品を新たに引用しながら、不美人論を展開している。




山口真美『顔の特徴情報を探る実験的研究――表情・性・年齢情報を中心に』 風間書房 本体価格6000円 2002
著者の大学院博士過程在学中、ATR人間情報通新研究所研究員時代におこなった研究をまとめた専門書。サブタイトルにあるように顔の特徴を表情・男女・年齢でとらえて研究結果をまとめている。




外岡立人『美しい顔』 講談社 本体価格1800円 2002
書下ろし長編小説。





映画『化粧師(けわいし)』本日2月9日より全国東映系でロードショー。 『ビックコミック』に連載された石の森章太郎原作「化粧師」の映画化。試写で見たが、おもしろかった。最近語られている「セラピーメーク」(化粧で内面を変えるほか)的な要素が散りばめられており、「化粧とは」の答えのいくつかを見いだすことができる。時間があれば映画館まで足をお運びください。
「男性だってエステ 都市ホテルでなら…… マッサージ感覚で利用」(日本経済新聞1月26日(土)夕刊)「夕刊トレンド おしゃれ」にエステの男性利用の記事が掲載。私、村澤博人がコメントしています。

『わかるできる がんの症状マネジメント2』ターミナルケア編集委員会 三輪書店 本体価格3000円
ターミナルケアのなかにも「乾燥肌のケア」(今野清子さん 宮城県麗人会赤十字奉仕団 Beauty Care Volunteer)が4ページにわたって掲載される時代となった。メークアップも含め、さらにこの分野で役割を果たせる時代になりつつあるということだろう。



清つねお『似顔絵教室』 晩成書房 本体価格2000円 2002
大「顔」展の東京会場で、ボランティアいただいた清さんの著書。似顔絵を書くことは相手の顔(の特徴)を知ること。私も時間を見つけてこの本で描き方を学ぼうと思った。



ひどりがもの会 阿部更織編『誰も知らない円形脱毛症』 同時代社 本体価格1600円 2002

円形脱毛症を考える会の代表である編者も含め、円形脱毛症の多数の手記を通して、当時者の思いや社会に対する要求が熱っぽく語られている。「円形脱毛症」も「身体的特徴」「個性」として理解してもらいたい、という主張を肌で理解する必要を感じた。日経新聞にも紹介された。




松本学石井政之・藤井輝明編著『知っていますか? ユニークフェイス 一問一答』 解放出版社 本体価格1000円 2002
「見た目による生きづらさを考える」と帯にも書かれているように、「ユニークフェイス」という顔やからだに「見た目」の違いがある人々の当事者グループのメンバーが自分たちの体験を自分たちの視点からとらえてまとめたもの。『誰も知らない円形脱毛症』『見つめられる顔――ユニークフェイスの体験』同様、外見にこだわる人はぜひご一読を。


岡部美代治監修『美肌手帳』 ワニブックス 本体価格1400円 2001
ビューティサイエンティストの岡部さん(ホームページ「美肌の科学・ビューティサイエンスの庭」運営)が監修した肌についての読本。私たちは肌についてわかっているようで実はあまり知らない。化粧品を使う人は一度は読んでほしい。


シリーズ「21世紀の社会心理学」9(監修 高木修)『化粧行動の社会心理学』編集 大坊郁夫 北大路書房 本体価格2500円 2001
大坊郁夫日本顔学会理事が編集、学会員の井上さくら、蔵琢也、村澤博人、菅沼薫、高野ルリ子、菅原健介、余語真夫、阿部恒之さんらが執筆。顔と美の行動学、化粧の文化学、コミュニケーションとしての化粧、化粧と健康の4部構成、12章からなる。知覚・生理的、心理臨床的、文化史的視点を含む斬新的な内容に富む。私も二つほど担当している。

