スポーツコラムNo.3

なぜ野球が嫌いなのか(2000/12/28)


ここまではっきりと書くと色々と反発されそうだが、やはり自分の立場は明確にしておいた方がいいので、はっきりと書いた。

自分の場合は何を隠そう小・中学校と野球をやっていた。地元では他のスポーツがほとんどなかった上に、野球というものがスポーツ以外の面でどのような物であるかを理解していなかったということが大きかったのかもしれない。

しかし、幼いながらも心のどこかでは疑問を感じていた部分はあったと思う。今まで好きなチームは?と聞かれても具体的なチームを答えたことはなかったからだ。やはりどこかで距離を置きたいという気持ちがあったのだろう。

もちろん今でははっきりと野球は嫌い、もしくは見るにも値しないと答えている。
もっと自分の感情に近いのは”嫌い”というような感情的なものではなく、冷静に見て”軽蔑”にまでなっている。

では、いつ、何を思ってそういう気持ちを抱いたのかを説明していきたいと思う。
はっきりと野球(特にプロ野球)に疑問を持つようになったのは中学2年生の頃だったと思う。

そして中学3年生の中頃から終わりにかけて今の考え方の基礎的な部分は出来上がったと思う。

まず、どういうところが嫌いなのかというと最大の原因はJリーグとは全く反対のことをしていることだ。
つまり企業による企業のための広告・販売促進リーグと化していることだ。
これを率先してやっているのが言わずと知れた読売グループ。

新聞・TVというマスメディアを使い、情報操作を駆使し、極端に言えば人々を洗脳して利益を搾取している。
他のスポーツも伝えるだけでなく、ニュースも、あるいはドラマやバラエティ番組を作っているテレビ局が1球団のインサイダーになることが許されていいのだろうか?
もちろん答えはNo!に決まっている。

他のセ・リーグ球団もそのおこぼれに預かろうとしているため、しっぽを振る犬がごとくほいほいと巨人に追従していることも、いかにも日本的な長いものに巻かれろ的感覚で嫌気がさす。

自分たちの得た利益を一般市民に還元しようとする意識がないのも問題だ。
今までにプロ野球が得た利益でいくつの野球場が増えていったのであろうか?あるいは野球をする環境を改善してきたのだろうか?

プロ野球ばかりの問題を取り上げてもあれなのでアマチュアも含めた問題としては、基本的に野球界では人としての基本的人権が存在していないということ。

プロ野球の例でいえば先頃ようやく代理人制度を認めたが、これはまだ完全ではなく(代理人の弁護士はひとりの選手としか契約を結べないという馬鹿げた規則があるようだ)、オーナー側も代理人を連れてきたら減給で、それがいやなら自由契約だとほざく、封建時代の人間かと思われる輩まで存在している。

アマチュアでいえば今でも高校生の大半は丸刈り・もしくはかなり短い短髪を強制されている。
個人的には人に不快な印象を与えない程度でスポーツする分には何も問題がない髪型なら自由にする権利は高校生といえどあるはずだと思っている。
自分たちで丸刈りにしようと決めたのなら何も文句は言えないが、そういうケースは稀だろう。

他にもアマチュアとプロとの関係で理解できないのことがある。
それはプロ選手あるいは元プロ選手が自由にアマチュア選手に指導できないという点だ。
これは昔、プロとアマチュアで確執があった関係で今のような状態になったらしいが、そんなことにこだわっている場合なのだろうか?
このような状態だと日本のレベルアップは進まず、韓国や台湾にさえ実力的に追い抜かれる日もそう遠くないだろう。

他にもトップが何も権限を持ってないことも理解できない。まるで自民党の総裁のような感じである。
コミッショナー、各リーグ会長とも役所等からの天下りのようなものでただのお飾りであることは玉木氏も指摘している。そのコラム(第49回参照)
本当に野球界というのは古い日本の体質のまま現代まで来てしまっている感じがする。なんだか、ホントに自民党とダブって見えるのは自分だけだろうか?

個人的には野球界がこのまま何も変わらず(多分変わらないだろう)日本のレベルが相対的に下がり、ファンに見限られプロ野球が衰退し、Jリーグのような地域密着型のスポーツが隆盛してくれることを切に願っている。

ファジーノ岡山と日本スポーツ ホーム スポーツコラム目次