もっと評価されてもいいのでは?
No.7高校年代でリーグ戦主体を行うサッカー


−非効率的なトーナメント方式と競技力向上を狙うリーグ戦−

中学生にしろ高校生にしろ学校の部活動の球技の試合形式と言えば勝ち抜きトーナメント制がほとんどだろう。参加チーム数が多く、できるだけ短い日程で終えるためには最適な方法である一方で弱小チームはもちろんのことどんなに実力があるチームでも1〜2試合しかできないことも十分ありえる。強豪同士で当たってしまう不運もあれば、その時たまたまうまく行かずに負けてしまうこともスポーツである以上考えられる。

高体連が重きを置いているのはあくまで部活動を通じた教育であり、競技力向上の優先度は低いように見える。よって日常の部活動をしっかり行うことが最優先事項となり、試合を通した競技力アップへの工夫は見られない。

対して高校チームもクラブチームも参加する(申請すれば中学生も可能)サッカーのプリンスリーグでは試合を多く経験することによって競技力向上を狙っている。若年代では特に試合を経る度に大きく成長する可能性があり、同じような競技力を持ったチームと多くの公式戦を経験することは競技力向上に大きく寄与する。
プリンスリーグの試合形式は全国9地区(北海道・東北・関東等)に分かれて総当たりのリーグ戦を行い、その結果次第で全国大会に当たる高円宮杯全日本ユース選手権の出場権を得たり、下のディビジョンに降格したりとさながらJリーグにおける上位にACL出場権、下位はJ2に降格と同じような仕組みを取っている。
サッカーは高校年代より上は基本的にリーグ戦が主体なのでそれに慣れるという意味でもプリンスリーグの価値は非常に高いが、力が似通ったチーム同士で多くの公式戦を戦えるのはレベルの向上を促進させ、試合数が確保されているので1回しか試合が出来なかったということがないため高校生達の大多数も歓迎しているだろう(どんなレベルの競技者でも1試合でも多く試合をしたいもの)。

日本は個人スポーツはそこそこ強いものの、団体スポーツ、とりわけ球技のレベルがアジアの中でも低く、五輪種目では男子はサッカーしか常に五輪出場できるレベルにはない。他の球技はレベルが劇的に上がったサッカーを見習う部分は見習ってどうすれば競技力向上を図れるかを考えなければいけない。レベルの似通ったチームを集めてリーグ戦を行うというのはひとつの手だろう。
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