『韓国美人事情』川島淳子 洋泉社 本体価格700円 2002

日韓中の美貌観比較研究に手を染めているものにとって興味深い本だった。夫の韓国赴任にともなってソウルに滞在し、韓国語学校で学ぶ著者が韓国でなぜ美人がよいのかを語っている。日本顔学会ができる前の『科学朝日』の顔学宣言という顔特集の記事から、大坊郁夫大阪大学大学院教授と私の文を引用いただいたり、『化粧文化』という私が創刊以来かかわっている研究誌の「韓國特集」も参考文献として掲載していただいている。韓国の美容整形の事情も含めて生活観がある話で面白い。

『見つめられる顔――ユニークフェイスの体験』 石井政之・藤井輝明・松本学編著 高文研 本体価格1500円
日本で初めての顔にアザや傷のある人が書いた手記集。当事者だけでなく、親も愛しい子への思いを書き連ねている。なかなか一言では伝えられない彼ら彼女らの思いがたくさん詰まっている。ぜひともご一読を。




認知科学の新展開2『コミュニケーションと思考』乾敏郎・安西祐一郎編 岩波書店 本体価格3600円 
鳥や霊長類ボノボのコミュニケーションと比較しながら、ヒトの非言語的・言語的コミュニケーションについて解説されている。山田寛日本顔学会理事が「表情によるコミュニケーション」の章を執筆している。





『太古、ブスは女神だった』大塚ひかり マガジンハウス 本体価格1800円
『「ブス論」で読む源氏物語』などを書く古典エッセイストの著者が日本最古のブス、女神イザナミから、平安文学のブス、中世のおとぎ話の美女がブスに変身するわけ、おかめの謎、さらにはブ男の登場などなど遠慮なくブスを解剖してくれる。 巻末の「ブス年表」もおもしろい。


『石ころアート』清つめお 晩成書房 本体価格1800円
大「顔」展の東京会場で、ボランティアいただいた清さんの著書。有名人、家族、動物、魚、鳥、十二支をマンガ風に描き方を1ページ単位で紹介している。石を選ぶための「よい石の形」だけでなく、具体的な描き方が細部まで記載され、似顔絵に関心ある人には最適な入門書と言えよう。







『美容整形 「美しさ」から「変身」へ』山下柚実 文春文庫+PLUS 本体価格562円 2001
1991年に刊行された『ルポ美容整形 身体加工のテクノロジー』に第7章「未来――21世紀身体加工のゆくえ」を加えた文庫判。この10年になにが変わったか、変わらなかったについても言及している。ソウル教育大趙教授や私など顔学会会員へのインタビューも収録。第3章「歴史 美容整形進化論」を含め、美容整形について考えたい人に薦めたい。





『顔――紙彫刻の絵本』谷内庸生 東方出版 本体価格1800円
白い紙を折ったり曲げたり切ったり光を当てたり、影をつくったりしてたくさんな顔が紙面をにぎわしている。詩的な世界を感じさせてくれる。一度作家の谷内さんにお会いしたいです。





『全日本顔ハメ紀行』いぢちひろゆき 新潮OH!文庫 本体価格638円
このホームページの顔ネットワークで以前にリンクさせている「全日本顔ハメ博覧会」で紹介された「顔ハメ」が文庫本になったもの。「顔ハメ」とは「観光地によく置いてある、顔のところをくりぬいていあってそこから顔を出して写真を撮る記念撮影パネル」のこと。観光地に行ったときに誰でも経験がおありだろう。全国88ヶ所が網羅されている。こんなにあるとはただびっくりです。



5月20日 久しぶりに、顔の展覧会に追加をしました。



『顔とトラウマ――医療・看護・教育における実践活動』藤井輝明 かもがわ出版 本体価格2000円
 顔面に血管種のある藤井輝明さんと石井政之さんが中心となってまとめた「顔にアザや傷をもつ人にどう対処したらいいのか」についての実践的な入門書。形成外科医、看護婦、看護士、看護学、大学教授助教授、大学院生、ジャーナリスト、カウンセラー、あるいはアザや傷をもつ人がそれぞれの立場から執筆あるいはインタビューなどで構成。つい先入観でかってに判断しがちだが、一度しっかり読んでもう一度認識を改める必要を感じた。



