ココおかしいと思いませんか？No.16
ワールドカップはただの五輪一次予選
| 4年に一回フジテレビが総力を挙げて放送するワールドカップバレー。バレーボールは五輪、世界選手権、ワールドカップがバレーボール三大大会と言われているが、実際は五輪＆世界選手権とワールドカップの間には大きな隔たりがある。 まず五輪と世界選手権ともに強豪国のほとんどが参加できる形式となっている。五輪は世界最終予選が開催され、地域を問わず勝ち残った国が五輪最終枠に滑り込める。世界選手権は32ヵ国の参加と門戸が広く、レベルの高い強豪国の多いヨーロッパでもほとんどが本戦に進めることが出来る。 しかしワールドカップはたったの12ヵ国しか参加できない。それも地域的なバランスのみで参加国を決定して各地域間のレベルを全く考えていない。サッカーワールドカップでは最もレベルの高い欧州の出場国は開催国のドイツも含めて14ヵ国。32ヵ国中14ヵ国なので43.75%を占める。バレーボールもサッカー以上にヨーロッパが強く、昨年の世界選手権では男女ともにヨーロッパの強豪+ブラジルの優勝争いとなっている。ワールドカップのヨーロッパ枠は2+ワイルドカードの3枠となっている。3/12と25%でしかなく、女子で言えば日本、韓国、タイが出場するアジアと同数となっており、あまりにも不公平感がある（レベル的には弱小国の韓国やタイを出場させるくらいならば前年度世界選手権優勝国のロシアや今年度ワールドグランプリ優勝国オランダが大会に出場した方がワールドカップの質が全然違ったものになる）。 ワールドカップが五輪や世界選手権と比較して全く権威に欠ける大会である証拠として、アジア選手権2位の中国が来年の北京五輪のホスト国であるために参加しないということだ。ワールドカップが本当に独立した大会ならば中国も参加させてもしも中国が五輪出場権の3位以内に入れば4位に入った国に五輪出場権を与えればいい話である。 日本恒久開催であることからも分かるように日本にできるだけ有利な状況を作って、盛り上がればそれでいいという大会である。ワールドカップという名前に騙されてサッカーのワールドカップなどと同列に考えてはいけない。バレーのワールドカップは3位までに与えられる五輪出場権をかけた五輪一次予選だと思っておけばいいだろう。4位以下は4位も最下位も一緒である。 女子の場合、ワイルドカードでヨーロッパ勢の中では比較的日本に相性の良いポーランドとレベルの低いドミニカを選ばれて、世界ランク1位のロシアや日本より上の6位のオランダが選ばれず、日本に五輪出場権をかけた戦いを最後までできるようにお膳立てされている。 世界ランキング1位と2位が来ない（2007年8月現在）ワールドカップなどワールドカップと呼ぶ価値はない。 |
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