ココおかしいと思いませんか?No.30
これ以上大きな陸上競技場は必要なし
定期的に一定の需要のあるサッカーが行われる試合会場の半数は陸上競技場である。陸上トラックを挟むため選手と観客の距離は遠くなり、臨場感が損なわれると不満を持つ者も少なくない。 サッカー専用スタジアムはなかなか建設されないが、1万5000人以上収容する大規模な陸上競技場は全国各地に存在し、国体用と称し作られ続けている。 選手目線で言えば15000人以上の陸上競技場は全く必要ない。試合をしていない選手が雨をしのげる程度の屋根の付いた競技場であれば十分だ。観客の面から見ても陸上競技に何万人も収容するスタジアムが必要だとは到底思わない。2007年に行われた世界選手権でさえ平日は連日ガラガラだった。世界選手権レベルで観客が入らないのに一体どこに数万人収容の需要があるのだろうか(唯一考えられるのは五輪だが、何十年に1回だろう)。 陸上競技場は1万人程度で十分だ。たとえ今後人気が出たとしても日産スタジアム、長居陸上競技場(しかも両方とも高速トラックで記録の面を考えても申し分なし)など既存の競技場が十分あるのでこれ以上必要とはとても思えない。 不必要な陸上競技場を作る癌となっているのが国体だ。国体の陸上競技ではそれほど観客は来なくても開会式のためだけに15000人以上収容できる競技場が求められている。 大きい競技場なので当然維持費も高くつく。1回の国体開会式のために高い建設費、維持費が必要になり、得をするのは建設業者だけという国民不在の政治状況がそのまま表れている。 2005年に国体を開催した岡山の桃太郎スタジアムは通常の練習は禁止で補助競技場のみでしか練習できない。これでは何のための競技場か分からない(まさに箱物)。国体を契機に練習環境が悪化したのでは継続的な競技力向上も期待できない(岡山の場合は競技場使用料金も2倍前後に跳ね上がっている)。 まず考えなければいけないのは国体の在り方、特に開会式の在り方で不必要に大きい陸上競技場は選手のためにも管理する自治体のためにも必要はない。宮城スタジアムのようなアクセスが非常に悪いところに5万人近いスタジアムを建設して誰も使用せず、維持費だけが高くつく(年間3億円と言われている)のは国民にとって不幸なだけだ。 |
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