『悩んだときは、とりあえず笑っとこう 』高戸ベラ 明日香出版社 本体価格1400円
 あなたは外出する時に鏡に向かって自分の顔を見ますか?顔学会の会員ならいい顔をつくってお出かけ?……でないとしたらぜひこの本を。形から入って心をつくれ…ビジネスでモノいう「いい顔」のつくり方、と帯に書かれたように 外見を整えることで内面を安定させる話が肩肘張ることなく読める。著者は日本顔学会会員。 





『感情を出せない源氏の人々――日本人の感情表現の歴史 』大塚ひかり 毎日新聞社 本体価格1600円
 著者は以前から現代と平安の社会状況の類似性を説いているが、本書も感情を抑えることとくに「怒り」が『古事記』や『平家物語』と違って欠落している、と指摘する。日本人論としてもぜひともお薦めしたい。







『迷いの体――ボディイメージの揺らぎと生きる』 石井政之 三輪書店 本体1500円
 『顔面漂流記』の作者が、顔や体の外見に悩む迷う人、その悩みを聞く人、悩みや迷いを克服した人たちへのインタビューを通じて感じたことをまとめたもの。ふつうの生活をしている人の悩みと本質的になにが違うのかを問うている。外見に対する多様な視点の一つ見方が示されている。  







『なぜ美人ばかりが得をするのか』 ナンシー・エトコフ 木村博江訳 草思社 本体1800円
 Survival of the prettiest: The science of Beauty の訳 日本語版のタイトルはわかりやすいが、スレロタイプ。……  







『化粧せずに生きられない人間の歴史』 石田かおり 講談社新書 本体1600円  2000
 タイトルがいい。気楽に化粧史を勉強できる。







『MG5物語』  資生堂企業文化部+前田和男 求龍堂 本体1600円
 ロングセラーMG5の話 資生堂社内の証言に資生堂らしさを感じる。私は学生時代しか使わなかったが、男性化粧品の新たな時代をつくった。「週刊読書人」2/2/2001号に書評。







『平然と車内で化粧する脳』 澤口俊之 南伸坊 扶桑社 本体1600円
 幼形成熟(ネオテニー)でその理由が説明されている。80年代後半以降の若者の美意識が「かわいらしさ(子供っぽい)」とつながる?







『名画日本史』1巻 朝日新聞日曜版 朝日新聞社 本体2800円
 朝日新聞日曜版に連載されていた「名画日本史」、半年分がきれいに本にまとめられている。日曜版をスクラップしていたが、さっそく廃棄した。私の発言と拙著の紹介が掲載された「高松塚古墳壁画」も収録されている。


New Books!

『ゴッホの証明』 小林英樹 情報センター出版局 本体1800円
「ゴッホの自画像」をめぐって隠された真実に迫ろうとしたノンフィクション。絵を見比べながら非ゴッホな箇所を区別していく。著者のゴッホへの思いとともに、顔の造形的検証の見事とさに引き込まれてしまう。




DianeDoan Noyes ans Peggy Melloedy "Beauty & Cancer" R.N. Taylor Publishing Company, Texas
 15年ほど前に癌のために化学的療法を選んだ著者は、2週間後に髪の毛、眉毛、睫毛がすべて抜け落ちた経験をもつ。その時の彼女の悩みを他の人のみ役立ててもらおうと、腫瘍看護婦の協力を得て、この本を書きあげた。外見をよくすることで治療効果を上げて快適な生活ができるよう、ヘアスタイル、スキンケア、メークアップ、衣服についての適切なアドバイスをまとめている。残念ながら日本語版はない。


