−平日開催減少で1試合平均は増加− 2010年Jリーグディビジョン2(J2)は総当たり3回戦制から総当たり2回戦制となった。これは北九州がJ2に参入してきたためチーム数が18から19になったために3回戦制ではスケジュールが確保できないため総当たり2回戦制となった。 総当たり2回戦制になったことにより各チームのホームゲームが25〜26から18に減少し、平日開催が減ったことによる1試合平均の上昇が見込まれるものの主催試合の減少により総観客動員の減少が予想された。 予想通り1試合平均は6326人から6696人と370人のプラスとなったものの総観客動員は61万3525人の減少となった(別表参照)。 −予想と答え合わせ− シーズン開幕前の1月下旬に筆者は2010年の各クラブの動員予想をした。
予想と実際の動員数が1000人離れたのは4チームで大分、甲府、札幌、横浜FCだった。 大分はシーズン前、最も読みにくかったチームでサポーター離れをどこまで食い止めるかが注目だったが、何とか1万人の大台はキープしたものの前年比-43.2%と大幅減となった。成績も15位と低迷したことも中盤戦以降に1万人割れが多くなる要因となった。 甲府がここまで観客動員を伸ばすのも想像以上だった。既にかなりの収容率を誇り、昇格争いをしたとしても微増程度かと思っていたが、前年比12.1%増となり、J2ナンバー1動員は予想外だった。 甲府が予想以上の動員増ならば札幌は予想外の伸び悩みだった。中山雅史が加入したことと平日開催減で大幅アップするものと予想したが、+531人と微増に留まり、成績が低迷したことも動員下げ要因となったが、ゴン効果もほとんど見られなかった。 横浜FCは昨年の16位から昇格争いに絡むかどうかという6位まで順位を上げたことによって動員が大幅に増えた。昨年は1試合もなかった8000人以上の試合が5試合に増え、1万人越えも1試合あった。2009年よりも明らかにベースが上がっており、2011年は昇格争いに絡んでくると予想されるだけに平均6000人も可能だろう。 中位から下位チームで着実に動員を増やしている印象があるのが熊本と岡山。現状成績では熊本がリードしているが、都市規模等を考えると両クラブともJ1を狙えるだけのポテンシャルがあり、良いライバル関係になる可能性が高いだろう。 熊本はKKウィングの収容能力が大きいだけに一度火がつけば爆発する可能性を秘めていることを感じさせた。また2009年までは5000人以下の試合も多く、不安定さを感じさせていたが、2010年は4試合しか5000人以下を記録しておらず底上げも出来ている。成績も初の一桁を記録して2011年シーズンが楽しみな存在だ。 岡山は後半戦伸び悩んだのが気掛かりだが、熊本と同様に底上げを感じさせる。5000人を割ったのは2試合のみで県北津山での試合と雨の鳥栖戦のみと雨が降らなければ常時5000人は確実に来るところまで持って行けた(細かく言えば6000人を割ったのも1度だけ)。 コアなサポーターの増加も感じられ、ここからもうひと伸びするには過去2年最下位近辺だった成績をいかに上げられるかが鍵になり、フロント側もこれまでの若手にこだわる強化方針を変更して昨年までブルガリア代表だったストヤノフを獲得して本腰を入れて成績にもこだわる姿勢を見せ始めていることは観客動員にプラスに働くだろう。 J2初年度だった北九州は成績が目も当てられないほど酷かったことを考えると非常に健闘している。JFL昇格元年の2008年は1000人割れもざらで2008年の年間最高でも1752人だったことを考えれば2008年以前から北九州を見ている人からすれば隔世の感があるだろう。 JFLからJ2に上がっても成績が伸び悩むために昇格効果はあまりないことが多いが(表参照)、前年よりも大きくプラスで終えたのは評価して良い。 |
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