『「いい顔」のつくり方』 高戸ベラ著 日本教文社 本体1238円
 リラクササイズの指導者で、日本顔学会の会員がまとめた本。顔の本(教養書)としてもたいへん面白い。読み終われば自然に「いい顔」になれる。そんな楽しさとベラさんらしい優しさを感じさせてくれる。ご一読をお薦めします。





「看護学雑誌」5月号 医学書院 本体1100円
 「特集 疾患・外傷のある顔 知っておきたい『見た目』の問題」として、藤井輝明、石井政之、松本学、大内隆、田澤百里子、保阪善昭、笹川真紀子、手島正行氏らが執筆。アザ、先天性形態異常、血管腫、大田母斑、熱傷、それらを抱えざるを得ない人、および家族について、その現状を訴えている。ぜひご一読を。







『カラー版 似顔絵』 山藤章二著 岩波新書 本体940円
 「似顔絵は<そっくり絵>ではない。相手に近寄るんではなく、自分の手元に引き寄せて手玉に取るのだ」=絵画による人物論とする著者が「たかが似顔絵、されど似顔絵」論を展開。





『犯罪科学捜査』 橋本正次著 宝島新書 本体680円
 骨学、法人類学が専門の歯学博士が「身元不明死体の個人識別」経験をわかりやすくまとめられてもの。当然、顔の識別も紹介されている





『「ブス論」で読む源氏物語』  大塚ひかり著 講談社+α文庫 本体1000円
 『「源氏物語」の身体測定』を大幅に加筆・再編集したもの。既刊よりさらに面白くなっている。女の美醜と恋にはどんな関係があるのか、男に愛される女のあり方とは?という帯の言葉以上だ。(大塚さん、紹介が遅れましてすみません)




「NationalGeographic 3月号」 日経ナショナルジオグラフィック社
特集「人々を惑わす美の魔力」(文=キャシー・ニューマン 写真=ジョディ・コッブ 全部で32ページ)があります。化粧から美容整形、拒食症まで、顔・からだの美について紹介しています。私は最後の3ページに「古典文学に見る美人観と化粧 平安にはじまる『隠し』の美」を執筆しました。




「顔、韓國人の内面が表に出るところ」 趙金庸珍著 韓國文化叢書 (株)四季節出版社 ISBN 89-7196-625-4 12000ウォン
韓國の顔研究の第一人者の趙ソウル教育大学教授が長年にわたる研究をまとめたもの。ハングル文字のために私自身は自由に読めないが、日本人も学ぶべき視点が盛り沢山存在。早期の日本語訳の出版が望まれる。
顔の南北差の具体例として、左から李当岐精華大学美術学院副院長、趙ソウル教育大学教授、私、大坊郁夫教授が掲載さる。見てご覧のとおり、右にいくほど顔の形態における南の要素が強くなる。4人とも日韓中美貌観比較研究の共同研究者。私の両親はそれぞれ江戸期より長野県下伊那郡に住む家系だが、顔の距離としては韓國に近い北九州に位置する。





「美容外科の真実」 塩谷信幸著 講談社ブルーバックス
北里大学名誉教授。医者の立場から、地道に日本での形成外科、美容外科の発展に尽くされてきた著者が、アメリカでの美容外科との出会いから現在に至るまでのいきさつと美容外科に対する哲学をわかりやすくまとめている。10数年前から私も指導をいただいている。





「顔と表情の人間学」 香原志勢著 平凡社 本体1000円
日本顔学会会長で人類学者の香原志勢先生の名著が新書判になりました。顔学会発足の数ヶ月前に平凡社自然叢書として出版されたものに「二眼国にて」が加えられ平凡社ライブラリーに収められました。光栄なことに、「解説にかえて――日本顔学会と顔」を私が執筆させていただいております。







「心理学ワールド」(社)日本心理学会編集発行の季刊誌。7号。特集「顔研究の最近」で香原志勢、原島 博、山田 寛、山口真美先生が執筆されている。(大坊郁夫先生ありがとうございます)





「肌色をきれいにする本  肌色の文化からベースメークの基礎まで」 村澤博人・佐藤敏子著 ポーラ文化研究所 本体1300円





「『裸のサル』は化粧が好き」 対談 デズモンド・モリス 石田かおり 求龍堂 本体1500円



「刺青 tatoo」 齋藤卓志 岩田書店 本体2800円 1999
現代の入墨(刺青)を民俗学的手法でまとめた労作。「週刊読書人」に書評を執筆(10月22日)。





「プラスチック・ビューティー」 エリザベス・ハイケン 野中邦子訳 平凡社 本体2800円 1999
美容整形を通して美とはなにかを考える。産經新聞に書評を掲載。





「顔を読む」 レズリー・A・ゼブロウィッツ 羽田節子・中尾ゆかり訳 大修館書店 本体2500円
筆者の心理学者がルックス=外見の読み解き方を教えてくれる。





「重力対応進化学」 西原克成 南山堂 本体6400円
口呼吸、子育てという身近な問題とその背景にある重力を重視した進化学との結びつけは注目されよう。





「顔面漂流記 アザをもつジャーナリスト」 石井政之 かもがわ出版 本体1900円
顔学会会員必読書。周りが想像する以上のことを語っています。自分の勝手な思い込みを見事に粉砕してくれます。



「男は美人の嘘が好き ひかりと影の平家物語」 大塚ひかり 清流出版 本体1600円
なぜか、『平家』にはブスがいない、とは帯の文句。いつも大塚さんは古典に現代を投影してくれます。朝日新聞読書欄にも紹介さる。





新刊 馬場悠男・金澤英作共編「顔を科学する」ニュートンプレス 本体1400円
人類学者ほか11名が、「顏はどう進化したか」「猿の顔とヒトの顔」「アジア人の顔」「縄文顔と弥生顔」「日本人の顔と頭」「日本人の歯」「日本人と表情」「人相を復顔する」「顔隠しの文化」「増える不正咬合」「コンピュータで描く未来顔」を執筆。私も執筆しています。



日本人の顔 小顔・美人顔は進化なのか 埴原和郎 講談社 本体1600円 自然人類学者が、日本人の顔の過去・現在・未来を語る。大顔の縄文人と平坦顔の弥生人からの日本人顔の分析はたいへん興味深い。

顔面考 春日武彦 紀伊国屋書店 本体2000円 精神科医の著者が、「『いかがわしい』ものとして映る」顔について論考したもの。存在としての顔、顔の分析論、認識論など多岐にわたり一読の価値があろう。表紙カバー裏の著者の顔写真がカバーと連動して目が隠されているのがおもしろい。

月刊「言語」12月号 特集「顔学入門」(Nov. 22 1998)
メディアとしての顔・コミュニケーションの中の表情・表情の文化差と規則性・見る眼目立つ眼語らう眼・サルの顔ヒトの顔・顔の認知障害・<顔>の触感・コンピュータを利用した表情の研究・手話による表情の役割・横顔文化と伝統美・歌舞伎の隈取りが運ぶメッセージ・顔言葉から日本人の顔を見るなど、顔学会の会員の方が多数執筆。私も。


i feel 紀伊國屋書店 本体320円 特集・「顔」を語る 対談・山藤章二×原島博 エッセイ・春日武彦/鷲田清一/井上章一/上野正彦/ナンシー関

マルベル堂のプロマイド マルベル堂編 ネスコ/文藝春秋 本体1700円 77年間、9万枚から贈るベストショットと秘話。ブロマイドでなくプロマイドにした点にマルベル堂のこだわりがある。日本ブロマイド1号の栗島すみ子さんより平成までのオールスター、ベストスターの写真と秘話・伝説を綴る。

顔面採集帳 チチ松村 光文社 本体1400円 顔を「太まゆげ、タレ目、エラ、鼻の下、虫顔、宇宙人顔」など36項目にポイントを絞り、そのタイプを見つけて尾行観察し、その行動から共通項を見いだしてまとめたもの。思わず吹き出す項も多々あり。

新聞報道と顔写真 小林弘忠 中公新書 本体740円 かつて人類学者の山崎清が新聞に載る顔写真について論じていたことを思い出したが、元新聞記者の著者が新聞と顔写真の関係を新聞が発行される前の時代まで遡って調査され、論じた力作。社会における顔のあり方の変化を学ぶのに絶好の書。

清水ミチコの顔マネ塾 清水ミチコ 小学館文庫 本体590円 『宝島』への連載プラス撮りおろし。カラー版。顔マネのレシピや顔マネポイント、顔マネ後記も付く、大サービス。なんでこんなに似てるんだろうと感じつつ、つい、吹き出してしまう。

衣服で読み直す日本史 武田佐知子 朝日選書 本体1400円 歴史学者の視点から古代の衣服、異性装、男性美を読み解きながら、衣服と性の関係を明らかにしている。最後の明治天皇と男性美の話も興味深く拝読した。

顔学への招待 原島博 岩波書店 本体1000円 日本顔学会を立ち上げた一人である著者が顔学に対する思いを語る日本顔学会会員の必読書。

男と女の「欲望」に掟はない 北山晴一 講談社 本体1600円 掟がなくなった後になにがくるのか。あやうい関係、たじろぐ男女、とまどう肉体、ほんとの自分と展開されながら新たな関係性のモラルを探る。現代の顔、化粧に関心がある人にはぜひお薦めしたい。

続 幕末・明治のおもしろ写真 石黒敬章 平凡社 本体1524円 前号の笑う写真のルーツから、本号では横顔(私の名前も)が登場する。

武家の肖像  日本の美術385 宮島新一 至文堂 本体1571円 数多くの肖像が紹介されている。さらに突っ込むには同じ著者の『肖像画』(吉川弘文館)だろうが、まとめのところで述べられている男性の肖像画と扇の関係はおもしろかった。

肖像画をめぐる謎 顔が語る日本史 世界文化社 本体1600円 謎という意味では読み物としてたのしい。本書にも肖像画が150人以上掲載されている。ちなみにわたしも正面顔・横顔文化について執筆している。

これが「わたしの顔」 村澤博人 ポプラ社 1998 本体1400円
 顔が気になりはじめる小学校高学年から中学生たちに、「わたしの顔」を考えるときのヒントをさまざまな視点から提案している。と言っても、大人の方に読んでいただいてもOK。短大の教科書にしようと思ってますので……。

グリーンマン ウィリアム・アンダーソン C・ヒックス写真 板倉克子訳 河出書房新社 本体2800円 「グリーンマン」とは人間の顔と植物の使用が一体となった、古ヨーロッパの樹木信仰に由来するとされる教会建築の装飾モチーフのこと(訳者あとがきより)。グリーンマンの顔を見るだけでもたのしい。

鼻と人間関係 鼻の魅力・においの不思議 福井康之 燃焼社 本体1800円 「まなざしの心理学」の筆者が鼻をさまざまな角度から取り上げた鼻高々(?)の新刊。

美の科学サクセスフルエイジング 尾澤達也 フレグランスジャーナル 本体2300円 資生堂の提唱するサクセスフルエイジングについて、現在資生堂顧問の著者がまとめたもの

顔を失くして「私」を見つけた  ルーシー・グレアリー 実川元子訳 徳間書店 本体1800円
 悪性腫瘍の手術で右顎の半分を失った著者が30回もの復顔手術を受けながら、醜いと自覚する顔と向かい合い、「顔」の意味を問い続けて、「自分」を発見する話。顔研究者にお薦めします。 月刊 たくさんのふしぎ「顔の美術館」 タイガー立石 福音館書店 1994/1
顔について


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